ジョルジュの窓

乳がんのこと、食べること、生きること、死ぬこと、
大切なこと、くだらないこと、
いろんなことについて、考えたい。

いい夢を

2006-09-09 | 乳がん
昨日の朝刊の『がんと私』を読み始めて、
私はびっくりした。

私が以前記事に書いた
本田麻由美記者の連載なのだが

骨シンチの画像に 
乳がんの転移を表す黒い点がちらばっている、
と書いているのだもの。

でも それは夢だったんだって。



腰と脚の付け根に痛みとしびれ、
脇の下リンパへの転移の疑い、
マーカー値の急上昇、と続けば
誰だって夢に見るかもしれない。

それでも実際は 
骨シンチの結果は問題ナシだったというから、
本当に、
じゃあ、なぜ、このマーカー値?
と思うけれど。



「命は有限だからこそ、大切に生きたい」
と本田記者は言うけれど、

その前には

「自分なりに満足して死にたい」
とか
「お別れの時に流す曲のリストも作らなきゃ」
とか
「お骨はどうする?」
とか

そりゃあもうさまざまなことを考えたらしい。

遺影を撮った、とは書いてなかったが(笑)。



誰だって 自分の死を 本気にしては考えたくないもの。

だと思う。

できたら忘れていたいし
実際 忘れて暮らしている人がほとんどだと思う。

けれど がん患者には 少しだけ 現実味がある。

もし 再発したら どうするか。

もし 再発して そのあと 回復しなかったら どうするか。



冷静に考えれば 再発・再再発を繰り返しても
今はやたら元気、なオバチャンたちがいることを
思い出すのだろうけれど。

再発・再再発のさなかで
治療を続けながら
その人らしく 生き生きと生きている人たちが
大勢いることも。

でも怖いものは怖いのよね~。



せめて

そんな人たちにも

夢は 柔らかで暖かなよい夢を。