野ゆき山ゆき海邊ゆき

日々の生活の中で出合う自然や民俗、歴史遺産を記録します。主な舞台は和歌山県中部。タイトルは佐藤春夫の「殉情詩集」より。

赤い月

2007年05月02日 | 色と光
今夜の月はことのほか赤かった。仕事から帰ったのが8時前、東の空に浮かんでいる月が赤色の鈍い光を放っているのが目についた。写真は9時前に撮ることができた。高度上がっていたので少し冴えた感じにはなっていたが、依然赤かった。気温が上がり対流が盛んになり塵などが巻きあげられたためであろうか・・・
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花橘

2007年05月01日 | 植物
ミカンが開花をはじめた。私はこの花を見ると「五月待つ 花橘の 香をかげば 昔の人の 袖の香ぞする」を想い出してしまう。他に歌を知らないからなのだが・・・『題しらず 読人知らず』で 伊勢物語に出てくる歌なのだそうだ。
この歌より少し時代を遡るが、万葉人もこの花がたいそう好きだったようで万葉集に68首も歌われているそうだ。‘万葉集:橘(たちばな)を詠んだ歌’
http://www6.airnet.ne.jp/manyo/main/flower/tatibana.htmlを覗いてみたが、古今集とは歌の趣がずいぶんと異なる。その中に「風に散る花橘を袖に受けて君がみ跡と偲ひつるかも」という歌があったが、これなどは古今の世界に通ずるものがあるように思う。
花から離れるが・・・黄沙という俳人の句に「紀の崎のさきのさきまで蜜柑畑」があるようだが、紀州人にはその情景が彷彿としてくる。ただしそのような光景はここより北部の有田地方のことであろう。
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