花熟里(けじゅくり)の静かな日々

脳出血の後遺症で左半身麻痺。日々目する美しい自然、ちょっと気になること、健康管理などを書いてみます。

「中国での高速鉄道事故報道におもう」

2011年08月02日 17時14分55秒 | ちょっと気になること

7月23日の中国高速鉄道事故から早や10日が経ちました。 日本のマスコミでは事故発生

直後から連日中国バッシングにも近い激しい非難の記事がほとんどです。高度成長を突き

進む世界第2位の大国で、何かにつけて日本バッシングをする中国への反感からか、ザマ

~ミロという気持ちもどこかにあるのかも知れません。

中国当局の対応は、事故車両を地中に埋めたり(中国の鉄道省は“足場を良くするために

穴に移したのであり、埋めてはいない“としているが・・・)、事故車両を解体・破壊し

たり、さらに、事故原因調査も終了していないのに早速運転再開したりと、日本では到底

考えられないものでした。遺族補償金を上乗せして早期幕引き図ろうとしたように見えま

す。


台湾は日本の新幹線技術をパッケージで導入しており、“日本の技術だから中国の様な事

故は起こらない“と台湾のメディアは報道していました。一方、韓国では、”中国高速鉄

道の事故を自国での事故と受け止めよ“と自国の高速鉄道の安全性を戒めています。


中国が高速鉄道を国威発揚に利用する面が出すぎて、安全面をおろそかにしていたことは

否めないにしても、日本のマスコミが他国(中国)の失態を責め立てることをしてはなら

ないと思っています。マスコミは他国で発生した重大な事故などについて、自国民に事実

を正確に伝えることを第一にすべきで、連日、揚げ足取りのような推測の記事や映像を流

すのはやめるべきと思います。 東日本での大震災、福島第一原発事故の時に、諸外国、

中でも、中国のマスコミが日本の地震・津波対策、さらに原子力発電所の防災対策につい

て、厳しい非難を浴びせたのでしょうか。 

私の記憶では、日本国民への温かい励ましと援助や協力の意思表明はありましたが、揚げ

足取りの様な報道はなされなかったように思います。 



日本の新幹線は1964(昭和39)年に開業以来45年間、重大な事故は発生しておらず、日本

が世界に誇りうる技術と誰でも認めるところだと思います。

しかし、在来線の技術革新や安全対策はどうなっているのでしょうか。私は茨城県内の工

場に行く時に常磐線の特急を利用しますが、これが「乗り心地が悪い」の一言に尽きま

す。まず、振動がひどい。また、風に極端に弱く、すぐに運休になります。

利用者の間では、“常磐線は元々、常磐炭鉱の石炭輸送用として敷設されたので、線路の

基礎がしっかり作ってない、レールの継ぎ目がスムーズになっていない。要するに人間が

利用するようには作られていない“ などど冗談まじり話しています。


在来線の鉄道事故では、2005年(平成17年)4月25日に発生したJR西日本の福知山線(JR

宝塚線)列車脱線事故を思い起こします。ネットで検索してみると、在来線での事故は実

に多く発生しています。JR各社は新幹線やリニア鉄道など、PR効果の高い路線やプロジェ

クトへの投資を最優先し、住民の足にもなっている在来線への投資は、遅々として行われ

ていないのではないのでしょうか。

例えば、JR東日本では、東北新幹線、上越新幹線、長野新幹線、秋田新幹線、山形新幹線

 と基幹路線がどんどんと整備されて来ましたが、新幹線とは全く縁のない千葉県、茨城

県(千葉県は”成田エクスプレス”、茨城県は”つくばエクスプレス”がありますが、

いずれも通常の新幹線とは性格がことなります)の両県内の鉄道への投資はほとんど行

われていないのではないでしょうか。

また、JR東海のリニア中央新幹線の建設費用は巨額になりますが、“今”実施する必要が

あるのか甚だ疑問に思われます。JR東海管内の在来線への安全対策や快適さへの投資を優

先すべきなのではないのでしょうか。



(2011年8月2日 花熟里)


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