ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

中村獅童による歌舞伎の見方 @岐阜県各務原市・村国座

2017年11月24日 | 歌舞伎・文楽

「中村獅童による歌舞伎の見方」 (11月23日 村国座)

地歌舞伎が盛んな岐阜県。県内には芝居小屋が10箇所以上も現存している。そのうちのひとつ各務原市の村国神社に隣接する「村国座」で中村獅童が歌舞伎を解説するトークショーが行われた。チケットの発売は同市内の2ヵ所のみでネット販売も無かったので、仕方なく発売時間に仕事を抜けて売場のひとつへ。すでに行列が出来ているが取扱枚数も何も情報が無く、不安だったが何とかチケットを購入出来た。自分の後には間もなく売り切れて無駄足になった人も。危ない危ない。(※屋外写真は別日に撮影)

 

 

当日は嫁と車で出かける。駐車場を心配したが問題なく近くの駐車場に停めることが出来てひと安心(ここよりも翌日の羽島市の歌舞伎公演会場の駐車場が心配だ…)。並びの後尾について場内へ。外からは見たことがあったが中に入るのは初めて。靴をビニール袋に入れて、いったん正面に座るも嫁が2階の桟敷席に行きたいと言ったので席を移る。奇しくも先日行った「東座」と同じような位置。ここは東座よりも小さく、見えっ放しの太い梁など造りは似ているが、照明の数も少なく、壁に隙間も見えてより素朴。なのに舞台上には本格的な廻り舞台もある(なのでもちろん奈落もあるそうだ)。正面舞台上の梁には飾り彫りも見える。

 

 

獅童が和装で登場し、マイクを持って歌舞伎の「下座音楽」「所作音楽」「ツケ」など、音楽や効果音を実演付きで解説。舞台前のかぶりつきの席には招待された地元の子供歌舞伎の少年少女がおり、その子らを舞台に上げて立廻りを教えたり、白塗りの化粧を施し「菅原伝授手習鑑」の梅王丸、松王丸、桜丸の隈取を再現するなど楽しい趣向。東座でも同様の趣向があったが、こうして改めて丁寧に説明があると、本をたくさん読んでいても気づかない事、知らない事がまだ沢山あるんだなァと自覚出来て興味深い。獅童が場内を動き回ると、ちょうどその顔が自分達が座っている膝の真ん前を通過する感じで、近過ぎて驚くほど。嫁は「獅童の顔が近いっ」と興奮気味。こんな会場なのでほのぼのとした雰囲気で進行していく。最後には獅童自身が石川五右衛門を化粧無しで演じ「楼門五三桐(さんもんごさんのきり」の有名な台詞「絶景かな、絶景かなァ」と演って終了。とても楽しいイベントだった。

獅童は翌日(24日)岐阜羽島で巡業公演。人気歌舞伎役者って本当にいつ休んでいるんだろう?


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