万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

北朝鮮がテロ支援国家である証拠を全力で発見しよう

2008年06月27日 13時48分01秒 | アメリカ
北朝鮮の核計画申告書提出、米大統領「重要な一歩」(読売新聞) - goo ニュース
 遂に、アメリカは、北朝鮮に対するテロ支援国家の指定を解除する方向で動き始めたようです。拉致問題は置き去りにされそうなのですが、ここで、諦めるのはまだ早いかもしれません。日本国政府にも、まだ、取るべき手段が残されているはずなのですから。

 日本国が、独自に北朝鮮に対してテロ国家指定を行うこと、並びに、経済制裁を継続することは、既に指摘されています。もちろん、これに、平壌宣言の破棄を加えることもできましょう。そうして、もう一つ、北朝鮮を追い詰める手段があります。それは、北朝鮮が、依然としてテロ支援国家である証拠を掴むことです。北朝鮮の核開発には、日本製品も数多く使われており、また、間接的であれ、日本国の技術者などが関与した疑いもあります。テロ支援国家解除までの45日間に、アメリカ政府とIAEAによる査察作業と並行して、日本国でも、独自に北朝鮮の核開発、テロ支援、ならびに国際犯罪に関する証拠を提示できれば、アメリカ政府に対し、解除措置の撤廃を申し出ることができます。もちろん、たとえ45日間に間に合わなかったとしても、この証拠探しは、テロ支援国解除撤廃を主張する手段として、継続的に行うべきと言えましょう。

 テロ支援国家の解除は、一つ間違えますと、北朝鮮の核保有の既成事実化と核拡散、独裁体制の強化、アメリカの威信の失墜といった恐ろしい事態を招くことになります。また逆に作用すれば、北朝鮮の核の完全放棄、独裁体制の崩壊、アメリカの威信の維持という結果を得ることができます。後者のシナリオに向かう最短の道とは、実のところ、北朝鮮の背信と違約が白日の下に晒されることなのです。この意味において、今後の日本国政府の役割は、決して小さくないと思うのです。

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