Easy Come Easy Go / Marianne Faithfull (2008)
マリアンヌ・フェイスフル(Marianne Faithfull)が2008年に発表したカヴァー・アルバム。これは1枚物だが2枚組の仕様もあるらしい。キース(Keith Richards)が参加している曲だけは聴いていたが、アルバムとして購入するのは初めて。発売元レーベルが「Decca(デッカ)」というのにグッとくる。高貴な家に生まれ結婚もしていたが60年代前半にミック(Mick Jagger)と恋中になると芸能界入り。歌手や女優として活躍するもドラッグや酒に溺れ、ミックとも別れ、凋落していく。ただ70年代後半にアイランド・レーベルから発表したアルバムは充実した好作品。可憐な容姿と声は変化しダミ声になっていたが評価も高い。2000年代には女優としても活躍し、老齢になってからも充実した活動をしている。
大抵こういう経緯で発売されるカヴァー・アルバムってヴォーカル・ジャズやポップスのスタンダード・ナンバーを歌ったりすることが多いが、その他にジャンルも時代も異なる曲も選ばれている(カッコ内オリジナル・アーティスト)。ゲストとして参加している連中も多彩。彼女より随分と年齢の若いアーティストも参加している。正直言って昔と変わらず歌は上手くないが、円熟味を増した声は現在の彼女の立ち位置とも合致して素敵な雰囲気。低くハスキーな声でしっとりと歌い上げている。テンポの速い曲はアイランド期の彼女の作品を思い出させるけれど、その頃よりもずっとイイんだよなァ。キースとのデュエットも意気ぴったり(マリアンヌは過去のこともあってミックについては辛辣だが、昔からキースの事は性格から何から絶賛している)。
01 Down from Dover (Dolly Parton)
02 Hold On, Hold On (Neko Case) with Cat Power
03 Solitude (Duke Ellington & Eddie DeLange)
04 The Crane Wife 3 (The Decemberists) with Nick Cave
05 Easy Come, Easy Go (Bessie Smith)
06 Children of Stone (Espers) with Rufus Wainwright
07 How Many Worlds (Brian Eno) with Teddy Thompson
08 In Germany Before the War (Randy Newman)
09 Ooh Baby Baby (Smokey Robinson) with Antony Hegarty
10 Sing Me Back Home (Merle Haggard) with Keith Richards
オークションにて購入(¥315)
- CD (2009/3/17)
- Disc : 1
- Format: Import
- Label : Decca U.S.