万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

投票は景気回復への第一歩

2012年12月16日 16時03分00秒 | 日本経済
苦境シャープ、2960人が会社去る 早期希望退職(産経新聞) - goo ニュース
 前回の衆議院選挙と比較しますと、午後2時の調査における投票率は、今回のほうが7%から8%ほど下回りっているそうです。国民の出足は鈍いようですが、大手電機メーカーの大量リストラが報じられる中、投票所で一票を投じることは、景気回復の第一歩なのではないかと思うのです。

 民主党政権が成立して以来、民主党は、急激な円高と深刻な電力危機を引き起こすことで、露骨なほどの産業虐めを繰り返してきました。利権獲得のためにか、中国や韓国、そして、再生エネ事業者だけは優遇する一方で、自国企業や既存の産業に対しては、冷酷な仕打ちに終始してきたのです。この結果、産業の空洞化は進行し、失業による生活保護世帯の数も最多記録を塗り替え続けています。政府主導の技術流出も懸念されており、世界広しといえども、自国の産業を本気で潰そうとした政権は、日本国の民主党ぐらいなのではないでしょうか。そして、他の政党の大半も、脱原発や卒原発を訴えるなど、民主党路線の継承、あるいは、さらなる衰退化政策を主張しています。

 幸いにも、今回の選挙では、経済政策やエネルギー政策も争点となっており、現行の自国衰退政策を根本的に転換させるチャンスでもあります。”一票を投じても、どうせ政治は変わるわけはない”、と諦めるのは早く、自らの職と生活を守るためも、投票所で一票を投じることは、決して無駄なことではないと思うのです。

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2 コメント

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Unknown (ねむ太)
2012-12-16 23:37:46
こんばんは。自民党が290議席を超す勢いで速報では圧勝が伝えられ、国民として地獄(苦行)の3年4ヶ月が終わりそうでホッとしています。
前回の選挙で多くの民意を得たはずの民主党が国民の声を反映しようとして、国力を低下させ、国民所得は激減し、経済は一向に回復せずインフラは老朽化し国土の極端な疲弊を招いた原因は、民意という鵺のような正体のわからないものに翻弄され目の前の事だけに対処しょうとして、他方から問題が噴出し、右往左往している間に手が付けられなくなり、最後はお決まりの野党が悪いと、責任転嫁に終始し、それが通用しなくなると国会の開催を遅らせたり審議拒否をしてみたり・・学歴や知識はあるものの何も出来ず、財界や官界に媚びを売るために唐突に社会保障制度の維持の為の消費税増税を言い出し・・こんな醜態を見せられては誰からも相手にされなくなるのは当然の帰結ですね。
この民意という鵺のような存在こそが世論なのであり、流行のファッションや音楽と同じく一過性の無責任なものでしかありません。
これこそが戦後の日教組教育の成果です。
エネルギー問題ひとつ取りましても、原発は廃止するべき、存続させるべき、この二元論で片付けられるような問題ではなく、安全保障・経済・外交と多岐に渡る問題を関連付けた上で議論される問題です。
そのような事をフィルターとして反原発に限らずオスプレイであったり尖閣・竹島・北方領土などの問題の対立構図を見ますと他国が利益のために工作を仕掛けているのではないかと、疑問を持つのが普通の感覚です。
現在のように農業も機械化が進んでいない時代には、田植え・草取り・消毒・稲刈り、農家は大変な重労働でした。近所のおばさんが「家の娘は商業高校に行かせて珠算と簿記の資格を取らせ、地元の農協・信用金庫・役場に務めさせ、良い人がいたら身を固めて幸せになってほしい」と、こぼしておられましたが、高度経済成長とともに人口も増え、所得が増えたこともあり受験戦争が加熱し、駅弁大学と言われるほど大学が増え比例して学力の低下が顕著になったのが現在の世相に反映されているのではないでしょうか。
学歴重視の欠点は、ひとつの設問に必ず一つだけ正答が用意されていて、全てが誤りであったり、全てが正解であることは全く考慮されず、それぞれの問題の回答の総和が点数という数値で示され、それを基準に順番が決められることにあります。
一言で表しますとミクロの集積がマクロであるという考え方ですね。(民主党経済政策で財政は好転せず所得が減少し経済が縮小した原因と一致します)
どんな物事にも多かれ少なかれ矛盾する要素は含むものです。
その時に判断材料となるのが歴史・伝統・文化に育まれた哲学なのですが・・・
哲学といっても、専門書を買い漁り、時間を費やするより効果的なのは、古典文学を読み考えることと健全な生活をすることです。
我が国のお伽話や、古典文学を読み、欧州の古典文学を読めば自然に文化の比較になり学ぶことも多くあり、生きていく上で、これほど役に立つことはありません。
決してビデオやアニメなどで与えず、活字で書かれた書物を読まなければ本質を知ることにはなりません。
ビデオやアニメは脚色が多く加えられ、それ自体がひとつのコンテンツとして完成されていますので想像力を養う上で限定されてしまいます。(最近のテレビメディアの視聴率の急落も限定された思考の上で作られますので似たり寄ったり)その為に過激な表現がエスカレートして自滅真っ最中ですね。
矛盾と言いますと、護憲を叫んでいる連中に限って国際法違反の日本国憲法を死守し国連中心主義に走っていますが・・気づかないのでしょうね、自然権である自衛権の否定も矛盾の極みであることに。
この様に無責任な世論をなくし正しく輿論を喚起するための知性の再構築のための教育がなされれば選挙を通じた議会制民主主義も正しく機能し民主主義の抱える諸問題を是正し真の民主主義の確立が出来るのではないでしょうか。
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ねむ太さま (kuranishi masako)
2012-12-17 15:06:00
 コメントをいただきまして、ありがとうございました。
 政府が国民に対して敵意を持ち、虐待するという、異常事態が、ようやく終焉を迎えます。国民にとりましては、普天間基地移設問題に始まり、東日本大震災における稚拙な対応、そして、経済危機と、民主党に翻弄され続けた長い長い3年4ヶ月でした…。
 今回の選挙では、左翼政党が、軒並み大きく後退したようです。自然科学の世界では、原則や法則が成り立つこともあるのですが、人間が関わる分野では、絶対的な理論と称するものは、常に怪しいものです。マルクス・レーニン主義や絶対平和主義もまた、矛盾に満ちているのですが、一部の人々にとりましては、疑ってはならない聖典のようです・・・。矛盾が存在することよりも、矛盾がありながら、それを認めない態度の方が害が著しく、他者をも巻き添えにします。人間社会を扱う分野では、知性を磨くことこそが、思考錯誤を続けながら、政治や社会の仕組みを良くしてゆくことに繋がるのではないかと思うのです。
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