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ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

Sticky Fingers Live / The Rolling Stones

2015年08月11日 | クラシック・ロック

Sticky Fingers Live / The Rolling Stones (2015)

ローリング・ストーンズ(The Rolling Stones)が今年発表した、シアター・ギグのライヴ音源。名盤「スティッキー・フィンガーズ」(71年)のデラックス・エディション(まだ未購入)発売に合わせて5月にロサンゼルスで行われた、初めてアルバム全曲を演奏した特別なライヴをダウンロードのみで発売したもの。当日のオフィシャル映像から見てもかなり小さい会場で、入る事が出来た幸運な客が羨ましい。ツアーの予行演習的な意味合いもあったので、さぞかし酷い出来かと思いきや、意外にもまとまった演奏で、最初から収録、発表予定だっただろうことが想像出来る(←昔から有名なんだけれど、ストーンズは公式発表予定の収録日には、いつもより数段いい演奏をするので・笑)。

オリジナル・アルバムの曲順通りではないのが意図されたものかどうかは知らないが、「Sway」から始まるのは新鮮。ただ実際のショーは「Start Me Up」から始まって、ライヴ中盤で「Sticky Fingers」アルバム全曲を演奏している。齢70前後のメンバーとは思えない演奏。これだけ現役感があるのは、昔より間が空いているいるとはいえ、ツアーをやってきた賜物だろう。亡くなったボビー・キーズ(Bobby Keys)に替わる新しいサックス・プレイヤーはKarl Denison。経歴も知らないし、音だけではどのパートを吹いているのかが分からないが、ボビーとは違ったジャジーなプレイが聞こえてくる。早く映像を見てみたいものだ。最近発表されている作品は、昔の作品から考えると信じられないくらい修正が少なく、この作品でも小さなミスはそのまま収録されている。あれだけコントロール・フリークだったミック(Mick Jagger)もさすがに面倒臭くなってきたのかな。それでもこの作品のキース(Keith Richards)のプレイ内容はなかなかで、イントロで「Love In Vain」とごっちゃになる「I Got The Blues」も、今回は何とかクリアしているし(笑)、他メンバーのサポートがあるとはいえ、これだけのクオリティの演奏を一発で決めることが出来るのなら、まだまだイケるかも。

ネット・ダウンロード(¥1,100)

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八栄亭 @神戸市中央区・三宮

2015年08月10日 | 兵庫県

三宮の焼き鳥屋「八栄亭(やえいてい)」。新開地にある「八栄亭」の暖簾分けになるのかな?こちらの店も「初代大正時代から受け継いだたれ」と標榜しているので、きっとそうなんだろう。そちらは大正元年(1912)の創業。「元祖 やき鳥」と書かれた暖簾をくぐって店の中へ。カウンターだけに見えたが、2階もあるようだ。意外にも店員は若い人ばかりだった。品書きを眺める。当たり前だが焼き鳥中心なので、品数は多くない。まず燗酒を注文。銘柄は「白鹿」。こちらの焼き鳥は1人前4本づつらしいので、控えめに「しんぞう」と「くびみ」を注文。チロリで出てきた酒をいただきながら焼き上がりを待つ。

しばらくしてまず「しんぞう」が出来あがった。とろっとした食感で旨い。受け継がれたというたれはサラッとしていて甘過ぎず、とてもいい塩梅。自分はどちらかと言うと焼鳥は「たれ」のほうが好き。ただあまり甘味が強いとどれも同じ味になってしまってなかなか難しい。こちらのたれは絶妙だった。しばらくして「くびみ」も出来あがった。こちらは歯応えがあり、噛む度にたれと肉の味が滲み出てくる感じ。どちらの串も刺してある部位は小さいので、あっという間に8本食べてしまった。もう少しと思ったが、ハシゴで結構酔っている。ひとりいい気分で外に出た。怪しいネオンの店の集まる界隈を通り過ぎようとすると、同じホテルに泊まっている、怪しい店を探していた同行者(笑)に大声で名前を呼ばれてビックリ。知らない土地で自分の名前を呼ばれると焦ります(笑)。(勘定は¥1,800程)

 

 ↓ 早起き近代建築散歩シリーズその3(その1はこちら、その2はこちら)。「神戸市立博物館(旧・横浜正金銀行神戸支店)」(昭和10年・1935・建造 ※国登録有形文化財)と、道路の反対側にあるかっこいい電話ボックス。このデザイン何か歴史があるものなのだろうか。

 ↓ 「日本真珠会館」(昭和27年・1952・建造 ※国登録有形文化財)。戦後建築の傑作で、当時最新鋭の設備が盛り込まれたビルだが、老朽化により建て替えが決定しているとか。

 

元祖 やき鳥 三宮 八栄亭 (やえいてい) 

兵庫県神戸市中央区中山手通1-9-4

( 三宮 三ノ宮 焼き鳥 焼鳥 やきとり やえいてい 八榮亭 八栄亭三宮店 )

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六本木歌舞伎 「地球投五郎宇宙荒事」 @名古屋・中日劇場

2015年08月09日 | 歌舞伎・文楽

 

六本木歌舞伎 「地球投五郎宇宙荒事」 (8月7日・名古屋・中日劇場)

酷暑の名古屋にて行われた歌舞伎「地球投五郎宇宙荒事」を観に行く。暑い、いや熱い…。酷暑が何日も続いているし、雨も降っていない(この後夕立ちがあったけど)。地上から行ったので、中日ビルまで歩いて行くだけで、容赦ない日差しに汗がどっと噴き出す物凄い暑さ。ロビーには女性8~9割ぐらいの客がびっしり。着物を着ていらっしゃるご婦人も多いが、この暑さじゃ大変だろうなァ。でもその意気がいいね。こちらの劇場は階上まで専用エレベーターなので長蛇の列が出来ている。公演のチケットは出遅れて滑り込みで購入したので、2階席の一番後ろ。当代きっての人気者2人だから仕方ない。

 

この舞台が故・勘三郎との会話から生まれたといういきさつは聞いた事があったが、それ以外はあえて情報をシャットアウトしての観劇。脚本が宮藤官九郎、演出が三池崇史というんだもの、期待は高まる。歌舞伎役者の楽屋から始まる「つかみ」は新鮮。普段見る事が出来ない姿をそのまま舞台で見せるのは意表をついた演出で楽しい。狂言回しを加藤清史郎君(大きくなったなァ)にやらせたのも面白い。楽屋落ちの話が多いので、笑いには事欠かない。その後の物語としては荒唐無稽ゆえ、台詞に出てくるような現代の流行りもの(ブログとかITとかSNSとかスターウォーズとか)に興味や知識が無い人には笑えないところも多いだろうが、そのあたりに気を使わずにあえて演ったのは良かった。「キラーコンテンツ」なんて台詞、知らない人には何の事だが分からないよね(試しに母に尋ねてみたら、やっぱり知らなかった・笑)。通常の歌舞伎では見えない存在(見えているが)の「床」の竹本連中を芝居の中に巻き込むのも面白い。2階なので顔が見えなかったが、この日の三味線も素晴しかった。東京では上妻宏光だったらしいが…。ぜひクレジットを!。

獅童の声は、通りこそ良くないがでかいし、亀三郎なんて物凄く通りも良く、声もデカいのでまさに「大音声」という感じになる。以前にも思ったのだが、海老蔵の声はかっこいいのだが、終始抑え気味に聞こえ、大音声での決め台詞での迫力がやや足りない気がする。特に今回は生音だけじゃなく、PAを使った音響効果などがあるので余計にそう聞こえたのかもしれないが、成田屋の荒事ではああいうものなのだろうか(先代は観た事がないので知らない)。

幕間を挟んでの後半には、宮藤官九郎がドラマ「タイガー&ドラゴン」で見せたような古典(この場合落語の)と現代のストーリーがピタッとリンクするような快感を味わえるのかと思ったが、意外にそれ以上に話は膨らまず、元ネタのスターウォーズのストーリーから連想される想定の範囲内で落ち着いてしまったのには、やや物足りなさを感じた。まぁ、にらみだの、荒事の衣装だのは大盤振る舞いだし、CMネタや名古屋いじりもあるので充分楽しめたのだが。将来これが古典になることはないと思うが(笑)、傾奇者(かぶきもの)にはもっといろんな事やって欲しいなァ。

 

地球投五郎宇宙荒事(ちきゅうなげごろううちゅうのあらごと)

脚本          宮藤 官九郎
演出          三池 崇史
監修/振付      藤間 勘十郎
美術          金井 勇一郎
照明          高山 晴彦
 
地球投五郎      市川 海老蔵
駄足米太夫      中村 獅 童
絵師の竜二      坂東 亀三郎
高窓太夫       中村 壱太郎
火消しの彦兵衛   大谷 廣 松
左坊          市川 福太郎
市川鯛蔵/与駄   加藤 清史郎
右坊          市村 竹 松
大工の源       市川 九團次
法漢和尚       片岡 市 蔵
徳川綱吉       市村 萬次郎

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打越山茶 @岐阜県岐阜市 (※閉店)

2015年08月08日 | 岐阜県(岐阜)

岐阜市の北の外れにある蕎麦屋「打越山茶」(うちこしさざんと読むのだそうだ)。店は道路に挟まれた三角地にあるのだが、流行りの古民家改造だろうか、木々に囲まれた緑多く風情ある平屋の建物。アプローチも緑に囲まれる感じで、都会から来た人達には山奥の店にでも来たようで、とても贅沢な環境だ。店内は広い板間になっており、座卓が並んでいる。外れた時間とあって客は引けた後のようで少なめ。庭の眺めも素晴らしい。品書きと一緒にラミネートされた雑誌記事(店の紹介ではなく、自己意識改革のようなものも)が置いてあったりするのは、脱サラの人に多いような気がするが、果たしてどうだろう。品書きから「もりそば」を注文した。

運ばれた蕎麦の量はこういう店にしてはやや多めか。少し太めに感じる切りで、しっかり角が立っている。手繰ってみると、プツッとしてやや固めの食感。なかなか旨い。つけ汁は濃いめの辛汁。こちらの量は少なく、いくらどぶ漬けはしないといっても蕎麦の量とのバランスは悪い。山葵と葱、それに大根おろしが添えられている。もりそばなのに小さい天ぷらが3つ添えられているのはなかなか気が利いている。しかしそのうちのひとつが梅干しの天ぷらだった。最近別の店でも梅干しの天ぷらに遭遇したのだが、これを口に入れてしまうと酸味が強過ぎて、蕎麦の風味がとんでしまう。食後だったら問題無いのだけれど…。わざわざ蕎麦と一緒に黒い陶器の急須が置かれたので、蕎麦湯が入っているものだと思ったら、これ、お茶…。間違えて少し猪口に入れてしまった(黒いから中身が何か分かりづらい)。こういうのは一声添えてくれると有難いんだけどなァ。あわてて蕎麦湯を頼んだが、店が広過ぎて1人の給仕では手が回らないのか、かなり時間がかかってしまった。サラッとした蕎麦湯を足して飲むが、元々つゆが少ないので蕎麦湯は不完全燃焼(お茶も入れちゃったしネ・笑)。店の佇まいは素晴しいし、蕎麦もなかなかだったが、何だかちぐはぐな印象になってしまった。次は別の品を頼んでみようっと。(勘定は¥1,050)

蕎麦切り 打越山茶

岐阜県岐阜市打越248-2

( 岐阜 蕎麦 蕎麦きり そば切り 打越 うちこしさざん )

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サントリー山崎蒸留所 @大阪府三島郡島本町

2015年08月07日 | 大阪府(老舗)

研修旅行の合間にサントリーの「山崎蒸留所」へ見学に(何を研修しているんだ・笑)。最寄りのJR山崎駅が京都なので、ずっと京都だと思っていたのだが、住所は大阪府。観光バスでかなり細い田舎道を通って工場に到着。こちら一般の人ももちろん見学は出来るが(要予約)、駐車場は使えなくなっている。きっと試飲などでアルコールが入る場合に、飲酒運転を助長する可能性があるからの措置だろう。あいにくの雨模様の中、工場は山の麓でしっとりとして、濃い煉瓦色の建物といい、雨に濡れた緑多い敷地内といい、そりゃ旨い水があるだろうなァ、という雰囲気満点。残念だったのは時間の都合で、工場内説明が随分と省かれてしまったこと。それを楽しみにしていたのだが、団体行動だから仕方がない。発酵過程や蒸留設備は素通り(涙)…。やっと貯蔵庫(写真下)で、その豊潤な香りに包まれた。数多くの樽が並ぶ薄暗い空間は圧巻。

 ↓ 様々な年代の樽が並ぶ貯蔵庫。右は日本最古の樽だとか。シリアル・ナンバーは「0001」。樽木が割れて読みづらいが大正13年(1924)だったかな。

 

次は別棟の「山崎ウイスキー館」にある、お待ちかねのテイスティング・カウンターへ。最初に用意されていたのはハイボール。これが滅法旨かった。もちろん普段は「角」か「トリス」なので、そのせいもあろうかとは思うが(笑)、やはり水も氷も淹れ方もいいのだろう。他の皆さんはハイボールをお代わりしたり、ロックでもらったりしていたが、自分はストレートで。専用の小さいグラスに入れてくれる。自分はウイスキーにはド素人だが、やはり鼻腔に留まる香りがいい。チェイサー(水)と、用意されていたチョコを少しかじりながら美味しくいただいた。本当はこちらにある資料館や展示室、ボトルが並ぶウイスキー・ライブラリーを一番見たかったのだが、これも時間の関係で省略(涙)…。団体行動、団体行動…。

その後はお土産コーナー、別棟の「IN THE BARREL」へ。こちらではテイスティングの時に使用したグラスと、「山崎」の蒸溜所限定ラベル、それに両親らへのお土産を購入した。次はゆっくり見学したいなァ。

サントリー山崎蒸留所

大阪府三島郡島本町山崎五丁目2番1号

 

( サントリー 山崎工場 山崎 白州 シングルモルトウイスキー )

コメント (2)
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珍串 @名古屋市中村区・名駅

2015年08月06日 | 名古屋(中村区・西区)

名古屋駅の新幹線のりばの地下街「エスカ」にある居酒屋「珍串」。かなり前からあると記憶しているが、創業年は分からず。この地下街の開業が昭和46年(1971)らしいが、ひょっとしてその頃からあるのだろうか(※←そのようです・後日調べ)。暖簾に「菊正宗」の名前が入っているが、「菊正酒房」というらしい。その暖簾をくぐって中に入ると、コの字カウンターに小さいテーブル席があるだけの大きくない店。酒肴のみならず、定食も食べられるようだ。カウンターに座ってさっそく菊正宗を冷や(常温)で注文すると、225ccの小瓶で出てきた。菊正宗は上撰、樽、生、純米、にごりと揃っているようです。お通しは鶏と大根の煮物。店名の通り、串ものがメインなので、串揚げの盛り合わせを注文した。

昼間だったが、店の中は中年の男女のグループが2組それぞれで盛り上がっていた。その他にはスーツケースを抱えた旅行者の姿も。席数も多くない店なので少しうるさい。しばらくして一段高くなった板場から揚げられた串揚げの盛り合わせが運ばれる。別皿には味噌ベースのつけだれが入っている。串は海老、うずら玉子、串カツ、玉葱、茄子など。サラッとし意外にてマイルドなみそだれに漬けたり、ウスターソースをたらしたりしていただいた。「菊正宗」の文字を見て条件反射的に酒を頼んでしまったが(笑)、串揚げはやっぱりビールがいいな。追加でもらおうかと思っていたら、向かい合っていた2組の男女グループが知り合い同士だったことが分かり、いっそう賑やかに…。気持ちが萎えたので勘定してもらった。(勘定は¥1,890)

この後の記事はこちら (2

 

菊正宗酒房 串揚 珍串

愛知県名古屋市中村区椿町6-9 エスカ地下街

 

( 名古屋駅 名駅 めいえき ちんぐし ちんくし 新幹線地下街 エスカ 串揚げ 大衆酒場 菊正宗 ) 

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Eight Gigs A Week : The Steve Winwood Years / The Spencer Davis Group

2015年08月05日 | クラシック・ロック

Eight Gigs A Week : The Steve Winwood Years / The Spencer Davis Group (1996)

スティーヴ・ウィンウッド(Steve Winwood)在籍時の51曲を収録したスペンサー・デイヴィス・グループ(The Spencer Davis Group)の2枚組編集盤。リーダーはもちろんスペンサー・デイヴィスなのに、注目されるのはいつもスティーヴ・ウィンウッドが在籍したグループという事ばかりという少々気の毒なこのグループ。さもありなん、スティーヴがバンドに入ったのはなんと14歳の頃。兄貴と一緒だったとはいえ、「天才少年」ともてはやされただろうことは想像に難くない。キーボーディスト(兼ギタリスト)としての参加だが、なんと言っても驚くのはそのヴォーカル。当時もその「黒い」ヴォーカルが世間をあっと驚かせたそうだが、今聴いても、目をつぶればレイ・チャールズ(Ray Charles)が瞼に浮かぶ。元々の声がそうなのか、唱法を学習したのかは分からないが、驚くべきソウルフルな歌声だ。これが10代だとは…。彼のその後の活躍はご存じの通り。

オリジナル・アルバム(1枚も持ってません)収録曲は全て網羅されているとの事だが、発表順じゃないのがちょっと残念。曲順をバラしていいコンピ盤もたまにはあるが、ほとんどの場合、印象が散漫になってしまうんだよね。ま、短い在籍期間だから良しとしたんだろう。カヴァー曲ばっかりのイメージがある彼らだが、オリジナル曲もある事を初めて知る(名曲2-23、2-25も)。のちにストーンズ(The Rolling Stones)黄金期のプロデューサーとなるジミー・ミラー(Jimmy Miller)との共作曲も。ロック・ソウル好きのみならず、ジョージ―・フェイム(Georgie Fame)などのモッドっぽい曲が好きな人にもおすすめ。

オークションにて購入(¥869)

  • CD (1996/3/18)
  • Disc: 2
  • Format: Import
  • Label: Island

( スペンサー・デイビス・グループ スティービー・ウィンウッド )

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大黒 @大阪市中央区・道頓堀

2015年08月04日 | 大阪府(老舗)

大阪・道頓堀にある明治35年(1902)創業の老舗「大黒(だいこく)」。御堂筋を入ったところにあるこじんまりと落ち着いた風情の日本料理店。こちらの店を知ったのは某有名作家の本に名前が出てきたからで、とても手の届かないような店なんだろうと勝手に想像していたのだが、店先に鉢植えが並ぶ、いたって庶民的な店構え。店に入ると土間にテーブル席が2つほどあるだけの小さな店(奥に座敷でもあるのかな)。テーブルは年季が入った一枚板で、椅子の背には「大黒」と彫られていて、その佇まいは歴史を感じさせる。店の中のどれもが大切に扱われ、年を重ねているよう。調理場は格子で区切られている。大きめの急須でお茶が運ばれ、テーブル上の品書きに目を通す。店先の提灯に描かれているように、こちらは「かやく御飯」で有名な店。それ中心で、他の品は少ないのかなと思っていたが、魚の焼物、煮物をはじめとして、値付けの安い一品料理も数多く書かれていた。この後に予定が無かったら、お酒と一品料理をいただいて、締めにかやく御飯と行きたいところだが、グッと我慢して「かやく御飯(中)」と「はまぐりのすまし汁」を注文した。ところが残念ながら蛤が切れていたので、ご飯のみに。

しばらくして蓋付きの木の塗り茶碗に入った、かやく御飯が漬物と一緒に運ばれる。かやく御飯は細かい海苔がふられただけの、拍子抜けするほどシンプルな姿。うっすらと色付き、艶々としたご飯を口に入れると…旨い! ご飯の味は濃いわけではないが、しっかりと出汁の風味が感じられ、かといって薄くて物足りない感じもなく、素晴しい塩梅。中にはごく細かく刻んだ揚げと蒟蒻、牛蒡が見える程度だけれど、箸が止まらない。色々と具の入った混ぜご飯も美味しいけれど、この素朴なご飯がここまで美味しいとは…。量的には、まだどれだけでも食べられるが、満足。次はこちらを居酒屋使いして、締めにかやくご飯を頼んでみたいなァ。(勘定は¥500程)

 


 

 ↓ 「大阪松竹座」(大正12年・1923・建造/平成9年・1997・改築)。歌舞伎上演期間だったが、この日は休演日。建て直されたものだが、建築当初の意匠を上手に残している。

 ↓  翌日に敢行した大阪近代建築散歩。まずは中之島の「中央公会堂」(大正7年・1918・建造・重要文化財)。堂々たる風格。どこかと似てる…? そう、実施設計に東京駅と同じ辰野金吾が参加している。

 

 ↓ 隣に位置する「大阪府立中之島図書館(旧・大阪図書館)」(明治37年・1904・建造 重要文化財)。日曜だったので残念ながら入れず。

 

 ↓ 「水晶橋」(昭和4年・1929・建造)。歩行者専用の橋。元々は河川浄化目的の可動堰だったんだとか。

 


 

大黒

大阪府大阪市中央区道頓堀2-2-7

 

( 道頓堀 だいこく かやくご飯 かやくごはん 炊き込みご飯 混ぜご飯 池波正太郎 むかしの味 )

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mirai @岐阜県岐阜市 (※閉店)

2015年08月03日 | 岐阜県(岐阜)

岐阜市の美殿町商店街にあるカフェ兼酒場(←この表現で良いかどうか…)「mirai(みらい)」。最近の美殿町商店街を盛り上げる中心となっている「まちでつくるビル」の1階にあり、お洒落な雰囲気の店。蔀戸(しとみど)のように跳ね上げるタイプの窓(壁?)があり、店はオープン・スペース。シンプルでモダンな意匠で、個々の家具や什器はとても凝っている。お洒落過ぎて年輩の方には入りづらいかも。隣は日本酒バー「百蔵」、その隣は日本酒が豊富な居酒屋「」。向かいには旨い日本酒が揃う「吉田のおでん」もある。で、この店はというと、特に看板らしきものは見当たらないので、最初はお洒落なカフェだと思っていたけど、歩道に置かれていた店のメニューを見ると、こちらも日本酒を出す店だと分かって訪問。日本酒好きにとってはすごい通りだなァ、ココ。店の中はテーブル席とカウンター。広く贅沢にスペースが取ってあり、訪問時はまだ気温が高くなかったこともあって、とても気持ちのいい空間だ。

若くかっこいい主人が1人で切り盛りしていた。この超モダンな雰囲気で日本酒という意外性が面白い。日本酒は岐阜県産のものばかりで、地元を強く意識しているところも頼もしい。主人も様々な県内の酒造と直接関わって、イベントも開催しているようだ。この日最初にもらったのは「射美(いび)」(杉原酒造)。揖斐郡の小さな酒蔵として知られていて、名前は聞いた事があったが、口にするのは初めて。バランス良く、そのクオリティにびっくり。何十年も日本酒を呑んできた訳ではないけれど、きっと今、日本酒は過去のどの時代よりもいいクオリティで呑める最高の時代を迎えているだろうと思う。酒肴にはゴーヤ入りのポテサラ。ゴーヤの苦味がマイルドになって日本酒に合う。他にもいくつかの銘柄をいただいた。かなり酔っぱらっていたこともあって、詳細はあまり覚えていないが、県内の酒造や食べ物の話、主人が瞠目したという県内の蕎麦屋の話なんかをたくさん聞いた。これからどういう展開をしていくのかとても興味深い店だ。日曜休みなので、休日の昼とかに来られないのが残念だが、次も楽しみ。コーヒーも飲んでみないと。でも、こちらに来た時は、隣にも、その隣にも、向かいにも、裏通りにも行かなくちゃいけないから酒量が増える…(笑)。オープンなこの店はここ最近の酷暑にどう対処しているのかな?(勘定は¥3,500程)

※令和2年7月22日に閉店されました

 

mirai

岐阜県岐阜市美殿町17

 

( 岐阜 美殿町 美殿町商店街 ミライ 日本酒 地酒 閉店 廃業 )

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二文字屋 @岐阜県岐阜市

2015年08月02日 | 岐阜県(岐阜・老舗)

岐阜市加納はかつての中山道加納宿にあたり、中山道六十九次のうち五十三番目の宿場町。意外にも当時の名残りは少なく、今歩いてみてもなかなか歴史的な建造物は見当たらない。その通りにはその昔、勅使、大名高家の飛脚使宿だったという料理店が残っている。創業が元和6年(1620!)という「二文字屋(にもんじや)」。当代をもって13代目というから、途方もない歴史のある店だ。開店時間直前に到着し、近くに車を停め店の前まで行くと、すでに数名が開店を待っていた。その後も続々と客がやってくる。店内は風情を残しつつも、新しく綺麗に改装してある。年季の入った水屋箪笥があったりと、古いものもしっかり残してあるようだ。順番に席に案内され、自分はその水屋箪笥の前の座敷に腰を下ろした。

品書きからうな丼の竹を注文。ちなみに価格の差は鰻の量だとのこと(竹は4切れ程)。クリックするとブログに飛ばされて読み辛いHPには「うな重は40分~60分程かけてじっくりと柔らかく仕上げます」と記述があったので、覚悟して文庫本を持参したのだが、思ったよりも早く20分程で丼ぶりが運ばれた。開店直後だったからか、「丼」と「重」で違うのかは分からない。花麩が入った吸い物と、香の物(たくあん)が付いている。鰻の焼きは強めで、たれも濃いめの味付け。外がカリッと中がフワッと焼けていて、さすがに旨い。テーブルに置いてあった山椒粉は、濃いたれに合わせてあるのか独特の強い風味が面白い。人気の鰻のみならず、他の川魚料理、様々な会席料理(HPでは「懐石」)を出すそうなので、試してみたいな。(勘定は¥1,860)

 ↓ 入口にある2匹の兎のレリーフ。上から水が流れてきて苔むしている。

  ↓ 近くの「旧加納町役場庁舎」(大正15年・1926・建造)。国指定登録有形文化財に指定されているにも関わらず、耐震修復されず立入禁止。完全に放置状態なのが悲しい。

 

 

二文字屋

岐阜県岐阜市加納本町2-17

( 岐阜 加納 かのう にもんじや 中山道 中仙道 加納宿 うなぎ 土用 鰻丼 )

 

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