三国は九頭竜川の河口にある天然の良港だ。冬の季節風が吹きよせる北西方向は東尋坊の石垣で守られている感じで、南東方向は一面の平野で、河川を利用した水運に適していたのではないかと思われる。
写真右側が旧岸名家。材木商の家で、町屋らしく鰻の寝床という形容がふさわしい造りになっている。
入って直ぐには帳場がある。
帳場の脇には、町屋の常として家屋の奥まで突き抜けるニワ(炊事スペース)がある。
座敷の手前にある坪庭はそれほど凝った造りではないが、旧家に相応しい姿と思う。
こちらの家は俳諧ともなじみが深く、二階の座敷では句会が盛んに催されたらしい。
風流も身に付けていないと
ダメだったんでしょうね。
幅広い知識と経験、
そういうのが商売にも生きるんですね。
まさしく言われる通りだと思います。まあ、趣味の道に走り過ぎて家をつぶした話もたくさんあるようですが。
この前、山田松斎という、江戸の中期の信州中野の人で、漢詩をよくした商人の紀行文を解説した本を入手しました。なかなか興味深い人です。