万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

アフガニスタンの国民のためにこそ協力を

2007年08月02日 19時21分44秒 | 日本政治
民主・小沢代表、駐日米大使の会談要請を断る(読売新聞) - goo ニュース

 テロ対策特別措置法の延長に反対する民主党の理由は、それが対米追従政策に他ならないからである、と説明されています。しかしながら、この問題は、テロリズムとの闘いという政策本来の目的から判断すべきではないか、と思うのです。

 かつてアフガニスタンでは、タリバン政権が、イスラム原理主義に基づく洗脳教育、厳格な女性管理、自爆戦法、残忍な刑罰などを用いることよって、国民を恐怖で支配していました。政権から去った今日でさえ、タリバン支配の傷跡は残り、タリバン残党や麻薬畑の存在が国民を苦しめています。

 ようやくタリバンの恐怖政治から解放されたものの、アフガニスタン国民は、タリバンの復活とテロリズムの恐怖の中にあります。対米協力が、アフガニスタンの安定につながるとするならば、日本国政府は、それこそ独自の判断として、テロリストの恐怖に曝されている人々に支援の手を差し伸べるべきであると考えるのです。

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