ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

玉井屋本舗 @岐阜県岐阜市

2015年12月31日 | 岐阜県(岐阜・老舗)

綺麗に整備され、街並みごと古い町屋を保存していこうという意気込みが伺える岐阜市・長良川沿いにある川原町界隈。町屋を再利用しているのは洒落た雰囲気の新しい店が多く、そのままでは朽ちて取り壊しになっただろう建物を上手に利用しているのが分かる。界隈には木挽町・材木町・茶屋町・金屋町・大工町・魚屋町・靱屋町などの往時を偲ばせる町名が残る歴史ある町。そんな通りの端には長良川の鵜飼いの乗船所があり、季節には興を求めて人々が集まるため、お土産屋や老舗温泉旅館があり、その向かいに店を構えるのが、ここ創業明治41年(1908)の「玉井屋本舗」。住所はなるほど「湊町」なんだね。昔は船が運送の要で、上流から木材や、先ごろ世界遺産に指定された美濃和紙などが船で運ばれ、この町が港町として栄えたのだそう。まだ建て直して間がないと思しき新しい建物の中に入ると、ガラスショーケースの中にシンプルな菓子が並ぶ。こちらは場所柄、鮎菓子が有名な店。もちろん銘菓「登り鮎」をいただいた。

カステラ生地の皮に求肥が詰められている鮎菓子は、少し尻尾が上向きに上がっているのがいかにも若鮎という感じで清々しい。ひとつづつセロファンに包まれたきめ細かい登り鮎の生地は、これ以上ないというくらいしっとりしていて指に吸い付くよう。中の求肥は甘さ控えめでいかにも上品で旨かった。(勘定は¥150程/個)

 

 

↑「NOΛ研究室(旧・十六銀行旧富茂登出張所)」(上左・建築詳細不明)と、「松井邸」(上右・建築詳細不明)。

 

↑ レトロな赤い郵便ポストが古い街並みに映える。どこかにこの町の建物を詳しく紹介した資料はないだろうか。

 

↑ 黒い下見板の壁が続く「野々垣家住宅」(上左・建築詳細不明)と、元浜町の「(株)桜井銘木店」(上右・建築詳細不明)。

  

↑ 町屋が並んだ中に唯一銅板が使われた洋風近代建築(上右・建築詳細不明)の姿も。前面の幾何学模様がとてもかっこいい。何かの店だったんだろうか?

 

御菓子司 玉井屋本舗

岐阜県岐阜市湊町42

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