万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

中国共産党一党独裁制の崩壊-台湾(中華民国)の出番かもしれない

2013年06月13日 15時44分08秒 | アジア
 昨日、”中国広東の珠海市の中学校で、2名の高校生が、台湾の「青天白日滿地紅國旗」を掲げ 写真を撮影したところ、警察に連行された”とするニュースが報じられました。時代に敏感な若者の行動だけに、中国の将来の変化に向けた兆しを感じさせます。

 1949年10月の建国以来、中国は、共産党一党独裁体制を堅持してきましたが、経済分野で改革開放路線に転じたものの、国内ではあらゆる害悪が噴出し、体制の存続が危ぶまれています。政府当局は、国民の締め付けに躍起なようですが、偶発的な出来事から一気に体制崩壊に向かう可能性も否定できません。中国国民にとりましては、自由化、並びに、民主化のチャンスとはなるのですが、その半面、体制崩壊に伴う混乱が長引けば、アジアのみならず、全世界を動乱の渦に巻き込むリスクもあります。政権崩壊後を予想してみますと、13億の人口を抱え、かつ、長期に亘って一党独裁が敷かれてきたために、早期に安定的で民主的な政権成立のシナリオは期待薄です。そこで、国連による分割信託統治といった案も考えられるのですが、台湾(中華民国)の再登場も検討されるべきではないかと思うのです。一旦、中華民国に政権を移譲し(あるいは、国民党、民進党、共産党、香港の諸政党などによる普通選挙を実施…)。その間、劉暁波氏のような民主活動家なども参加する協議会を設置し、中国の新たな国家構想=憲法草案を練るのです。民主化を実際に体験した台湾は、中国本土における体制移行にも経験を活かせるでしょうし、チベットや東トルキスタン…といった併合地の分離・独立問題や連邦制の導入など(台湾もまた、自らの立場を考える…)、国家の全体像に関する議論を進めることもできます。

 中国には、古来、天子が特の高い人物にその位を譲る禅譲という思想がありましたが、現共産党政権が、統治の機能不全を起こし、共産党幹部が海外逃亡を目論んでいる現状を見ますと、中華民国に政権を譲るのも一つの道です。台湾(中華民国)の準備が万全であれば、中国の崩壊は、決して怖くはないと思うのです。

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4 コメント

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Unknown (ねむ太)
2013-06-13 22:15:50
こんばんは。日本もシーレンーを守る手立てを早急に立てないと非常に危険な状態に陥りつつあります。
フィリピンとの間で領土争いをしていた南沙諸島に無理に海軍の基地を作り監視船と軍艦を配置しようとしています
シーレーンが押さえられ臨検体制が確立しますと、我が国は補給線を分断され中国経済の肩代わりをさせられる危険性も出て来ました。
左巻き連中の護憲思想やキリスト教団体による贖罪思想は百害あって一利なしです。
刻一刻とシーレーンを寸断される危険が増大している中で武器輸出3原則や憲法九条の護持など何の意味も持たない事を理解し、さっさと原発の再稼働をお願いしたいものです。
大阪は20時過ぎても33度、室内は35度・・・暑くなるのが早すぎます。
この様な状態では石油やLNGの消費量も増大します。
この様な状況の中でシーレーンを寸断されてしまいますと電気代や物価は数十倍に跳ね上がる事も予想されます。
中国は殷の時代までは、位の禅譲という思想もありましたが、その思想を受け継いでいるのは、我が国だけです。
支那の歴史書に禅譲をした旨の事が記されていますが
支那の歴史書は信頼してはなりません。
我が国からインドまでの海に面した地域は古来から世界で最も豊かな地域として知られ、北方民族が侵入し元々いた民族を滅ぼし居座っているのが正しい見方です。
易姓革命で全政権を滅亡させ、焚書坑儒を行い証拠隠滅をし二、三代後に綺麗事を並べ立てて書かれたのが中国の歴史書です。
宦官と言えども事実を書けば一族郎党、見せしめに処刑されていました。
支那の歴史は北方民族やモンゴル人・女真族に攻め滅ぼされてきた歴史です。
生粋の支那民族はとっくに滅ぼされ入れ替わっています。
早い話が盗賊の争いの繰り返しで、皇帝の座につけば力を持つものは親兄弟でも徹底的に滅ぼしています。
支那の歴史上、有名な項羽も主君を皇帝の座につけた後、知略に優れ人望が厚いというだけで無謀な戦に駆り出され事実上殺されています。
我が国には徐福伝説があり、徐福が住んでいたであろうとされる地が数多く残っています。
秦の始皇帝の命により不老不死の霊薬を探しに来たとされていますが、実際には古代の支那の叡智を伝えたのではないかと思います。
新しい所では鑑真和上でしょうか。
我が国が半島に足がかりとなる国を持っていた頃、大陸からの亡命者が数多く渡来し支那の古代の遺産を伝えてくれたのでしょう。
秀吉の朝鮮出兵で連れ帰った朝鮮人も朝鮮では卑しい身分として差別されていましたが、我が国では技術者として高く評価され厚遇されています。
中身を理解しないまま儒教の真似を続け没落しているのが韓国です。
支那では皇帝の力が弱まり易姓革命が起こりそうになると、次の皇帝の座をめぐって隣同士の村落でも戦が起きていました。(これを械闘といいます)
宦官を目指す為に莫大な借金を抱え元を取る為には賄賂を取るのが当たり前。
皇帝の座を目指すためなら近所付き合いも親戚もあったものではなく殺しあう、これが支那の歴史の事実です。
中世のヨーロッパを震撼させたペストも発生は中国の雲南省です。
感染に気づかず欧州に遠征に行った結果ペストをばら撒いたと言うわけです。
中国や朝鮮は昔から疫病の発生源でした。
併合前の北京・ソウルを見たイギリス人が、ひどい匂いのする世界で最も不潔な地域と書き残しているくらいです。
現在の中共はどちらかといえば地球侵略を狙うエイリアンと考えた方がわかりやすいでしょう。
中国から人間が流出している原因は高濃度の汚染された大地と水です。
生物が生息できるような環境ではなくなりつつありますが、省政府に政治成績を課している為、長期的な公害対策や手間暇のかかるような事は全て先送りし、目先の事だけ片付けようとしますから、賄賂が当たり前になり公害対策は取りません。
その上、軍部が力を持っていますのでクーデターを怖れ国家として国民生活に予算を使えないのです。
まさに、気違いに・・・です。
植林の習慣もなく木を切り倒し住宅や薪に利用したまま放置していますので砂漠化も進んでいます。
いい迷惑を被っているのがアフリカ諸国です。
経済援助を受け入れたはいいものの、労働者も中国人を連れてきて事業が終わっても居座り仕事を奪う。
アフリカ諸国には何の恩恵もありません。
さっさと中共政権を倒し、いくつかの国に分割し連邦制を敷かなければ民主主義には人口が多すぎて無理です
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ねむ太さま (kuranishi masako)
2013-06-14 09:34:12
 コメントをいただきまして、ありがとうございました。
 西沙諸島も南沙諸島は、サンフランシスコ講和条約で日本国が放棄した地域なのですが、台湾の高雄に編入されていたことを理由に、何故か、中国は、これらの地の領有権を主張し始めました。フィリピンは、この問題について、国際仲裁に訴えてもいますので、中国が、海軍基地の建設などといった行動を取ることは、国際法違反の行為ともなります。国際社会もまた、中国に、基地撤回を求めるべきではないかと思うのです。
 それにしましても、大陸の歴史は、実のところ、日本人には信じられないほど、残酷なもののようです。在日中国、韓国、朝鮮の人々の行動を観察しておりますと、他民族抹殺願望が分かるような気もいたします…。
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Unknown (Suica割)
2013-06-15 22:13:32
台湾ですら、大陸の統治拒否をする可能性の方が大きいでしょうね。
中国共産党が崩れる時は、大陸従属派の凋落の時です。
内乱になれば、台湾などに関わる暇は無くなりますから、独力の好機となり、独立派の力が増します。
混乱する状況に関わることは、国力の無駄な消耗につながり国民生活の向上にならず損のみという独立派の主張の説得力が半端ない以上、それでも関わるべきとなりにくいでしょう。
日本は、本気で全力拒否になるでしょうね。
まず、国民世論が許さない。
次に左翼が救う方向に持っていこうにも、過去の言動を逆に利用されて、有効な働きが出来ないことから、支援出来ないとなるでしょうね。(皆様は中国への日本の国家権力の進出を批判されていましたよね。日本はその反省に基づき、進出しません。中国の皆様の自決する権利を尊重するという国際秩序に全面的に従った行動を致します。と、発言すれば、終わりです。)
連合国の方々も日本への制裁理由がそれですから、ひっくり返すのはきついでしょう。
後は、難民の全力拒否のみに力を割けば良いでしょう。
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Suica割さま (kuranishi masako)
2013-06-16 09:21:47
 コメントをいただきまして、ありがとうございました。
 本記事で述べた方法は、可能な選択肢の一つに過ぎませんので、状況に合わせて臨機応変に対応できるよう、様々なシナリオを準備しておく必要はあると思います(確かに、荷が重すぎますので、台湾は拒否するかもしれません・・・)。突然に、無政府状態に陥る可能性もありますし、簿煕来氏の事件のように、軍管区を単位に分離クーデタが起きるかもしれません…。日本国政府も中国大陸の動乱に対してどのように対処するかは、考えておくべきことでもあります。戦前のように親日政権の樹立を目指して軍事介入する必要はないと思いますが、早期の事態収拾と安定化のために、できることはあるのではないかと思うのです。
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