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ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

Wire / Wire

2018年06月16日 | パンク・ニューウェーヴ

Wire / Wire (2015)

2015年に発売されたワイヤー(Wire)の14番目のアルバム。タイトルはシンプルに「Wire」。2012年にバンドに加わったギターの若いマット・シムズ(Matt Simms)が初めて最初から最後まで制作に加わったアルバムだとのこと(こいつのロン毛だけは気に入らないが・笑)。ワイヤーの最近のアルバムは全て彼ら自身のレーベル「Pink Flag」から発売されている。メンバーが入れ替わっても彼らの創作意欲は衰えを見せず、このアルバムの後にもコンスタントに既に2枚制作されている。

ネット社会を揶揄した1曲目から相変わらずクールに始まり、じわじわと冷たい熱を上げていく。それまでのアルバムだと数曲はキャッチーな曲が挿入されているが、このアルバムは後半にアップテンポな曲もあるものの、全体としては似た感触の曲が続いていく。囁くような呟くようなコリン・ニューマン(Colin Newman)のヴォーカルで、多くを語らない詩的な表現は相変わらず。他のバンドなら”単調”と言われてしまうのかもしれないが、自分は彼らのこのクールさが堪らないほど好き。1人だけ若いマット・シムズがどれほど古参メンバーに影響を与えたのか分からないが、彼らの”色”は全くもって不動。アルバムは公式に公開されているのでこちらで聴けます。 

amazonにて購入(¥1,200)

  • CD (2015/4/21)
  • Disc : 1
  • Format: CD, Import
  • Label : Pink Flag
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The Scottish Play 2004 (DVD+CD) / Wire

2018年06月04日 | パンク・ニューウェーヴ

The Scottish Play 2004 (DVD+CD) / Wire

このブログでは何度も紹介している、現在も活動を続けるロンドン・パンク~ニュー・ウェーヴの雄、ワイヤー(Wire)の2004年のライヴ・パフォーマンスを収録したDVDとCDのセット。彼らのライヴ作品は独自のサイトでも色々発表されていて、年代も多岐に渡るのでなかなか把握しづらい。この時はまだブルース・ギルバート(Bruce Gilbert)は在籍していた頃。なのでオリジナル・メンバーとしての演奏はこれで最後だったかもしれない。ドローン音(※単音の長い音)から始まる不穏な雰囲気で最初からシビレてしまうかっこよさ。

彼らが不思議なのはどの時代の音を聴いても古臭くならないこと。普通長い経歴を持つアーティストの音を聴くと、特に80年代の音なんかは時代特有の楽器(シンセサイザーなど)の音がいかにも古臭さを増長してしまって、今聞くと陳腐に聴こえることが多いが、彼らの場合は当てはまらない。もちろん自分のエコヒイキが入っているのは間違いないし、”時代を超えた”なんて大仰な事を言うつもりは毛頭無いが、結果的に「ロックでなければ何でもよい」という彼らのデビュー当初のスローガンが、ずっと貫かれているということなんだろう。

映像の方はさすがに歳をとった彼らの姿が年月の長さを感じさせるが、昔のように仁王立ちかと思いきやコリン・ニューマン(Colin Newman)が冒頭で意外に大きなアクションをするのでびっくりした。”クール且つ熱い”という感じのイメージが強い彼らのライヴだが、ここではえらく熱い。歳食ったオッサンがやる音楽ではないよね。アンコールなのか別撮りなのか分からないが、最後のプロジェクターを使った舞台装置と高速曲群も抜群にカッコイイ。とこれをCDの棚にしまおうとしたら、…あー、もう持ってた(←映像さえ完全に忘れている重症)。やってしまった…。

オークションにて購入(¥1,180)

ワイヤー

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To The Outside Of Everything : A Story Of UK Post Punk 1977-1981 / Various Artists

2018年05月23日 | パンク・ニューウェーヴ

 

To The Outside Of Everything : A Story Of UK Post Punk 1977-1981 / Various Artists (2017)

昨年発売されブックマークしておいたUK・ポスト・パンクのコンピレーション盤5枚組セット。すぐには買わず、そのうち手に入ればとカートに入れそのままにしていた。ある日amazonのカートを覗くとこのボックス・セットの価格が急落。値段を見ると…なんと¥598! 目を疑ったが、送料を入れても野口英世1枚(!)と、迷う理由が無くあわててポチッとした。その後すぐに価格が元の6,000円弱に跳ね上がったので金額の設定ミスか何かだろうか。こんなことがあるんだねェ。下世話だが1枚当たり200円の叩き売り価格。めでたい。

値段で興奮してしまったが内容もスゴイのひと言。副題通りイギリスのポスト・パンクの合計111曲。PIL(Public Image Ltd.)やザ・フォール(The Fall)、ジョイ・ディヴィジョン(Joy Division)、ギャング・オブ・フォー(Gang Of Four)、キリング・ジョーク(Killing Joke)などの有名どころから、初めて名前を聞くマイナーなアーティストまでてんこ盛り。自分は若かりし頃にこの辺りのアーティストをよく聴いた方だと思っていたが、数えてみたら自分の全く聴いたことが無いアーティストが約6割もあった。冊子タイプになっていて、写真入りの詳細なライナーノーツがあり、CDはページの間に収納するようになっている(←ちょっと鬱陶しい)。発売は自身もポスト・パンクのアーティストを扱ってきたインディーズ・レーベルのCherry Red Recordsから。

さすがにこのヴォリュームと音楽性から、長時間通して聴くことは出来ないが(疲れるので…)、レコードを持っておらず名前だけしか知らないアーティストの曲が次々と聴けるのは嬉しい。まだまだパンク然とした曲から、完全に自分達だけの世界を作り出してしまっている個性あふれる曲まで様々。選曲もヒット曲はあえて外してあるような感じで(そもそもこれらのアーティストにヒット曲があるかどうかは別として)、”ポスト・パンク”のイメージ通りのアバンギャルドな面を感じさせる曲が多い。さすが本国の編集といったところ。日本編集だと識者でもこうはいかない。日本盤が出ているのかどうかは知らないのだがびっしりと書かれたライナーノーツがすんなりと読めないのだけが残念。

<Disc 1>

01 Young Savage - Ultravox!
02 Shot By Both Sides - Magazine
03 I Am the Fly - Wire
04 East Sheen - 'O' Level
05 United - Throbbing Gristle
06 T.V.O.D. - The Normal
07 Puppet Life - Punishment of Luxury
08 Bombers - Tubeway Army
09 Repetition - The Fall
10 Private Plane - Thomas Leer
11 China's Eternal - The Tights
12 Wax Dolls - Fischer-Z
13 Skank Bloc Bologna - Scritti Politti
14 Damaged Goods (LP Version) - Gang of Four
15 Summertime Blues - The Flying Lizards
16 Suicide a Go Go - Big in Japan
17 Steady Eddie Steady - Fashion
18 Hearts in Exile -The Homosexuals
19 This Is Your Life - Glaxo Babies
20 Sleeping Gas (Zoo 7" Version) - The Teardrop Explodes
21 Needles and Pills - The Passions
22 Fairytale in the Supermarket - The Raincoats

<Disc2>

01 The Dignity of Labour Pt. 1 - Human League
02 Lost in Room - Alternative T.V
03 The Pictures on My Wall - Echo and The Bunnymen
04 Death Disco - Pil
05 Eine Symphonie Des Grauens - The Monochrome Set
06 Courts or Wars - Second Layer
07 Ideologically Unsound - Poison Girls
08 Typical Girls - The Slits
09 Soldier Soldier - Spizzenergi
10 You - Au Pairs
11 Transmission - Joy Division
12 Back to Nature -Fad Gadget
13 16 Hours - The Passage
14 We Are All Prostitutes - The Pop Group
15 Spirit of Youth - The Last Gang
16 This Week - The Adicts
17 Turn to Red - Killing Joke
18 Second Still - Modern Eon
19 We Love You - The Psychedelic Furs
20 White Mice - Mo-Dettes
21 Emile Zola - The Deep Freeze Mice
22 From The Cradle to The Grave - Crispy Ambulance
23 Sketch for Summer - The Durutti Column

<Disc 3>

01 Let's Build a Car - Swell Maps
02 Warm - Family Fodder
03 Cartrouble - Adam and The Ants
04 Brigade - Clock Dva
05 Warm Girls -Girls at Our Best!
06 Ice Age - The Membranes
07 Boots for Dancing - Boots for Dancing
08 Lullaby Cheat - Ludus
09 Swans on Glass - Modern English
10 Squares and Triangles - Thompson Twins
11 Mary Millington - The Disco Zombies
12 Fire - Occult Chemistry
13 Final Achievement -In Camera
14 Girls Don't Count - Section 25
15 Hard Objects - Art Objects
16 Radio Drill Time - Josef K
17 Controversial Subject - The The
18 My Mother Was a Friend of An Enemy of The People - Blurt
19 The Affectionate Punch - The Associates
20 There Goes Concorde Again - and The Native Hipsters

<Disc 4>

01 The Friend Catcher - The Birthday Party
02 Precinct - The Cravats
03 It's So Difficult - Dislocation Dance
04 Do Different Dances - SPÖÖN Fazer
05 B. - Colin Newman
06 Disney Boys - Blue Orchids
07 Cabbage - Mass
08 Get Up and Use Me - Fire Engines
09 Anonymity - Dance Chapter
10 Overspreading Art Genius - Blancmange
11 We Are All Animals - The Diagram Bros
12 A Still Reflex - Repetition
13 Ceremony - New Order
14 Hungry, So Angry - Medium Medium
15 50 Years of Comparative Wealth - Steve Diggle
16 Another Reason - Five or Six
17 Clock - the Danse Society
18 Sometimes I Wish - The Laughing Apple
19 Raindance - The Past Seven Days
20 Invisibility - Eyeless in Gaza
21 Idiot Strength - The Nightingales
22 Nothing - My Captains

<Disc 5>

01 Rebel Without a Brain - Theatre of Hate
02 I Am the Bishop - Notsensibles
03 Central Proposition - New Asia
04 Life in Reverse - Marine
05 Watching the Hydroplanes - Tunnel Vision
06 Fading - Jah Wobble
07 Snakes and Ladders - TV21
08 Happy Feeling - The Sinatra's
09 Tribes - Soul
10 Storage Case - The Drowning Craze
11 Imagination - Sad Lovers and Giants
12 Hu - Dif Juz
13 Animals - Spider King
14 Vegas - Nico
15 I Don't Want to Live with Monkeys - The Higsons
16 I'd Like to Shoot You Down - Apb
17 Nothing - René Halkett David Jay
18 Stretch (7" Version) - Maximum Joy
19 Afterwards - Artery
20 Last Words (7" Version) - 23 Skidoo
21 Everybody Thinks Everybody Else Is Dead Bad - The Skodas
22 Heart Disease - Biting Tongues
23 4 Countries - The Reflections
24 Radio Prague - This Heat

amazonにて購入(¥998)

  • CD (2017/12/8)
  • Disc : 5
  • Format: Box set, CD, Import
  • Label : Cherry Red
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In The Beginning There Was Rhythm / Various Artists

2018年03月05日 | パンク・ニューウェーヴ

In The Beginning There Was Rhythm / Various Artists (2004)

イギリスのSoul Jazz Recordsというレーベルから発売されたポスト・パンク・バンドのコンピレーション盤。アルバム・タイトルは収録もされている女性バンド、スリッツ(The Slits)の曲名から。曲数は少ないが、この筋では外せない名バンドの名曲群が収録されていて、こういう路線の音楽が好きな人には堪らないだろう。各バンドそれぞれ異形のリズム感覚とでも呼べるような独特のグルーヴがあり、共通するのはぶっといベース・ラインとフリーキーなカッティング・ギター、あるいはシンセ。自分はここに収録されているギャング・オブ・フォー(Gang Of Four)、スリッツ、ザ・ポップ・グループ(The Pop Group)などはひと通りハマってアルバムを揃えた(もちろんアナログ時代)ので、久しぶりにこういうポスト・パンクを聴いて新鮮だった。

このSoul Jazz Recrodsというレーベルはいつ頃世に出たのか知らないが、こういう路線の音楽ばかり取り揃えているのかしらんと思ってHPを覗いてみたら、Studio Oneのスカやロックステディ―、南米、アメリカ南部のニューオリンズ、パンク等も扱っている不思議なレーベルだ(しかももうこの盤はラインナップされていない?…)。

01 Shack Up - A Certain Ratio
02 Coup - 23 Skidoo
03 To Hell With Poverty - Gang Of Four
04 Being Boiled - The Human League
05 In The Beginning There Was Rhythm - The Slits
06 24 Track Loop - This Heat
07 20 Jazz Funk Greats - Throbbing Gristle
08 She Is Beyond Good Evil - The Pop Group
09 Sluggin Fer Jesus - Cabaret Voltaire
10 Vegas El Bandito - 23 Skidoo
11 Knife Slits Water - A Certain Ratio

オークションにて購入(¥608)

  • CD (2004/1/1)
  • Disc : 1
  • Format: Import
  • Label : Soul Jazz
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Kalaidoscope / Siouxsie & The Banshees

2018年01月25日 | パンク・ニューウェーヴ

Kalaidoscope / Siouxsie & The Banshees (1980)

1980年発表のスージー&ザ・バンシーズ(Siouxsie & The Banshees)のサード・アルバム。このアルバムからメンバーが2人変わり、後にスージーと別バンド、クリーチャーズ(The Creatures)を組むバッジー(Budgie, Ds.)と元マガジン(Magazine)のジョン・マクガフ(John McGeoch, G.)が参加している。そのせいかどうか分からないが、陰鬱だった前作と比較して、”万華鏡”と名付けられたアルバム・タイトル通り煌びやかで怪しい彼女ららしさが詰まっている。

プロダクションも凝っていて各曲の完成度も高い。クレジットを見るまで全然知らなかったのだが、プロデューサーはあのナイジェル・グレイ(Nigel Gray)。ポリス(The Police)の初期3枚をプロデュースしたのも彼だ。あの3枚は最強だもんなァ…。納得。これはもっと昔に聴いておくべきだった。このリイシュー盤は他のアルバムと違って一番多い9曲ものボーナス・トラックが収録されていて、デモ・ヴァージョン、未発表曲、シングル曲を聴くことが出来る。デモはもちろん所詮デモ。けれど正規ヴァージョンと比較してよりフリーキーで怪しい雰囲気と聴きどころも多い。

オークションにて購入(¥680)

  • CD (2007/1/29)
  • Disc : 1
  • Format: CD, Original recording remastered, Import
  • Label : Polydor UK
コメント (2)
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Adios Amigos / Ramones

2018年01月20日 | パンク・ニューウェーヴ

Adios Amigos / Ramones (1995)

ラモーンズ(Ramones)が1995年に発表したラスト・アルバム。確かもう解散すると公言した上で発表されたんじゃなかったかな。アルバム中の何曲かはコンピ盤などで聴いていたがアルバム全体を聴くのは初めて。ちょうどこの解散の頃はラモーンズ熱が冷めていて、一大事であるにも関わらずアルバム購入にまでは至らなかった。後から様々なドキュメンタリー映画やインタビュー記事で、ジョーイ(Joey Ramone)とジョニー(Johnny Ramone)が何年も全く口をきかない仲だったと知り、あ然とした覚えがある(注・原因はジョニーがジョーイの彼女を盗ったから)。

ま、そんな状態だったから解散は遅すぎるくらいだったろうけども、当時は最後に加入した若いCJ(C.J. Ramone)がバンドのいい潤滑剤となっていて、このアルバムでも大フィーチャーされてヴォーカルもほぼ半分受け持っている。当時すでに脱退して6年経っていたディーディー(Dee Dee Ramone)が当時メンバーとどういう関係にあったのかよく知らないが、ソングライティングには6曲も参加していて、演奏でも1曲参加しているようだ。楽曲はラモーンズ節と言っていい”いつもの”感じ。昔の曲を彷彿とさせるような曲(自己パロディー?)もあり楽しめる。

解散して10年も経たないうちにオリジナル・メンバーの3人(ジョーイ、ディーディー、ジョニー)もが亡くなってしまったラモーンズ。中野サンプラザ、クラブチッタ川崎、ダイアモンドホール(名古屋)など色々な所で彼らのライヴを観たが、正味1時間の金太郎飴のようなライヴが楽しかったこと楽しかったこと。今考えると、全く口をきかないメンバーとどうしてあんな息ピッタリの高速で濃密なライヴが出来たのか全く理解に苦しむ…。

オークションにて購入(¥381)

  • CD (2005/8/2)
  • Disc : 1
  • Format: Import
  • Label : Universal Int'l
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Join Hands / Siousxie & The Banshees

2018年01月10日 | パンク・ニューウェーヴ

Join Hands / Siousxie & The Banshees (1979)

1979年に発表されたスージー&ザ・バンシーズ(Siousxie & The Banshees)のセカンド・アルバム。リマスターされ数曲追加されたCD。元々はあのセックス・ピストルズ(Sex Pistols)の親衛隊だったスージー・スー(Siouxsie Sioux)が中心のバンドで、パンクの土壌出身ではあるのだが、名盤デビュー・アルバム「Scream」から独特な世界観を持っていて、”パンク”とは一線を画す音楽性を持っていた。自分はデビュー・アルバムこそアナログで持っているが、後のディスコグラフィーは虫食いでしか聴いていない。このセカンドもまとまった形で聴くのは始めてかも。後に”ゴスの女王”扱いされるスージーは決して上手いシンガーではないが、特徴的なメイク同様、誰も真似の出来ない強烈な個性がある。音楽の要はベースのスティーヴ・セヴェリン(Steven Severin)。

このセカンドにはいわゆるヒット曲も無く、全体的に陰鬱な感じがファーストよりも増しているが、彼女ららしい音楽性はより深まっている感じ。まるで祈りを捧げているような彼女のヴォーカルはやはり個性的。正直自分は彼女らの歌詞をしっかり理解して聴いているとは言い難いので、その魅力も充分語ることは出来ないが、学生の時に初めてピール・セッションズ(Peel Sessions)の音源を聴いてからずっと長く聴き続けているバンドのひとつだ(バンドは90年代半ばに解散)。追加された2曲はまさにそのピール・セッションズでも披露したキャッチーな「Love In A Void」と未発表曲「Infantry」の2曲。パンクのチンピラ風情が、スージーのメイクのように”キワモノ”では終わらなかったのはエライ。

中古店にて購入(¥500)

  • CD (2007/1/29)
  • Disc : 1
  • Format: CD, Original recording remastered, Import
  • Label : Polydor UK

 

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The Complete Terry Hall / Terry Hall

2017年05月02日 | パンク・ニューウェーヴ

The Complete Terry Hall / Terry Hall (2001)

先頃再結成スペシャルズ(The Specials)として無事に来日公演を見ることが出来たテリー・ホール(Terry Hall)。ニコリともしないその能面のような表情は相変わらず。でもちょっと茶目っ気を見せたりして憎めない。歳を重ねていかにもニューウェーヴといった中性的な美少年っぷりは影を潜めたものの、漂うクールな雰囲気はそのままだった。この時期になってもまさか引き続き再結成スペシャルズとして活動するとは思っていなかったのだが元気でなにより。70年代後半にスペシャルズとして活動した後は、メンバーのうちネヴィル・ステイプル(Neville Staple)と、先日も一緒に来日したリンヴァル・ゴールディング(Lynval Golding) とファン・ボーイ・スリー(Fun Boy Three)を結成し、その後もカラーフィールド(The Colorfield)やソロで活動を続けて現在に至る。このコンピ盤は2001年に発売されたもので、その時代までのテリーの代表曲がコンパイルされている。

スペシャルズ(及びスペシャルAKA)からどんな曲が選曲されるのかが興味深かったが、先の来日公演でも演奏された4曲。このアルバムは来日公演よりもずっと前に買って聞いていたものだが、いかにもっていうヒット曲じゃないこれらが選ばれているのが面白い。ファン・ボーイ・スリー時代にはゴーゴーズ(The Go-Go's)のヒットでも知られる「Our Lips Are Sealed」があったり(意外だがイギリスではファン・ボーイ・スリーのヴァージョンの方が有名だそうだ)、ちょっとアフリカっぽいリズムやコーラスをフィーチャーした曲が多くなり、カラーフィールドではもっとシンプルなポップになっていく。ファン・ボーイ・スリーまでのアルバムはアナログで所有しているが、その後のソロ活動は一部を除いてほとんど聴いていないのでなかなか楽しめた。活動歴からいったらあれやこれやと抜けている気がしないでもないが、サクッと彼の軌跡を辿るには便利な1枚。

・The Specials (1,11,14)
・Special A.K.A.(6)
・Fun Boy Three (3,8,10,12)
・Colourfield (5,9,15,17)
・Solo (7,13,16)

中古店にて購入(¥540)

  • CD (2001/10/26)
  • Disc : 1
  • Format: Import
  • Label : EMI Gold Imports
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The Many Faces Of Ramones / Various Artists

2017年04月12日 | パンク・ニューウェーヴ

The Many Faces Of Ramones / Various Artists (2015)

お気に入りシリーズのラモーンズ(Ramones)版。こちらももちろん3枚組。アーティストに関係した楽曲や参加曲、それにカヴァーした元曲を集めてあるこのシリーズ、ラモーンズではメンバーが参加した曲が多くフィーチャーされている。最古参メンバーのジョーイ(Joey Ramone)や、ジョニー(Johnny Ramone)はもちろん、途中で脱退したディーディー(Dee Dee Ramone)、最後はまとめ役だったろうマーキー(Marky Ramone)、一番若いメンバーだったCJ(CJ Ramone)、それに途中で裏方にまわったトミー(Tommy Ramone)と、集めたり集めたり。ファンでもこれだけ追っかけている人はそう多くないだろうからとても便利で興味深い。

こうして聴いてみると、やはりラモーンズの色、スタイルっていうのはなんともスペシャルで濃いものだったんだなァと感じる。ある意味ロックの発明と言えるかも。50、60年代のバブルガム・ポップ、ロカビリー、サーフ、そしてイギリスのビート・バンドと、多くの影響を受けた彼らの楽曲は、スピードは最高速(当時比)、アレンジこそ一本調子だけれど、どれもしっかりとラモーンズの楽曲になっている不思議。過去に彼らを観たのは東京で2~3回、名古屋で2~3回くらいだが、正直もっと行けたし、行っておけばよかったと今更ながらに思う。今ではオリジナル・メンバー全員が鬼籍に入ってしまった。

<The Family Tree 1>

1-01 Blitzkrieg Bop – Die Toten Hosen Feat. Joey Ramone 
1-02 I Wanna Be Your Boyfriend – The Ramones    
1-03 I Am Seeing U.F.O's – Dee Dee Ramone Feat. Joey Ramone   
1-04 3 Cheers For You – Marky Ramone & The Intruders    
1-05 Good Enough For Me – Bad Chopper (CJ Ramone) 
1-06 Good Rockin' Tonight – The Swing Cats Feat. Johnny Ramone Feat. Lemmy    
1-07 On The Beach – The Rattlers Feat. Joey Ramone   
1-08 Negative Creep – Dee Dee Ramone    
1-09 The KKK Took My Baby Away – Osaka Popstar Feat. Marky Ramone 
1-10 Lying To Myself – Blackfire Feat. Joey Ramone    
1-11 I'm Making Monsters For My Friends – Dee Dee Ramone & I.C.L.C. Feat. Nina Hagen    
1-12 Don't Blame Me – Marky Ramone & The Intruders Feat. Joan Jett  
1-13 Meatball Sandwich – Youth Gone Mad Feat. Joey Ramone    
1-14 Do It To Me – Bad Chopper (CJ Ramone)

<The Family Tree 2>

2-01 Pet Semetary (Live) – Marky Ramone   
2-02 Now I Wanna Be Sedated – Dee Dee Ramone    
2-03 See My Way – Sibling Rivalry (Joey Ramone & Mickey Leigh)    
2-04 Judy Is A Punk – The Ramones    
2-05 Cherry Bomb – Marky Ramone, Cherie Currie & Wayne Kramer    
2-06 Viva Las Vegas – The Swing Cats Feat. Johnny Ramone   
2-07 Bad Hororscope – Dee Dee Ramone Feat. Lux Interior   
2-08 Nowhere Man – Marky Ramone & The Intruders   
2-09 Punishment Fits The Crime – CJ Ramone* & Bien Desocupados    
2-10 Slug (Live) – The Independents Feat. Joey Ramone   
2-11 Round The Bend – Uncle Monk (Tommy Ramone)  
2-12 The Bowery Electric – The Bowery Electric Crew (Marky, CJ & Tommy Ramone)   
2-13 Jump In The Fire – Dee Dee Ramone    
2-14 The Wonderful Widow Of Eighteen Springs – Joey Ramone 
   
<The Originals>
 
3-01 Let's Dance – Chris Montez    
3-02 California Sun – The Rivieras    
3-03 Surfin' Bird – The Trashmen   
3-04 Needles And Pins – The Searchers    
3-05 Chinese Rocks – Johnny Thunders & The Heartbreakers    
3-06 Indian Giver – 1910 Fruitgum Co. 
3-07 Out Of Time – Chris Farlowe    
3-08 The Shape Of Things To Come – Max Frost & The Troopers   
3-09 Can't Seem To Make You Mine – The Seeds    
3-10 I Can't Control Myself – The Troggs  
3-11 Surf City – Jan & Dean   
3-12 Surfin' Safari – Beach Boys 
3-13 School Days – Chuck Berry   
3-14 School's Out – Dave Mustaine & Marty Friedman

amazonにて購入(¥1,000)

  • CD (2015/1/13)
  • Disc : 3
  • Format: CD, Import
  • Label : Music Brokers Arg
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Machine Gun Etiquette / The Damned

2017年02月26日 | パンク・ニューウェーヴ

Machine Gun Etiquette / The Damned (1979)

セックス・ピストルズ(Sex Pistols)よりも早くメジャー・デビュー(1976年)したオリジナル・ロンドン・パンクの雄、ザ・ダムド(The Damned)。疾走感溢れる演奏(演奏力は当時のパンクバンド随一だったらしい)と、キャッチーな曲で支持を受けたが、早くも1978年に解散。このアルバムは新体制で再結成しての第1弾アルバム(通算3枚目)。それまでのアルバムの曲はギターのブライアン・ジェームス(Brian James)が中心で作られていたので、再結成後はどうなるかと思いきや、これまた名曲揃いの素晴らしい出来で、彼らのベスト・アルバムに選ぶ人も多い。自分はもちろんアナログで所有していたが、ファースト、セカンドと比較してもあまり違和感がなかった覚えがある。

日本でのCD発売元はたしかテイチクだったと記憶している。テイチクはその昔、Tレックス(T.Rex)も扱っていたはずが、少なからず洋楽を聴いている身にとっては、広告も、ライナーも、編集盤も、なんだかいつも冴えない感じで、宝の持ち腐れというかプロモートが下手というか、今ひとつな印象しか残っていない。じゃぁ、どこなら良かったって言われると困るんだけれど…。

こちらは2004年に発売されたボーナス・トラック10曲付きのCD。やっつけ仕事にしか思えないアルバム・ジャケットも、今では懐かしい。オープニングの名曲1.「Love Song」から疾走が始まる。ベースだったキャプテン(Captain Sensible)がギターに変わり、彼のサイケデリックやポップの趣味もだんだんと顔を出してきて、煌びやかな曲風が増えているのが分かる。昔聴いていた頃よりもしっくりくるなァ。当時(自分の若い頃)はあまりピンとこなかった11.「Smash It Up」なんかでは、音楽性に幅も出てパンク・ロックの枠を逸脱し始めているのを改めて再認識(実際に彼らの音楽性はこの後にパンクとは離れて”ゴシック”、”ゴス”なんて呼ばれるジャンルに発展)。この後のアルバムは編集盤しか所有していないと思うが、何だか興味が出てきた。買ってみようかナ。

中古店にて購入(¥880)

  • CD (2004/11/16)
  • Disc : 1
  • Format: CD, Import
  • Label : ACE
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