万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

民間放送局の番組編成権は誰のものか

2011年09月20日 15時52分22秒 | 社会
リンク: お金で教育ルールを変える大富豪 - 速報:@niftyニュース.
 アメリカでは、大富豪が、巨額の寄付金の見返りとして、学校のカリキュラム編成を変えさせるという事件が発生しているそうです。富豪の嫌いな教科は廃止し、興味のある教科は新設するなど・・・。この問題、どこか、放送局の番組編成にも通じるものがあると思うのです。

 私立学校とはいえ、教育は、数多くの生徒を対象としますので、公共性が高いことは確かですし、放送もまた、民放であっても、不特定多数の国民が視聴することを前提とし、公共の電波を使用しています。双方とも、私的な領域に見えながらも、公共性が認められることにおいて共通してるのです。富豪によるカリキュラムへの介入がありますと、学校では、他の一般生徒の科目選択の幅が狭められ、教育を受けるチャンスが減りますが、放送局では、番組編成の偏向は、視聴者の選択権の減少を意味します。一般の視聴者が見たい番組を放送しないこともまた、消極的なアクセス妨害ともなります。また、番組の偏りは、国民の全般的な教養レベルが低下と、私的な嗜好の押し付けともなりかねません。

 現在、日本国の放送局は、デモが起きるほど、韓国偏重の番組編成と反日工作が問題視されていますが、学校と多額の寄付者である富豪との関係は、放送局とスポンサー、および、資金提供者としての外国政府との関係にも類似しています。これを機に、番組編成の偏向と放送権の私物化について、オープンな議論と見直しを進めるべきと思うのです。

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