秘境という名の山村から(東祖谷)

にちにちこれこうにち 秘境奥祖谷(東祖谷山)

奥祖谷夏点描 暮らしの夏

2012年07月26日 | Weblog


夏霧や閉ざす山道われひとり

夕立の過ぐる暇なし夕立す

水仕掛け老婦の頼み山清水

滝つぼに沈まりをりし白き水

山里にはたはた音や渋団扇




高校時代のクラブ活動は文芸部に所属していた、2年先輩に大江健(健三郎氏)

がいた、氏のその後の活躍はひとの知るところである

大江氏は大震災以後に今までの晩年様式の生き方に大きな変化を齎したのであろうか

8年を掛けて暖めていた小説を破棄したそうである

氏の精神に何が起きたかについて未だ検証するほどの資料も技量も持ち合わせては

いないが、天災、核の放射能制御不能の時代に突入した世界に生きる人間の態度や

モラルにバランスの回復が重要な鍵になると考えているようである

ひとの行動、態度、精神、思想、などなどあらゆる物事を考え行動するにつけて

偏ったものの思想を捨ててバランスの良い思想、モラルに基づいて生き延びて

いかなければ、希望を見出すことは難しい時代になったのであろう

生きてきたそのときどきに、大江氏に少なからず影響を受けたじぶんは自分に

在った晩年様式を思索しながら今日一日を生き延びたいものである




那智の滝侵入事件については今後の登山界、クライミング協会の議論による

総括に委ねることにして、今回の直接のクライマーの那智大社への謝罪の

顛末と謝罪文を転載したい

今回のことに多大の関心を持たざるを得なかったのは、愛する祖谷の山々に

ついても形こそ違え、私有地を勝手気ままに歩きまわる一部の登山者について

もう一度モラルのある山歩きを再考していただきたいがためである



那智の滝「ご神体」侵入の登山家、熊野那智大社訪れ謝罪 丸刈りで“滝修行”も
2012.7.25 11:16 (1/2ページ)[事件・トラブル]

参拝客らの立ち入りが禁止になっている那智の滝=15日午前、和歌山県那智勝浦町
 和歌山県那智勝浦町の世界遺産「那智の滝」の岩壁を有名登山家の男ら3人が登り、
同県警に軽犯罪法違反容疑(禁止区域への立ち入り)で逮捕された事件で24日、3人が滝を所有、管理する「熊野那智大社」を訪れ、頭を丸め、土下座謝罪、さらには“滝修行”も受けていたことが分かった。同大社の朝日芳英宮司(78)が同日、サンケイスポーツの取材に明らかにした。一時は「鉄拳制裁も辞さず」とカンカンに怒っていた朝日宮司も、3人の反省をひとまず受け入れたという。(サンケイスポーツ)
 --事件発生から、大変お世話になっています。例の「那智の滝登り」で、その後、男3人から…
 「謝りに来ましたよ。3人で謝罪したいと電子メールや電話で連絡があり、22日(日曜日)の午前8時過ぎに来ました。3人とも頭を丸め、黒色のスーツにネクタイを締めてました」
 --どのような文言で謝罪したのでしょう
 「応接間に入るなり、土下座して、声をそろえ『すみません』と…。さらに『浅はかにも、ご神体である滝を、ただの岸壁と思って登ってしまいました』というようなことを言っていました。信仰心というものが、まったくなかったようですな」
 --朝日宮司も、当初は大激怒され、鉄拳制裁も辞さない構えでおられましたが
 「ふざけた態度で謝りに来たら、鉄拳制裁の可能性はありましたがね。ただ、今日の私たちがあるのは親やご先祖様があるからで、私たちを作ったのは神様。人間は失敗もするし、過ちも犯す。しかし、それらを反省せねばならない。本当のこと、正義は1つだと話しました。また、自然に対してもっと畏敬の念を持つべきだと、コンコンと小一時間、説教してやりました」
--それでも、逮捕、釈放から1週間も時間がたっています
 「釈放後、なぜすぐ来なかったのか…と3人を問いつめたら、彼らは『この1週間、どのように謝ろうかと悩んでいた』と説明していました」
 --お説教だけで帰したのでしょうか
 「いえいえ。その場で『もう2度としません』といった内容の文書を私が作成し、3人に母印を押してもらいました。私は皆さんと神様をつなぐことが仕事ですから、(当日)雨天の中、3人を連れて滝まで行き、その文書を神前に置き、冒涜(ぼうとく)したことを神にわびる神事を大声で行いました。3人は雨に打たれ、滝のしぶきも浴び、私の後ろで直立不動でおりました。その後、警察署へ向かわせました」
 --謝罪に来たことへの感想があれば
 「3人は、自然の恵みに対する感謝の気持ちを忘れていた。自然があるから人間も生きているのです。『2度としません』といわれても、本当なのかと思ってしまいますが、『すみません。謝ります』というのなら、許してあげんといかんだろうと思う。これを機に、いい人になることを期待していますよ。刑事告訴はしません。今後の判断は警察に任せます」





        熊野那智大社の皆様ならびに関係者の皆様


このたびは私たちが行った那智の滝をクライミングするという行為により、那智の滝を愛し守り継いでこられた皆様に不快の念を抱かせてしまったことを深くお詫び申し上げます。
また、今回お世話になりました和歌山県警察や地域の方々、これまでご支援いただいた多くの関係者の皆様にご迷惑をおかけし、大変申し訳ございませんでした。

今回の私たちの行動は、ただ美しい滝を登りたいという気持ちばかりが先立ち、那智の滝を信仰されている方々や地元の方々の想い、また世界遺産としての大切さへの配慮に至らず、皆様に不快な思いを抱かせることになってしまったことを、深く悔やんでおります。
また、前日に行われた火祭が、昨年の災害からの復興のシンボルとも言える重大な行事であったことを知り、この行為に及んでしまった無知と非礼に罪の意識が深まるばかりです。

7月22日に熊野那智大社へ謝罪に伺わせていただきました。宮司様からお話をいただき、昨年の災害からの復旧を経て火祭の実現に至るまでにご尽力されてきた道すじ、長きにわたり那智の滝がご神体として信仰されてきた歴史や、滝を愛し保護につとめてこられた皆様方の信仰心を拝聴するほどに、あらためて私たちのとった行動がいかに軽率で、身勝手な行為であったのかを痛感しております。

熊野那智大社や和歌山県の皆様にご迷惑をおかけし、またこれまで私たちの活動を支えていただいた多くの方々を悲しませてしまいましたことに、謝罪の気持ちでいっぱいです。
今後は二度とこのような過ちを犯さぬことを、今回ご迷惑をおかけした熊野那智大社の皆様ならびに関係者の皆様にお誓いいたします。

このたびは本当に申し訳ございませんでした。

           平成24年7月23日  大西良治 佐藤裕介 宮城公博












テラオ兄さん絵手紙



























コメント (2)
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