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ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

松乃屋 @三重県いなべ市

2024年01月30日 | 三重県(老舗)

三重県いなべ市の和菓子屋「松乃屋」。創業して100年以上だとか(未確認)。店は国道421号線沿いの交差点近くにあるコンビニの隣。大きな看板が掛かる店の中に入るとすっきりとしていて、ガラスショーケースの中に整然と菓子が並んでいる。貼紙に”「栗きんとん」が人不足のため製造出来ない”旨書かれていた。選んだのはこちらで有名な「松の蘿(こけ)」という菓子と「招福最中」の2種類。紙袋に入れてもらい持ち帰った。

家に帰って妻といただく。松の木が描かれたビニール包装に包まれた「松の蘿」は皮がビックリするほど軟らかく、中にこし餡が挟んである。皮の味わいは洋菓子のような不思議な感覚。口当たりも軽く、妻に「もっと食べたい。」と言われたが、ゴメン、割り当ては1つのみ…。「招福最中」は四角い最中種で”招福”の文字が描かれている。中はたっぷりのつぶ餡。こちらも旨かった。(勘定は¥500程)

 


 

↓ 三岐鉄道北勢線の終点「阿下喜駅」。周辺が整備され平成18年(2006)年から新駅舎になったとのこと。詳しくないがここの列車は線路幅が狭い”ナローゲージ”と呼ばれる車両なのだとか(ちなみにJRは1,067mm、こちらは762㎜だそう)。駅に隣接して「軽便鉄道博物館」というのがあり、観られるかなと思ったが月にたった2日のみの公開とのこと。ただ昭和6年製の軽便電車「モニ226号」(写真下右)や移設した転車台(写真下3枚目)はいつでも観ることが出来る。

 

↓ 江戸時代に造られたという用水に架かるコンクリート・ブロック製の橋「ねじり橋」(大正5年・1916・建造)以前にも訪れたが、これも”ねじりまんぽ”の一種だとのこと。じっと見ていると時空が歪む気が…。この上を三岐鉄道北勢線の列車が通る。

 

 

↓ すぐ近くの「めがね橋」(大正5年・1916・建造)。三連橋でこちらもコンクリートブロック製。どちらも土木学会の「選奨土木遺産」に指定されている。

 

↓ 前回来た時には電車が通るのを見逃してしまったので今回は少し待ってみた。天気も良かったので自分の他にもカメラを持って待ち構えている人が何人も。いつ来るのか分からなかったが、スマホで時刻表を見ればすぐ分かることにやっと気づいた(苦笑)。青空に映える黄色い車両と田んぼの中の歴史ある橋は確かに絵になるなァ。

 

 

 


 

御菓子處 松乃屋

三重県いなべ市員弁町楚原878

 

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大黒屋 @三重県桑名市 (2)

2024年01月26日 | 三重県(老舗)

三重県桑名市の「上げ馬神事」で有名な「多度大社」。以前に訪れたことがあるが、神事で使われる馬が駆け上る急傾斜の坂にびっくりした覚えがある。近年、動物愛護の観点から色々と取り沙汰されているが、果たしてどうなるやら。昼食に寄ったのは多度大社近くの「大黒屋」。以前にも訪れたことのある創業享保年間(1710-1736頃)という凄い歴史のある鯉料理の店だ。以前は電話をしてから出掛けたが、この日は飛び込みで入ってみた。入口に脱いである靴からいくと、広い敷地内に先客が1組だけ居るようだ。給仕の男性(主人かな?)に声を掛け、準備が出来る間少しだけ待って案内された。靴を脱いで上がると広い敷地と庭が見渡せる(写真下4枚)。

 

 

前回と同じ入口近くの部屋に通された(奥へ案内すると給仕が大変なんだろうな)。前回と同様「ランチ」をお願いする。前回は”洗い”(正確には「あらい膳」)だったが、今回は”煮付け”(「煮付け膳」)にしてみた。名物の「八壺豆(やつぼまめ)」をポリポリとやりながら出来上がりを待つ。真冬はさぞかし寒かろうが、この日はいい天気だったので両側の襖を開け放しても爽やか(写真下・訪問11月)。

 

まず供されたのは鯉の「白子」。以前は「うろこ、すり身だんごのから揚げ」だったので変わったのかな。ねっとりとした口当たりで旨い。次は「鯉こく」。西京味噌でとろっとしていて鯉のあらが使われている。柚子皮か少し柑橘が効かせてあっていい感じ。次に出た「煮こごり」には舞茸が入っている。そして「煮付け」が登場。付け合わせはちくわぶと山芋。「煮付け」には玉子も入っていた。味付けは絶妙で、濃過ぎずしっかりと鯉特有の風味を残していて旨い。これにお重の飯碗に入ったご飯と香の物、それに水菓子のオレンジが付く。最後に出たコーヒーはアレだったが、料理には今回も満足。前回と内容が少し違っていたのも良かった。食事後には前回見せてもらうのを忘れた皇族方が利用した洋室も見学させてもらった(写真下4枚)。

 

 

表にそう車は通らず静かで贅沢な空間。これを飛び込みで利用出来るのだから素晴らしい。出来れば次は長い廊下を奥に進んだ別の部屋にも入ってみたいものだが、1人だと無理だろうなァ(妻は多分鯉料理が苦手だろうし)。(勘定は¥2,200)

以前の記事はこちら (1

 

 

 

鯉料理 大黒屋

三重県桑名市多度町柚井1799

 

( 三重 みえ 桑名 くわな 多度大社 だいこく屋 だいこくや 老舗 コイ料理 川魚料理 上げ馬 神馬 神事 多度祭 近代建築 池波正太郎 包丁ごよみ ) 

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新角屋 @三重県いなべ市

2024年01月22日 | 三重県(老舗)

天気の良いある休日、三重県のいなべ市へ。以前にも古い建物を求めてこの辺りを少し散策したことがある。途中で立ち寄ったのは和菓子の「新角屋」。創業は明治末期で現在は5代目なのだとか。5代目は名古屋の「美濃忠」で修業したとのこと。店は北勢町阿下喜の坂の商店街の途中にある。店に入るとご高齢の女将さんが出ていらした。ガラス・ショーケースを眺める。杵つきの餅が旨そうだ。こちら「いちご大福」で有名だそうだが見当たらなかったので「栗大福」を2つお願いした。少量で申し訳ない。

家に持ち帰って妻といただく。大福の皮は羽二重餅。手で持つと崩れそうに軟らかい餅皮。中には栗が丸ごと入っている。周りを包んでいるのは黄身餡かな。甘さもしっかり。熱いお茶と合わせてあっという間に平らげた。もうあと何種類か買ってこれば良かったが、遠出した先での和菓子の購入は持ち帰りの温度や時間の心配があってなかなか難しい。次に機会があったら是非「いちご大福」と、北勢銘菓と謳われる「椎茸の里」というのを買ってみよう。(勘定は¥450)

 


 

↓ 坂の途中にある「旧・阿下喜郵便局」(昭和14年・1939・建造)。以前は気付かなかったが、南側には局舎と同じ意匠の小さな建物があるし、立派な門がある(写真下1枚目、5枚目)。北側の隣地には洋館を擁した立派な宅(写真下7枚目)があるし、一帯の敷地は同じ所有者なのかな。

 

 

 

 


 

 

新角屋

三重県いなべ市北勢町阿下喜1044

 

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柏屋 @三重県桑名市 (2)

2023年04月24日 | 三重県(老舗)

三重県桑名市。帰る前にもうひとつお土産を購入。妻の好きな「安永餅」。3年前は「永餅屋老舗」で購入したが、今回は2度目の「柏屋」へ。店は桑名駅のすぐ近くにある。閑散とした駅前の商店街を抜け、駅に出た。店に入って8個入り・箱入りというのを購入。本当は箱は要らなかったが、たまたま母の家に長姉が来ているのでそちらへも持っていく手前お願いした。

帰路、母の家(といっても車で2分だが)に寄って土産を渡し、家に帰って妻と分けっこ。ビニール包装から取り出した安永餅は細長く平たい形。今でも手焼きだという餅の表面は焼き目が残り粉吹いている。そのままでもいいが、時間を置いて少し硬くなったものもトースター等で少し炙るとまた焼いたいい匂いと軟らかい食感になり旨い。1人2個見当で購入したが、あっという間に無くなった。次はケチらずもっと沢山買って帰らないと。(勘定は¥900程)

以前の記事はこちら (1

 

 

 


 

↓ 以前来た時には「エンシュウヤ」に入ったことがある桑名一番街(写真下左)。開いているのはそこと魚屋ぐらいで人通りもまばら。銀座街(写真下右)も同じく開いている店がほとんど無い。基本的に平日仕様なのだろう(訪問日曜)。

 

↓ 閉鎖で何軒もの飲食店が閉店になった駅前の商業ビル「桑栄メイト」。とっくに取り壊しにでもなっているだろうと思っていたら建物はまだそのまま残っていた。

 


 

安永餅本舗 柏屋

三重県桑名市中央町1-74

 

( 三重 みえ 桑名 くわな 安永餅本店 やすながもち やすなが餅 桑名名物 桑名駅 近代建築 戦前 商店街 そうえいメイト )

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大黒屋 @三重県桑名市

2023年03月29日 | 三重県(老舗)

久しぶりに朝早くから家を出て三重県桑名市へ。犬の散歩やら掃除やらと家の事を片付けてから出たのに早く着き過ぎてしまい、行くところが無い(笑)。そこで寺町通り商店街へ行って餅屋の「大黒屋」へ。創業は昭和7年(1932)だとか。まだ早い時間で、商店街の各店舗はやっと店が開き始めたばかりという感じだったが、こちらの店先には既に数人の客が。「みたらしだんご」が焼けるのを待っているようだ。ショーケースやら店先の卓に置いてある菓子から選んだのは、冬限定という「黒棒」(半分)、「鬼まんじゅう」、そして匂いにつられて「みたらしだんご」を1本お願いした。

「みたらしだんご」はその場でいただく。甘辛いたれを纏わせるのが一般的だが、こちらのみたらしは甘さのほとんど無い醤油だけのタイプ。高山市でもそうだが、甘辛いのに慣れているとこの醤油だけの団子がめっぽう旨く感じる。「黒棒」は以前に四日市の「嶋小餅店」でも買い求めたことがある。厚さが4cm、長さは15cm程もある大きな塊。これでも”半分”サイズなのだから丸ごと1本だと30㎝にもなるはず。ほのかに黒糖の風味がする羊羹のような甘い菓子でプルンとした弾力がある。包丁を使っても切り辛い。「嶋小」でもそうだったが、電子レンジで少しだけ温めると軟らかくなり甘味が増す。素朴だが旨い。確かここ「大黒屋」を始めた初代は”四日市で修業した”とどこかにあった。ひょっとして「嶋小」だったりして。「鬼まんじゅう」は皮の部分が少なくしっかり甘いさつまいもがふんだんに入っている。ほとんど妻と母、母の様子を見に来ていた長姉に渡したが、女性陣って芋が好きだナ。(勘定は¥1500程)

 


 

↓ 「くわな寺町通り商店街」はやっと店が開き始めたところ。桑名らしく”志ぐれ”を扱う店もいくつかある。3と8が付く日には三八市という市が立つのだとか。昔はうちの近所の寺の参道でも”さんぱち”と呼ぶ市をやっていたなァ。

 


 

 

御餅菓子 大黒屋

三重県桑名市南寺町67

 

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スワサロン @三重県四日市市

2022年04月16日 | 三重県(老舗)

三重県四日市市の駅前アーケード街、諏訪公園の南ににある喫茶「スワサロン」へ。こちら創業が昭和27年(1952)というから70年もの歴史がある店だ。外からはケーキの並んだショーケースが見える。こちらは「洋菓子・モンブラン」という別の屋号のようだ。店に入ると2階もある様子。昼を過ぎた遅めの時間だったので先客は1組のみ。1階のテーブル席に腰掛けた。入口に食品サンプルが飾ってあって鉄板スパなど食事メニューも人気のようだが、あいにく昼は食べた後だったので休憩がてら「コーヒー」だけいただくことに。自家製だというプリンは単体の品が無かったので、一番ボリュームが小さそうな「フルーツプリン」も付けてもらった。

しばらくして「コーヒー」と「フルーツプリン」が運ばれた。白いカップとソーサーの「コーヒー」は”独自のブレンド”とのこと。クレマが浮いて苦味の強い味わい。「フルーツプリン」は脚付きのガラス容器に盛られていて、自家製プリンの周りにメロン、パイナップル、りんご、みかん、サクランボ、それに生クリームが添えられていて豪華。プリンはやや硬めの食感で甘過ぎずいい感じ。本当はコーヒーといただく時にはフルーツの酸味は要らないが、これはこれで旨い。暇つぶしにメニューを眺めるとやはり「鉄板イタリアン」などスパゲッティが何種類も。他にも「ピザパイ」なんていう昭和な呼び名の品もあったので、次はそれらの中から選んでみよう。(勘定は¥770)

 

スワサロン

三重県四日市市諏訪栄町15-6

 

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清華堂 @三重県四日市市

2022年04月11日 | 三重県(老舗)

三重県四日市市で、妻へのお土産を買いに寄ったのは富田にある和菓子の「清華堂」。実は近くの食堂で昼食を摂ろうと思ったら休みで、車を転回させる時に見かけた店だ。そもそもこの辺りが旧東海道だとは知らなかった。創業は大正14年(1925)だそうだ。その場で少しスマホを使って調べたら良さそうな品があったので、休業日の銀行の駐車場に少しだけ停めさせてもらい、店に入った。ガラスショーケースにはちょっと洋風なものも含めて様々な菓子が並んでいる。この後の予定がどうなるか分からなかったので、冷蔵品や日持ちのしないものは避け「あん玉」(箱入)という名物菓子を購入して持ち帰った。

妻に献上した「あん玉」を味見させてもらった。細長い箱に1列に並んで包まれた「あん玉」は5つ。商品名から想像出来るようにあんこがとても綺麗な小さい丸い玉になっている。照りのある皮と言うか玉を包んでいるのは波照間産の黒糖羊羹だそうだ。中は滑らかな口当たりのこし餡。甘さもしっかり。確かにこれなら日持ちするだろう。ほんのり香る黒糖がいい感じ。シンプルだけれど旨い。妻も気に入ったようでなにより。次は「鯨船最中」「鯨船どらやき」あたりを買ってみようかな(※この辺りには鯨船行事という伝統行事が残っているが、なぜ捕鯨をしていなかったこの地に残っているのかは謎なのだそう)。(勘定は¥560)

 

富田菓庵 清華堂

三重県四日市市富田3-1-7

 

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角源 北浜店 @三重県四日市市

2022年04月01日 | 三重県(老舗)

JR四日市駅近くの「きっちんケミア」が休みだったので、「鳥義」に寄った後、自転車でアーケードのある本町通り商店街を抜けて「角源 北浜店」へ。創業は大正15年(1926)で屋台から始まったというこちら、ここが本店なのか他に本店があったのか知らないが、現在四日市でこの屋号を名乗る店はここだけのようだ。店に入ると結構な大箱だが、沢山の客が居て盛況。給仕の女の子も2人体制だ。品書きを眺める。その中に「四日市きしめん」というのがあり、注釈で”四日市きしめんは平打ちではありません”とある。どんなのか確かめてみようかとも思ったが、米粒が食べたかったので丼物から「肉丼」を選んでお願いした。ちなみにこちら普通の「かつ丼」はソースかつ丼で、「上かつ丼」は玉子かけかつ丼だそうだ。

しばらくして「肉丼」が運ばれた。「肉丼」っていうのに定番は無いのでどんなのが出てくるのか分からなかったが、牛肉、糸こんにゃく、青ネギが煮込まれた、いわゆる”すき煮”がのっているタイプ。もちろんそれが旨くない訳がない。全ての丼物と定食には”小うどん”が付いているとのこと。うどんはすっきりとした淡い色のつゆ。しっかりと鰹出汁の香りがして、つるつるの麺肌のうどんが泳いでいる。他に具材はかまぼこといんげんのみ。刻みネギは別皿で。見かけと違って軟らか過ぎず、しっかりと張りが残っていい茹で加減だった。次はやっぱり「四日市きしめん」が実際どんななのか試してみないと。(勘定は¥1,020)

 


 

↓ アーケードの架かった本町通り商店街。多くは隠れてしまっているが、とても趣のある建物や、古い商店の看板建築が多い。一度アーケード無しの商店街を見てみたいものだ。

 


 

角源 北浜店

三重県四日市市北浜町7−1

 

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嶋小餅店 @三重県四日市市

2022年03月07日 | 三重県(老舗)

久しぶりに三重県四日市市へ。午前中に着いてすぐに向かったのは創業文政年間(1818-1829)という凄い歴史のある「嶋小餅店」。店は四日市駅の北を流れる三滝川を越えた北側の東海道沿いにある。壁面に書かれているようにだんご(嶋小のだんご)で有名な店。店の横に車を停めて中に入ると、ショーケースにはだんごの他に餅菓子がいくつか。応対して下さったのは朗らかな女性店員(女将さん?)。選んだのはもちろん「嶋小のだんご」と、「花見だんご」「きなこ餅」、そして大きな「くろ棒」(←確かこんな名前だったかと…)とやらを買ってみた。

まだ温かさの残る「嶋小のだんご」は車に戻ってすぐにいただいた。包みを開けて串を取り出すと醤油の焼けた香ばしい香りが車中に広がる。いわゆる醤油だんごだが甘味はごく控えめで旨い。もっと買い足そうかなと思ったが、色々買ったので断念。家に帰ってお土産を妻に渡す。もちろん自分もひと通り味見。「花見だんご」はピンク、緑、白の配色が鮮やかなだんご。甘味は控えめ。このだんご串を持つと豚児が幼稚園の頃に好きだったNHKのアニメ「ぜんまいざむらい」を思いだすなァ(←”だんご剣”のおもちゃが家にあった・笑)。「きな粉餅」はたっぷりのきな粉に包まれた餅饅頭。外側には米の粒感が残り中にこしあんが詰めてある。口に入れると軟らかく、あんこで口いっぱいに。これも甘さは控えめ。こちらの餅菓子は総じて甘さ控えめのようだ。さて正体の分からなかった「くろ棒」。横は10cm、厚みは5cm程もあるだろうか。買う時に店で店員さんに「これどんな菓子ですか?」と尋ねたが、その時は「羊羹みたいな塊で、外はきな粉がまぶしてあって…。」という説明だったのでてっきり羊羹のような口当たりだと思っていたら、ねっとりとした餅菓子でやはりだんごの塊といった方が近い。他の品と違わず甘味は控えめ。置いておくと硬くなってしまうが、店で教えていただいた通り電子レンジで少し温めると軟らかさが復活。カットしていただいたが、ほのかな甘さときな粉の風味が旨かった。(勘定は¥950)

 

 

嶋小餅店

三重県四日市市川原町22-2

 

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永餅屋老舗 @三重県桑名市

2020年07月14日 | 三重県(老舗)

三重県桑名市内散策の土産に買って帰ったのは嫁の好物「安永餅」。以前は駅の南にあった「柏屋」で買ったが、この日は駅の東にある「永餅屋老舗」へ。創業は江戸初期の寛永11年(1634)だとか。明治になって線路開通に伴いこの地に移転したとあるから以前の店は線路沿いにあったのだろう。別の場所に工場があるようだから現在は工場生産かもしれない。自家用なので、店に入ってショーケースに並ぶ「安永餅」の中から一番量の少ない5本入りの袋を購入。自宅に持ち帰った。

粉を吹いてざらっとした「安永餅」を包装から取り出す。少し焼き目が付いていて軟らかい。かつては「ともち」「牛の舌もち」とも呼ばれたというが、「ともち」ってどういう意味だろう(「牛の舌」って称すのもアレだな…・苦笑)。次の日にはもう硬くなりかけていた(→添加物が入っていないからだそうだ)。それを袋に書いてあった通り電子レンジで数秒温めたが、個包装から出すのを忘れてやったもんだから暴発。せっかく長細く食べやすい形を崩してしまった(→後ででスタッフが美味しくいただきました・笑)。ので次はトースターで様子を見ながら加熱。すると見事軟らかくなり、いい具合に。つぶ餡だそうだが、層が薄いのであまりつぶ感は感じられない。餅と一緒に口に入れると収まり良く、やっぱり旨い。でも他社との比較は時間が経ち過ぎていて思い出せないので出来ない。いいや、どっちも旨い。次は「都饅頭」や「桑名はまぐりサブレー」を買ってみようっと。(勘定は¥580)

 

 


 

↓ 伝馬町を通る東海道に面した「寿量寺(壽量寺)」を訪問。こちらには江戸城の障壁画を描いた狩野光信の小さな墓がある。境内にある鉄筋コンクリート造りの「鐘楼」(昭和10年頃・1935頃・建造・)は国の登録有形文化財に指定されている。

 

↓ 同じく有形文化財に指定されている「旧大黒殿」(昭和10年頃・1935頃・建造)。こちらも鉄筋コンクリート造りだが唐破風。昭和20年の空襲で難を逃れたのはこの2棟のみだったとか。

 

 

 


 

永餅屋老舗

三重県桑名市有楽町35

 

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