ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

魚治 @滋賀県高島市

2020年04月01日 | 滋賀県(老舗)

重たい曇り空のある日曜日。嫁は息子が新しく下宿するアパートの準備に出掛けてしまっているので1人で車を出した。303号線を通って滋賀県の木之本へ。そこから廻って琵琶湖北岸、海津までやってきた。この辺り、古くは平安の昔より漁港として栄えた湊町なのだとか。古い町並みもわずかとはいえ残っている。昔ルアー・フィッシングをやっていた頃によく来たが、魚に夢中で町並みを眺めたことなんて1度も無かったなァ。通りにある古い酒蔵「吉田酒造」に寄ったが要冷蔵の酒しか残っておらず、すこし先に歩いた川魚を扱う「魚治(うおじ)」へ。創業は天明4年(1784)。230年以上前の”天明”時代っていったい?…と調べると”田沼意次”の頃。ス、スゴイ。店に入ると大きくないスペースに様々な川魚の品が並んでいる。琵琶湖といえば鮒ずしだけれど、他の店にも寄る予定があったので、買い求めたのは旬の物という「氷魚(ひうを)木ノ芽煮」。氷魚とは鮎の稚魚の別称だそう。店の方によると、その商品が農林水産大臣賞を獲って、記念に3種(氷魚木ノ芽煮、えび飴煮、ごり山椒煮)が入った値打ちなパック(写真下左)を発売しているとのことだったのでそれをいただいた。

透明パックには3種がぎっしりと詰まっている。まずは「氷魚」。口元に寄せると爽やかな山椒の葉の香りが鼻腔を抜ける。他の人はご飯にかけたりするかもしれないが、自分はやはり酒。後からひや酒を口に含むとぱぁっと風味が広がった。旨い。「えび」は小さく形が揃っていて甘く煮てあるが、佃煮のように濃い味付けではなく鮮やかな海老の色と風味は損なわれていない。「ごり」は数ミリぐらいのごく小さなものが山椒の実で煮てある。中に極小の海老の姿も見える。こちらは酒肴にするには小さいが、ちびちびと酒をやるにはいい感じ。燗をつけて温度を変えたりして楽しんだ。週に1度の休肝日にはもちろんご飯で。でもご飯が進み過ぎてこちらの方が健康に悪い気が…(苦笑)。(勘定は¥1,300程)

 

 


 

↓ 店のすぐ近くにある明治10年(1877)創業の「吉田酒造有限会社」(建築詳細不明)。代表銘柄は「竹生嶋」。買おうと店に入ったが、普通酒、純米酒は全て売り切れで要冷蔵の吟醸酒しか残っていなかったので断念。

 

↓ 門柱だけ古そうだった「マキノ東小学校・門柱」(詳細不明)。旧校舎の鬼瓦が置いてあったのでこの門も古い時代のものかもしれない。

 

↓ 浜に石垣が続く「旧海津港跡」の風景。この付近は文化庁の制定する「重要文化的景観」にも選ばれている。

 


 

魚治

滋賀県高島市マキノ町海津2304

 

( 滋賀 しが 海津 かいづ マキノ うおじ ひうお ふなずし 鮒寿し 鮒寿司 熟れずし なれずし 氷魚木の芽煮 酒蔵 港町 竹生島 ちくぶじま 国民学校 近代建築 ) 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする