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ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

Movement : BBC Radio 1 Peel Sessions 1977-1979 / Various Artists

2019年08月13日 | パンク・ニューウェーヴ

Movement : BBC Radio 1 Peel Sessions 1977-1979 / Various Artists (2011)

1977年から1979年までのちょうどパンク~ニュー・ウェーヴ期のイギリス国営放送「ピール・セッションズ」用にスタジオで録音された音源を集めたコンピ盤。あまり正確な事実関係は知らないのだが、イギリスでは国営ラジオ放送でレコード収録曲をそのまま流すのに制限があったらしく、その為にわざわざBBCのスタジオで録音した音源を流していたのがこの番組。このブログでも何度か紹介しているが、ジョン・ピール(John Peel)は海賊放送時代から有名なDJで、後にBBC専属に。人気や売上に拘らず自分の好みで無名のアーティストにもチャンスを与え、特にロンドン・パンク全盛の1977年からは、数多のパンク、ニュー・ウェーヴ系バンドを自身の番組に登場させている。もちろん今でこそ有名になったが、放送当時は海のものとも山のものとも知れない素人同然のバンドも多かったはずだ。

80年代後半にはその「Peel Sessions」の音源がアナログ12インチ盤で発売されていた(ジャケット写真下)。チープな共通アートワークで大体4曲くらい収録されていたが、12インチ45回転だったので音が良くて(曲数が少ないのでレコードの溝幅も広い)、スタジオでいじくり回していない分バンドの息遣いが伝わってくる好盤が多く、自分は結構な枚数を集めていた。その音源のコンピ盤だから、懐かしいやら嬉しいやら。初っ端のジャム(The Jam)のエッジ―なギターとぶっといベースの音だけで”あの頃”に戻れる強烈な印象が残っている。もちろん完全に後追いだったけれどハマったなァ…(遠い眼)。そんな訳で聴いたことがある音源ばかりだけれど、あの時代、あの番組ならではの溌剌とした音がぎっしりと40曲以上収録されていて、文句無し。

  

<Disc 1>

  • 1-01 The Jam – In The City
  • 1-02 Buzzcocks – What Do I Get?
  • 1-03 Generation X – Youth Youth Youth
  • 1-04 The Stranglers – No More Heroes
  • 1-05 The Adverts – Gary Gilmour's Eyes
  • 1-06 The Slits – Love And Romance
  • 1-07 XTC – Science Friction
  • 1-08 Dr. Feelgood – She's A Wind Up
  • 1-09 Tom Robinson Band – Don't Take No For An Answer
  • 1-10 Ian Dury & The Blockheads – Sex, Drugs & Rock 'N' Roll
  • 1-11 Adam & The Ants – Deutscher Girls
  • 1-12 Siouxsie & The Banshees – Hong Kong Garden
  • 1-13 The Only Ones – Another Girl Another Planet
  • 1-14 The Undertones – Get Over You
  • 1-15 The Rezillos – Top Of The Pops
  • 1-16 The Flys – Love And A Molotov Cocktail
  • 1-17 The Members – Sound Of The Suburbs
  • 1-18 Stiff Little Fingers – Alternate Ulster
  • 1-19 Skids – The Saints Are Coming
  • 1-20 The Angelic Upstarts – We Are The People
  • 1-21 The Ruts – S.U.S.
  • 1-23 John Cooper-Clarke – Reader's Wives

<Disc 2> 

  • 2-01 Penetration – Movement
  • 2-02 Monochrome Set - Goodbye Joe/Strange Boutique
  • 2-03 Wire - The Other Window
  • 2-04 Magazine - Light Pours Out Of Me
  • 2-05 Joy Division - Transmission
  • 2-06 Killing Joke - Wardance
  • 2-07 The Human League - Being Boiled
  • 2-08 Orchestral Manoeuvres In The Dark - Messages
  • 2-09 The Psychedelic Furs - Sister Europe
  • 2-10 Simple Minds - Premonition
  • 2-11 Public Image Limited - Poptones
  • 2-12 Steel Pulse - Jah Pickney (Rock Against Racism)
  • 2-13 Aswad - It's Not Our Wish
  • 2-14 UB40 - Food For Thought
  • 2-15 The Special A.K.A - Gangsters
  • 2-16 Madness - The Prince
  • 2-17 The Selecter - Street Feeling
  • 2-18 The Beat - Ranking Full Stop

amazonにて購入(¥1,080)

  • CD  (2011/9/13)
  • Disc : 2
  • Format: Import
  • Label : EMI Import

 

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Remain In Light / Talking Heads

2019年07月12日 | パンク・ニューウェーヴ

Remain In Light / Talking Heads (1980)

トーキング・ヘッズ(Talking Heads)1980年発表の名盤「Remain In Light」。初めて聴いたのは高校生の頃。自分が所有しているのはアメリカのKマート(スーパー)かどこかで買ったカセットテープ…(笑・写真下)。オークションで他の品を落札した時に、同じ出品者からついでにCDを手に入れた。

プロデュースはブライアン・イーノ(Brian Eno)。同時期にデイヴィッド・バーン(David Byrne)と作ったアルバム「My Life In The Bush Of Ghosts」と表裏一体といった立ち位置のアルバム。当時の音楽界にあってこのアルバムがどう評価されていたかは知らないのだが、後年の扱いを見るとこのアルバムを抜きにしてニュー・ウェーヴは語れない重要な位置にあったアルバムだとみなすことが出来ると思う。テクノロジーとアフリカン・リズムの融合。見た目とは違ってファンキーな要素を内包していたバンドが、このアルバムの頃からさらにライヴなどでも白人によるファンクを体現していく(バンド構成が多人数になり”リズム”が重要になっていく)。

ギターで参加しているのはエイドリアン・ブリュー(Adrian Belew)。ザッパ(Frank Zappa)~ボウイ(David Bowie)ときてトーキング・ヘッズに参加、そしてその後はキング・クリムゾン(King Crimson)というから”時代の寵児”といって差し支えない活躍だ。そもそも彼のギター・スタイルは異質でフリーキー(つまり変態・笑)。自分はテクノロジーが台頭していったこの当時のニュー・ウェーヴ音楽にある種の狂気を感じるのだが、彼のギターはまさにその代表といった感じ。アルバムは後半にいくにしたがって(歌はあるものの)コマーシャルな部分が減っていき、イーノらしい雰囲気が顕著になる。久し振りに聴いたが、やっぱりこの頃のヘッズは数多あるニュー・ウェーヴ・バンドの中で頭ひとつ抜けている感じ。売れ線を目指していないのにしっかりとポップな部分があり、有名なダボダボスーツに黒縁眼鏡でのイカレたダンスなど、アイコンとしての足跡も残している。久しぶりに通して聴いたけど、やっぱりカッコイイ。

オークションにて購入(¥472)

  • CD  (1994/11/28)
  • Disc : 1
  • Format: CD, Import
  • Label : Warner Bros / Wea
コメント (2)
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Oh, No! It's Devo, Freedom Of Choice / Devo

2019年03月08日 | パンク・ニューウェーヴ

Oh, No! It's Devo,  Freedom Of Choice / Devo (1993)

以前購入したディーヴォ(Devo)の2in1CDのシリーズをもう一つ購入。こちらは5作目の「Oh, No! It's Devo」(82年)と、なぜか3作目の「Freedom Of Choice」(80年)のカップリング(+2曲)。収録時間の加減なのか、にしても順番も意味不明の2in1。これはイギリス編集盤なのでイギリスでの発売順序とかがアメリカと違ったのかな。どちらにせよキワモノだった彼らがヒット曲を飛ばし、全世界的に認知された充実した時期の作品となる。先に収録されている「Oh, No!~」ではプロデュースをクイーン(Queen)やカーズ(The Cars)で有名なロイ・トーマス・ベイカー(Roy Thomas Baker)が担当している。だからという訳ではないだろうが初期と比べてバンド然としていて、いわゆるテクノ・ポップ的な音像は思ったより少なく感じる。当時自分が想像していたよりもライヴ活動が盛んだったようなので、こちらの方がディーヴォの実態を現しているのかもしれない。

12曲目からは「Freedom of Choice」。セルフ・プロデュース作品で、このアルバムからはロバート・パーマー(Robert Palmer)がカヴァーした「Girl U Want」や「Whip It」などのヒット曲も生まれている。”エナジー・ドーム”(←正規品が市販されている・笑)姿が全盛の頃。前述したように、この頃のディーヴォを知ったのは小学校の頃に読んでいた漫画「すすめ!パイレーツ」によく出てきたから。当時作者の江口寿史氏はニューウェーヴ系の音楽にハマっていたとみえて挿絵でよく出てきていた。ただ持っていたのはファーストのアナログ盤のみ。どちらかというと後半(つまり3枚目)の方がしっくりくるのはその影響だろうか。衣装やアクションの方が強烈で惑わされがちだけれど、総じて意外とオーソドックスな音作り(歌詞は除く)。

オークションにて購入(¥700)

  • CD (1993/7/1)
  • Disc : 1
  • Format: CD, インポート
  • Label : virgin
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My Life In The Bush Of Ghosts (Expanded) / Brian Eno + David Byrne

2019年02月28日 | パンク・ニューウェーヴ

 

My Life In The Bush Of Ghosts (Expanded) / Brian Eno + David Byrne (2006)

ブライアン・イーノ(Brian Eno)とデイヴィッド・バーン(David Byrne)の傑作ニュー・ウェーヴ・アルバム「My Life In The Bush Of Ghosts」のリマスター増補盤。トーキング・ヘッズ(Talking Heads)に深く関わっていたイーノが「Fear Of Music」(’79)と「Remain In Light」(’80)の間に録音したといわれていて、オリジナル(下ジャケット写真)の発表は1981年。以前に通常CDは購入していたが、他のCDを落札した時に同一の出品者から出品されていたので入札しておいたら落札。CDプラケースが上のアートワークのスリップケースに入っている。この盤ではリマスターの上、7曲が追加され、4曲(02,03,07,08)は既発よりも長いヴァージョンとなっているとのこと。

アフリカや中東を思わせるリズムが多用されており、様々な音や言葉がサンプリングでコラージュされている実験的な作品。デジタル・サンプリングを使用した音楽としては最も初期の例のひとつと言われているらしい(諸説あり)。デイヴィッド・バーンのヴォーカルは全く聴くことが出来ず、英語とは限らない様々な言語のコラージュが縦横無尽に降りかかってくる。リズムのみならず、コーラス・ワークなどにアフリカ音楽的な影響が強い。このアルバムがどのように制作されたのかは長文のライナーノーツを読むといいのだろうけど、今は英文をしっかり読むパワーが無い(笑)。なので降りかかる音の洪水を浴びるのみ。追加の7曲は既発曲よりもシンプルな構成のメモランダム的な曲が多い。そもそものアルバムも、いわゆるメロディーのある曲はほとんど無いので、追加を含めて流して聴いても全く違和感は無い。

当時と言えば日本でもテクノがもてはやされた時期。ほぼ同時期にYMO(Yellow Magic Orchestra)もサンプリングを使用している。自分も例に漏れずにYMO周辺の音に執心だったが、彼らはこのアルバムをどう聴いただろうか。

オークションにて購入(¥835)

  • CD (2006/4/10)
  • Disc : 1
  • Format: Enhanced, Original recording remastered, Import
  • Label : Nonesuch
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Back Into The Graveyard / Television

2019年02月08日 | パンク・ニューウェーヴ

Back Into The Graveyard / Television (2005)

「Back To Zero」というパンク、ニューウェーヴ中心のレーベルから発表されたテレヴィジョン(Television)のブートレグ(海賊盤)。シングルのAB面や12インチ・シングル・ヴァージョン、メンバーのソロ音源、メジャー・デビュー前のデモ、セッション音源などに78年のライヴ音源(音は良くないです)を加えた盛り沢山の2枚組。冒頭はアルバム未収録(現在はCD化)のマイナー・デビュー・シングル「Little Johnny Jewel」(Mono)のAB面。オリジナルも長尺の曲が2つに分断され収録された。今となっては簡単に聴くことが出来るようになったが、自分が彼らのレコードを集めていた80年代後半はなかなか貴重なもので、西新宿ではORKのオリジナル・シングル盤は1万円近い値段が付いていたし、再発12インチでも7千円位の値段じゃなかったかな。もちろんなかなか手が出せずいつも壁に飾られていたジャケットを恨めしく眺めるだけだった。

10~14はあのブライアン・イーノ(Brian Eno)がプロデュースしたと言われる有名な1974年のデモ音源(※)。ブートでは定番の音源だったので自分もアナログで持っているが(写真下)、メジャー・デビューの3年前にして若干アレンジが違う所はあれど曲の骨子はほとんど出来上がっていて、限られた曲をライヴでどんどん熟成(先鋭化)していっただろうことが想像出来る。名曲「Venus de Milo」の演奏なんかは躍動感があって後に発表された正規テイクとは別の魅力がある。どうしてボツ、あるいはセッションが成就しなかったのか知らないが74年あるいは75年に発売することが出来ていたらニューヨーク・パンク・シーンはどうなっていただろうか。

※後年のインタビューでリチャード・ロイド(Richard Lloyd)はイーノのプロデュースというのを否定している

 

1-01 Little Johnny Jewel Part One (Mono 7"version)  
1-02 Little Johnny Jewel Part Two (Mono 7"version)
1-03 Marquee Moon Part 1 (Stereo 7"version)
1-04 Marquee Moon Part 2 (Stereo 7"version)
1-05 Marquee Moon (Mono 12"version)
1-06 Ain't That Nothin' (Mono7"version)  
1-07 Get Off Of My Cloud (Richard Lloyd Solo) 
1-08 Connection (Richard Lloyd Solo)  
1-09 Marquee Moon (Tom Verlaine Solo Live 1987)
 
Brian Eno Sessions At Fairland Studios, Hollywood, CA 1974

1-10 Prove It  
1-11 Friction  
1-12 Venus (De Milo)  
1-13 Double Exposure  
1-14 Marquee Moon

Little Johnny Jewel Sessions In Aug.1975

2-01 Hard On Love  
2-02 Friction  
2-03 Careful  
2-04 Prove It  
2-05 Fire Engine  
2-06 Little Johnny Jewel
 
Bonus Tracks Live In NYC 1978
 
2-07 Adventure  
2-08 Poor Circulation  
2-09 A Mi A Mo Re  
2-10 Knocking On Heaven's Door  
2-11 Kingdom Come

オークションにて購入(¥939)

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Pete Shelley (Buzzcocks) 1955-2018

2019年01月07日 | パンク・ニューウェーヴ

 

 

昨年末にバズコックス(Buzzcocks)のピート・シェリー(Pete Shelley)が亡くなった。最初は死因が不明だったが心臓発作だったようだ。1976年にハワード・ディヴォート(Haward Devoto)と一緒にセックス・ピストルズ(Sex Pistols)を観てすぐにバンドを結成し、ヴォーカルを担当していたハワードがすぐに脱退するも、ピートがヴォーカルを引き継ぎ、その飄々とした表情と声と、短くも印象的でアイデアいっぱいなメロディーでロンドン・パンクを代表するバンドのひとつとなる。でもパンクと言っても彼らの場合、曲に政治的な主張はほとんど見られずラヴ・ソングや日常の出来事が主題だった。

自分は一時期パンクをかなり熱心に聴いていた時期があったので、後追いで彼らのアルバムやシングル盤をレコードで集め、今でもレコード棚に残っている(あぁ、もうほとんど聴いていないのに大量のレコードが手放せない…)。ハワード在籍時に出したファーストEP「Spiral Scratch」は当時(80年代終わり)かなりの貴重盤で高値が付いていたが思い切って買った。何しろ最初の3枚のアルバムは文句なしに名盤だ。今から聴くなら素晴らしいメロディーが楽しめる名曲が揃った「Singles Going Steady」か「The Complete Singles Anthology」(これは3枚組なのでちょっとだれるが)がお勧め。

実際に彼らのライヴを観たのは豪シドニーの「Marquee」というクラブ。兄のアパートに数か月居候していた時、地元の音楽誌かなんかにライヴ告知が出ていて急遽兄を誘って行くことに。”ジントニック”を初めて呑んだのもそのクラブのバーだった(←なぜかこんな些細なことを覚えている…)。こじんまりとしてすぐ目の前にステージがあるようなクラブで、ステージに出てきたメンバーは当たり前だがちょっと老けていた。小柄なピートは上下スウェット姿で出てきたのでズッコケるも、ライヴが始まればそんな容姿は関係なく、あの声、あの音、あのメロディーで1時間程のライヴにはとても満足した覚えがある。あの時はオリジナル・メンバーだったのかどうか忘れてしまっていたが、後から調べるとオリジナル・メンバーで再結成した直後だったようだ。R.I.P.

 

          Pete Shelley (1955-2018) 

 

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New Gold Dreams / Various Artists

2018年12月26日 | パンク・ニューウェーヴ

New Gold Dreams (Post Punk & New Romantic '79-'83) / Various Artists (2013)

現在では多角的大企業になっているリチャード・ブランソン(Richard Branson)率いる英ヴァージン社。元々は小さなレコード会社で、今でいうインディーレーベル。設立は1972年でどちらかというと主にプログレ系の音楽を発表していたが、77年のセックス・ピストルズ(The Sex Pistols)との契約を期に、パンク、ニューウェーヴのバンドのレコードを多く売り出した。そんなヴァージン・レコードのポスト・パンク~ニュー・ロマンティック期の曲群を集めた3枚組CD。同一レーベル内のコンピなので複数の曲が収録されているアーティストもいるし、他会社のデュラン・デュラン(Duran Duran)やスパンダー・バレエ(Spandau Ballet)などの有名どころはもちろん入っていない。

ポスト・パンクというどちらかというと非商業的な(つまり売れない)音楽ジャンルと、ニュー・ロマンティックという売れ線の音楽を繋げて系列と捉える視点が自分には無かったので興味が沸いた。PIL(Public Image Limited)を筆頭にジャンルを代表する様々なアーティストの代表曲が並んでいる。名前だけ知っていて曲を知らないアーティストもいくつかあるので、クレジットを見ながらでないと把握しづらいが、逆にただ流しているとポスト・パンク期からニュー・ロマンティック期への変遷はごく自然で境が見つからないほど。

例えば後にヒット作を出したヒューマン・リーグ(The Human League)やシンプル・マインズ(Simple Minds)はどちらにも属していると言えるが、初期はわりとアバンギャルドなアプローチで、後期になるほど洗練されヒット曲然とした感じになっていく(ちなみにこのアルバム・タイトルもシンプル・マインズの曲名から)。ただジャパン(Japan)はよく分かるのだが、デイビッド・シルヴィアン(David Sylvian)と坂本龍一のコラボ曲あたりになるとちょっとテーマからずれるような気がしないでもない…(でもあちらではニュー・ロマンティックと捉えられているのかも)。なかなか面白いコンピレーションだ。

1-01 Public Image Limited - Death Disco 12" Version  
1-02 Magazine - Permafrost  
1-03 Fingerprintz - Dancing With Myself  
1-04 Essential Logic - Wake Up  
1-05 The Men - I Don't Depend On You  
1-06 Jah Wobble - Dan McArthur  
1-07 OMD - Electricity  
1-08 The Human League - Empire State Human  
1-09 Public Image Limited - Careering  
1-10 The Flying Lizards - TV  
1-11 Magazine - A Song From Under The Floorboards  
1-12 Another Pretty Face - Whatever Happened To The West  
1-13 Martha And The Muffins - Echo Beach
   
2-01 The Ruts - Staring At The Rude Boys  
2-02 Jah Wobble - Betrayal  
2-03 The Ruts - West One (Shine On Me)  
2-04 The Professionals - 1-2-3  
2-05 Fingerprintz - Houdini Love  
2-06 OMD - Enola Gay  
2-07 Japan - Gentlemen Take Polaroids  
2-08 Public Image Limited - Flowers Of Romance  
2-09 Heaven 17 (We Don't Need This) Fascist Groove Thang  
2-10 British Electric Foundation - The Decline Of The West  
2-11 Simple Minds - The American  
2-12 The Human League - Love Action (I Believe In Love)  
2-13 Rip Rig And Panic - Go, Go, Go! (This Is It)
 
3-01 Simple Minds - Love Song  
3-02 Japan - Ghosts  
3-03 Culture Club - White Boy  
3-04 Tina Turner / British Electric Foundation - Ball Of Confusion (That's What The World Is Today)  
3-05 Rip Rig And Panic - You're My Kind Of Climate  
3-06 Mick Karn - Sensitive  
3-07 David Sylvian/Ryuichi Sakamoto - Bamboo Houses  
3-08 Culture Club - Do You Really Want To Hurt Me  
3-09 China Crisis - Christian  
3-10 Heaven 17 - Temptation  
3-11 Howard Devoto - Rainy Season  
3-12 David Sylvian/Ryuichi Sakamoto - Forbidden Colours  
3-13 The Flying Pickets - Only You  
3-14 China Crisis - Wishful Thinking

amazonにて購入(¥1,248)

  • CD (2013/11/12)
  • Disc : 3
  • Format: CD, Import
  • Label : Imports
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Q:Are We Not Men? A:We Are Devo, Devo Live / Devo

2018年10月28日 | パンク・ニューウェーヴ

Q:Are We Not Men? A:We Are Devo, Devo Live / Devo (2001)

オハイオ州アクロン出身のディーヴォ(Devo)。そのデビュー・アルバムと、81年にEPで発表された後フルアルバムに昇格したライヴ盤「DEV-O Live」のカップリングCD。ここに収録されているのはEP版のよう。デビュー盤はブライアン・イーノ(Brian Eno)のプロデュース。ボウイ(David Bowie)も「additional co production」としてクレジットされている。自分はアナログ盤で持っていて、そのジャケットはこの盤のように下のデザイン(写真下左)だったが、本国では違うデザインで発表されている(写真下右)。自分は小学生の時に読んでいた江口寿史の漫画「すすめ!パイレーツ」によく出てきたので、それで知ったのが最初だったか。

 

時代に衝撃を与え、一世を風靡したアルバムなので様々な逸話が伝えられているが、話題ともなったストーンズ(The Rolling Stones)の「(I Can't Get No) Satisfaction」を換骨奪胎したヴァージョンでは、事前に許可を得るためにミック(Mick Jagger)の前でライヴ演奏したのだとか(テープを聞かせたという説も)。今でも米ニュー・ウェーヴを語る時には欠かすことの出来ない名盤だ。

そして後半のライヴ。聴いたのはこれが初めて(録音は80年だそう)。このカップリングCDを買ったのもこれが目当て。イメージとしては”テクノ”っぽさもある彼らだが、ライヴ活動は当初から盛んだったし、演奏もほとんどが生演奏で意外とフィジカル。音だけではステージ上のコミカルな動きや衣装は想像するしかないが、ポップでユーモラスな楽曲がしっかりとした演奏力で疾走する。

オークションにて購入(¥382)

  • CD (2001/3/1)
  • Disc : 1
  • Format: CD, Import
  • Label : VIRGIN
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Burning London : The Clash Tribute / Various Artists

2018年09月29日 | パンク・ニューウェーヴ

Burning London : The Clash Tribute / Various Artists (1999)

1999年に発売されたザ・クラッシュ(The Clash)のトリビュート盤。クラッシュはEP、LP、CDと全部集めるほど好きだったので、発売当時に買おうと思っていたけれど、参加グループにあまり魅力を感じず見送って、ずっとそのままになっていたコンピ盤。これまでにも買おう買おうと思ったことは何度もあったのだが…。結局20年近くも経って、中古盤屋の格安の棚に刺さっていたのでやっと何も考えることなく購入した。参加したグループは以下の通り。

01 No Doubt
02 The Urge
03 Ice Cube, Mack 10
04 Rancid
05 Third Eye Blind
06 Indigo Girls
07 The Mighty Mighty Bosstones
08 311
09 The Afghan Whigs
10 Cracker
11 Silverchair
12 Moby, Heather Nova

”あの頃”のオルタナ系アーティストが沢山詰まっている。それぞれどの程度”ファン度”が強いのかは知らないが、クラッシュの音楽スタイル通り、パンク、スカ、レゲエの素養があるグループがちらほら。もちろんそういうバンドが演るカヴァーはハマっているが、総じて無難でストレートなカヴァー。大きくスタイルを変えてみた03、06、10、12などは正直成功しているとは言い難いかな。ま、余程のことが無い限りオリジナルを超えることは難しいので当たり前か。クラッシュには常に焦燥感というか悲壮感がつきまとっていた印象があるが、それが無くあっけらかんとしているのはやはりジェネレーションの違いなのだろう。

中古店にて購入(¥100)

  • CD (1999/5/7)
  • Disc : 1
  • Format: Import
  • Label : Sony
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The Public Image Is Rotten : Songs From The Heart (5CD+2DVD) / Public Image Limited

2018年09月02日 | パンク・ニューウェーヴ

 

The Public Image Is Rotten : Songs From The Heart / Public Image Limited (2018)

P.I.L.(Public Image Limited)のキャリアを総括するようなボックス・セット。CD5枚、DVD2枚という凄いヴォリューム。買わずにはいられなかった。ハート型をあしらったデザインといい、似合わない優美なフォントといい、人を喰ったようなジョニー(John Lydon)のニヤリ顔が見えるよう。製本されたライナーもしっかり読み込めればいいのだが、いかんせん最近細かい文字が追いづらくなっていて…(苦笑)。CDはシングル集、レア曲集、リミックス集、未発表曲集、そしてライヴ盤、となっていて、DVDはPV集、1988年のエストニアでのフェス映像、テレビ出演映像、そして復活後のシドニーでのライヴ映像と盛り沢山な内容。通して聴いたり観たりするだけで相当の時間を要する。

1978年のピストルズ(Sex Pistols)解散後すぐに活動を始め、パンクとは全く違うアプローチでロックの歴史に名を残したPIL。歴史的にはキース・レヴィン(Keiht Revene)やジャー・ウォーブル(Jah Wobble)が抜ける前の初期作品がやはり評価が高いが、ポップなスタイルに変わった80年代の作品も、今思えばなかなかの出来。そしてまさかの2012年の復活以降まで網羅した回顧録となっている。本当はどれも爆音(特に低音を効かせて)で聴きたいが、家の中には老犬も居ることだしそうもいかない。若かりし頃はオーディオに凝っていたので、デカいスピーカーで今思えば信じられない爆音で音楽を聴いていたが、さすがに齢を重ねると自重。30年以上前の事とはいえ、ご近所さんには今更ながら心からお詫び申し上げたい(笑)。

細かいミックス違いや別テイクを検証するパワーは既に持ち合わせていないが、こうして聴いていると昔強く感じた初期(ポストパンク期)と中期(80年代ポップ期)の感触の違いが、今はさほど気にならなくなっている。それらを繋いでいるのはやはり唯一無二の声を持つジョンの個性。彼のキャラクターの前には音楽ジャンルなんてあまり意味をなさないような気がしてくる。やりたい事をやる、という感じ。もちろん活動の間にはアフリカ・バンバータ(Africa Bambaataa)やレフトフィールド(Leftfield)とのコラボもあったし、ピストルズ再結成もあったし、TVショーやCMへの出演など多岐に渡る”お戯れ”があった(笑)。でもそれも含めてやっぱりジョン・ライドン。辛辣に風刺したり、怒ったりしても、最後には目をひんむいてニヤリと笑うのだ。

amazonにて購入(¥8,211)

  • CD (2018/7/20)
  • Disc : 7
  • Format: CD, Import
  • Label : VIRGIN
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