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ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

入船 @岐阜県関市(4)

2017年05月24日 | 岐阜県(中濃・老舗)

お気に入りの関市の麺類食堂「入船」へ。伺ったのは日曜の昼だったか。暖簾をくぐると主人(女将さん)は大テーブルで先客と歓談中。お友達のようだ。店内の他の席には座敷を含めて沢山の来客の跡が残っていたので、ひと段落したところだったんだろう。申し訳なし。こちらで気に入っている「カツ丼」を注文。店の普請を眺めて待つ。(表はそうでもないが)何度見てもこちらの店内は昔の風情が残っていて素晴らしい。建具で囲われた調理場には「名代・手打・うどん・入船」(うどんの”ど”の字は変体仮名)の古い看板が掛かっていて、天井は編み天井、奥に見える釜は今でこそバーナーが突っ込んであるものの、いわゆる「竈(かまど、くど)」、どの家具や建具も飴色に年季を重ねていて、渋い。

調理場側とかまど側を行ったり来たりして出来上がった「カツ丼」が盆に載って運ばれた。以前と同様にカツは3つに切られていて、しっかりめに揚がっている。熱々だが切りが大きいので一口では無理だし、熱いのなんの。こちらのカツ丼は玉ねぎでなく長ネギのみ。ご飯の量はしっかりあるが、つゆの量もちょうど良く、相変わらず旨い。長ネギっていうの、やっぱりいいナ。少々の口中火傷は気にせず掻き込んだ。女将さんは席を立とうとした友人に「もうちょっと座ってきゃぁ」と歓談の続きを催促(笑)。丁々発止やって楽しそう。女将さん曰く、ノンアルビールは”酔う”らしい(笑)。まだまだお元気そうでなによりだ。(勘定は¥650)

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入船

岐阜県関市大平町2-6

 

( 関市 関 せき たいへいちょう 太平町 いりふね 麺類食堂 大衆食堂 中華そば ラーメン チャーシュー麺 カツ丼 かつ丼 おくどさん 亜種 )

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二見屋 @岐阜県美濃市

2017年04月11日 | 岐阜県(中濃・老舗)

岐阜県美濃市で、まだ昼食にはちょっと早いかなという時間。でもこの後に仕事があったのでここで食べておかないと当分食べられないとぴう微妙な感じ。普通ならコンビニか、チェーン店で済ますところ。でもどうしても足が向かない自分が車で走っていると、回転灯が回り、暖簾の掛かった食堂を発見(ちなみに中部地方では営業中を知らせる回転灯が一般的)。ウロウロして駐車場を探し、店の脇の路地奥に見つけて車を停め、店に入ってみた。建物が綺麗だったので古くないのかなと思ったが、外看板には「創業大正13年」(1924)の文字。店先には色の褪せた食品サンプルも飾ってあった。中に入ると厚い木材で作られたテーブルが2つと小上がり。綺麗だが少々雑多な店内には女将さんひとり。自分が入ってきたことが意外だったようで(笑)、食事出来るか尋ねると慌ててテーブルの上を片付け始めた。準備出来ていなくても早めに暖簾を掛けて回転灯を点灯させるんだとか。壁に貼られた短冊に書かれた品書きから「オムライス」を注文。のんびりした感じで調理が始まった。

テレビを見ながら待っていると「オムライス」が登場。平皿に盛られたオムライスは綺麗な紡錘形をしていて、ちゃんと下まで玉子が巻かれている。中のライスは色濃いが、味付けは薄めのチキンケチャップライス。若干玉ねぎを炒め過ぎて焦げ目があるのはご愛敬。ケチャップは少なめの量が線状にかけられていた。これに胡麻ドレッシングのかかったサラダが付く。時間の都合もあるが、どのみち早喰いなので、あっという間に皿を綺麗にして勘定してもらう。次は中華そばかカツ丼かな。(勘定は¥650)

 


 

↓ うだつの上がる古い町屋が並ぶ通り。平日だとこのように人影も車もまばら。

 

↓ 街の外れで見つけた洋風の下見板張りの建物。近づいてみると一部窓の木枠が残っていて年季が入っていそうだったが詳細は不明。

 


 

二見屋

岐阜県美濃市広岡町2559

 

( 美濃 みの ふたみ屋 ふたみや 二見屋食堂 麺類食堂 大衆食堂 洋食 丼物 うだつの上がる町 近代建築 ) 

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信洲屋本店 @岐阜県美濃市

2017年03月22日 | 岐阜県(中濃・老舗)

美濃市の古い街並みはメインの通りが2本あるが、こちらはその場所からは少し外れにある生菓子の店「信洲屋本店」。休日ともなるとメインの通りには観光客が歩いていて、この日はアジアからの観光客がこの寒いのに浴衣でウロウロしていたりもした(着衣体験があるようだ)。それでもこの店あたりにはあまり人影は無く、ひっそりと落ち着いた感じ。以前から気にはなっていたので、歩いて周囲を散策した機会に立ち寄ってみた。創業は大正初期で、現在3代目だとか。年季の入った店舗は辻に面していて、坂になっていることもあって独特の雰囲気。中に入るとちょっとした駄菓子(いわゆる子供用菓子ではなく、昔ながらの素朴な菓子)や、古い菓子作りの道具や、看板も並んでいて歴史を感じさせる。ガラスケースに入った生菓子の種類は多くなかったが、幟や店内に案内があった「変わり大福」が気になったので、老舗らしからぬ「コーヒー大福」と「ティラミス大福」という、いつもは買わないようなものを選んでみた。女将さんだろうか、奥から冷凍保存してあったものを出してきてくれ、家に着く頃には食べられるとのこと。

家で嫁と一緒に食べてみる。自分はもう定番と言ってもいいイチゴ大福でさえ食べるようになったのは最近で、こういう変わり大福はあまり自分から購入したことがない。近頃は各種フルーツ大福が人気で、もちろん食べたこともあるのだが、いまだにピンとこないのが正直なところ。すっかり解凍されふわっとした皮が復活していた。どちらもコーヒークリームが入っており、片やコーヒー大福の方はホイップクリーム、片やティラミス大福の方はマスカルポーネチーズ(たぶん)の風味あるクリームが入っている。和菓子という先入観があると微妙だが、やはりコーヒーの方が似合う味。あわてて淹れたコーヒーで、柔らかい食感を楽しんだ。次は店で見つけられなかった「美濃ほし柿」という名物菓子を買ってみよう。(勘定は¥150/個)

 


 

↓ 泉町の宝勝院という寺の境内にある「旧・有知(うち)学校」(明治9年頃・1876・建造)。学校校舎の正面部分が明治43年に払い下げられた建物なのだとか。

 

↓ 相生町にある創業明治34年(1901)の「今廣酒販店」(江戸末期建造)。建物は古いが店の中にはちゃんと低温酒庫が。未飲だが鍾乳洞で熟成させた日本酒を取り扱っている。

↓ 加治屋町にある「和料理 椿(旧・武藤家住宅)」(江戸末期建造)。現在は和風創作料理の店として営業している。

 


 

和菓子製造 駄菓子販売 信洲屋本店

岐阜県美濃市加治屋町2027-4

 

( 美濃 みの 信洲屋 信州屋 しんしゅうや 信州屋本店 しんしゅうやほんてん 駄菓子 生菓子 和菓子 フルーツ大福 近代建築 うだつの上がる町並み うだつ )

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白扇酒造株式会社 (蔵開き)(2) @岐阜県加茂郡川辺町

2017年02月15日 | 岐阜県(中濃・老舗)

昨年に引き続き、「本みりん」でも有名な「白扇酒造株式会社」の蔵開きに参加。実は目指して行ったのではなく、前日に蔵開きに行った知人にお土産を頂いていて、翌日ちょうどこの川辺町よりも上流の土木遺産(下参照)を見に行った帰りに、まだやっているか寄ってみたという次第。店に着いたらまだ大勢の人で賑わっていた。建物に入ると土間には蔵からの運び出しを行うトロッコを走らせるためのレールが敷いてある。賑やかな蔵の中や中庭をひと回りしてみた。

中庭ではちょうど最後の餅つきが終わった所で、そろそろ出店も店じまいをしようかという時間。つきたてのきな粉餅を頂いていると、もう出店は畳まれ始めて、蔵の人達もひと仕事終わった安堵感でいっぱいといった感じ。酒は正月に方々から頂いた1升瓶がまだ残っているし(4~5本は呑んだけれど・笑)、昨日の頂き物があるので購入は控え、雰囲気だけ味わって退散。

 

家に帰って知人に頂いた「花美蔵 無濾過生原酒 朝しぼり 蔵出し」の封を開ける。冷蔵庫から出したばかりだったのでちょっと冷え過ぎか。そのまま以前に福岡で買った日本酒用グラスに入れて香りと風味を味わう。もちろんピリッとしたフレッシュさが前面に出ているが荒々しい感じはなく、すっきりとしている。旨い旨い。冷たいので香りは立たないが、口当たり良くスイスイと腑に落ちていった(危険、危険)。この日は家族相手に久しぶりに(素人仕事だけれど)鮨を握ったり、手巻き寿司をやったりしていたので、調子にのってグイグイとグラスを傾けていると、あっという間に4合瓶が空になってしまった(汗)。少しくらい温めてみようと思っていたのに…、手酢を付けて、鮨を握って、手を拭いて、食べて、海苔巻いて、食べて、なんてやっていると味わうもへったくれもないナ。もちろんその後はこたつに入って”落ち”ました…。

前回の記事はこちら

 


 

↓ 「飛水狭」と呼ばれる峡谷にある「上麻生ダム」(大正15年・1926・建造)。全然詳しくはないのだが、日本最古の現役ローリングゲート式ダムなのだそう。

 

↓ 操作室の壁面や窓、屋根の感じもちょっとモダンでなかなか味わい深い。

↓ 「上麻生ダム」の下流にある「上麻生発電所」(大正15年・1926・建造)。壁面や窓上のデザインが”らしい”。飛騨川に架かる橋の上から撮影。

 


 

白扇酒造株式会社

岐阜県加茂郡川辺町中川辺28

 

( 川辺町 かわべちょう 白扇 はくせん 花美蔵 はなみくら 本味醂 新酒 試飲 七宗 ひちそう 上麻生 かみあそう 近代化遺産 産業遺産 土木学会選奨土木遺産 )

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時代軒菓舗 @岐阜県美濃市

2017年02月03日 | 岐阜県(中濃・老舗)

岐阜県美濃市のうだつの上がる町並みにある菓子屋「時代軒菓舗」へ。こちらは昭和25年(1950)の創業だが、店は江戸時代末期の建築で、うだつの鬼瓦には家紋が入っている(写真下)風情ある建物。そんな歴史ある建物の暖簾をくぐって中へ。ガラス・ケース等に入った菓子は生菓子もいくつかあったが、焼き菓子が中心。その中から購入したのは「うだつの町」と名付けられたサブレ。買いに来た理由は”お使いもの”だったけれど、コレ、嫁の好物なので自宅用にも購入。

近くの重要文化財「小坂家住宅(小坂酒造)」(下写真参照)のイラストが描かれた包みを開けると、アーモンドスライスがまぶされたサブレが2枚づつ入っている。シンプルで、甘さしっかり。自分は初めて食べたけれど、歯触り良く、アーモンドの風味が旨い(いつも嫁にはお土産買って帰るのに、ちゃんとこっちにも分けてくれよな…)。(勘定は¥1,100程)

 


 

↓ かつては塩問屋の建物だったという向かいの現役旅館「岡専旅館」。こちらも時代軒と同じく江戸時代末期の建築だとか。

↓ サブレの包みにも描かれていた「小坂家住宅(小坂酒造場)」(寛政7 年頃・1795・建造 国重要文化財)。町屋の場合、当初は防火目的だった「うだつ(卯建)」が、その後は装飾的意味合いが強くなったのだとか。屋根は丸く盛り上がった形の「起り(むくり)屋根」。ちなみに暖簾に書かれた「百春」はこちらの酒の銘柄。よくいただくが、旨い。

 

 


 

 

時代軒菓舗

岐阜県美濃市魚屋町2192-4

 

( 美濃 みの 時代軒 じだいけん じだいけんかほ 時代軒菓子舗 サブレ 焼菓子 梲 うだつ 卯建 さんやほう 近代建築 むくり屋根 重文 ケーキ クッキー )

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花盛酒造 @岐阜県加茂郡八百津町

2017年01月18日 | 岐阜県(中濃・老舗)

川船が遡る最終地の湊町として栄えたという八百津の町並みには、栗きんとんで有名な和菓子の店ばかりでなく、酒蔵(と醸造会社)も点在している。それらがたかだか200m程の商店街にあるんだから凄い。なるほど確かに重い酒樽を運び出すのに川(木曽川)はもってこいだったろう。そのうちの1つ「花盛酒造」に入ってみた(ちなみに向かいは酢で有名な「内堀醸造」)。花盛酒造の創業は明治19年(1886)だそう。

外観も質素だが、ガラス木戸を開けると中もとても質素。ひっそりとしてちょっと入り辛い雰囲気もある。表に何かしら銘柄や価格などの案内があればもっと近づき易いかも。土間の上に樽を利用した台が置いてある。応対してくれたのは若い方。最近の酒造は若い人達が活躍して活況を呈していて、素晴らしい。日本酒の未来は明るいゾ。

購入したのは「辛口純米 秋あがり」という酒。ラベルは大正時代の復刻だとか。お試しなので4合瓶で。酒米は「ひだほまれ」と一般米。日本酒度は+9ということで、かなりの辛口を想像していたが、口に含むとそれほどの押しの強さは感じない。地酒らしい独特の香りと酸味があって、呑み慣れていない人にはちょっととっつきにくい口当たりかもしれない。ぬるめで燗をつけると香りは上がり、口当たりはまろやかになっていい感じになる。にしても、どちらかというとしっかりとした味の酒肴に合うかな。こちらの酒造は搾り方にこだわりがありそうなので、次はそんな点にも注目して買ってみよう。(勘定は¥1,050)

 


 

↑ すぐ近くには「玉柏」という銘柄で有名な「蔵元やまだ」の黒塀が。花盛酒造と100m程しか離れていない。

 


 

花盛酒造株式会社

岐阜県加茂郡八百津町八百津4091

 

( 八百津 やおつ はなざかり 花盛 花盛酒蔵 はなざかりしゅぞう ひだほまれ 蔵元 栗きんとん 山田酒造 たまかしわ  )

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盛進堂 @岐阜県郡上市

2017年01月06日 | 岐阜県(中濃・老舗)

郡上八幡の和菓子屋「盛進堂」。創業して90年とのことなので、昭和元年くらいが創業年だろうか。観光客で賑わう通りからは外れているので店の場所はちょっと分かり辛い。実はこの日、店舗は休業日で閉まっていたのだが、旧庁舎前の広場に簡易テントで出店があり、そこでいくつかの和菓子が売られていた。若い男性が売り子をしていたが、後継ぎだろうか。中から好物の草餅を選んで購入して持ち帰った。

家に着いてからお茶を淹れる。よもぎの季節を外しているからだろう、香りは少なめ。ねじってあるような形が特徴的な皮は厚めで、中はつぶ餡。しっかりとした食感の皮と餡の甘さを楽しんだ。この日も確か売っていたと思うが「栗どら」というどら焼きが名物なようなので、次は店でどんな菓子が並んでいるのか確かめに行ってみよう。(勘定は¥110/個)

 


 

 

 ↑ 創業100年という老舗の眼鏡・印章の店「文化堂」(建物詳細不明)。歴史を感じさせる黒壁の建物や看板が素晴らしい。右は既に商店ではなくなっている建物だが、2階を見ると何となく往時の近代建築の名残が。

 


 

盛進堂

岐阜県郡上市八幡町島谷1099-8

 

( 郡上 ぐじょう 郡上八幡 ぐじょうはちまん 郡上おどり 徹夜おどり せいしんどう 盛進堂製菓 和菓子 和菓子司 近代建築 どらやき どら焼き 栗どら )

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亀喜総本家 (2) @岐阜県加茂郡八百津町

2017年01月04日 | 岐阜県(中濃・老舗)

今年も栗の季節になってすぐに出掛けた八百津町の「亀喜総本家」(注・訪問昨年秋)。「栗きんとん」と言えばだんだんと岐阜の和菓子の代名詞となっている感があるが、知名度はやはり中津川の方が上。ただ、こちら八百津町も”栗きんとん発祥”を名乗っており、どちらが先かは諸説あるようだ。店の横は町の駐車場になっているが、この日は天気の良い休日とあって車がいっぱい。人口の多くないこの町には、栗きんとんで有名な店が何軒もあるので、この季節になると人がどっと押し寄せて人通りも多くなっている。大きなこちらの店は親切に色々な試食を用意していることもあって、店内は人でごった返している。栗きんとんだけではなく、色々な栗の菓子が並んでいて迷ったが、やはりシンプルな「栗金とん」を自家用と贈答用で購入した。

ひとつは贈り先に届け、もうひと箱を持ち帰る。滑らかな舌触りの栗きんとんは、粒も残してあり、食感も楽しい。甘さはやや控えめな感じ。今年も美味しくいただいた。次こそは栗を利用した他の菓子も買ってみよう。今年はいい栗が手に入らなかったので自分では作らなかったが、店で売っているレベルとまでは言わないものの、それに近い満足度のものが意外と簡単に作れるので、栗が手に入る方は自作をお勧め(参考)。(勘定は¥1,080×2)

以前の記事はこちら (1

この後の記事はこちら (3

亀喜総本家

岐阜県加茂郡八百津町八百津3921-1

 

( 八百津 やおつ 亀喜 かめき かめきそうほんけ 甘味処 栗きんとん 栗金とん 栗金糖 くりきんとん 和菓子 和菓子司 発祥  )

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松葉屋 @岐阜県郡上市

2016年12月28日 | 岐阜県(中濃・老舗)

創業が大正3年(1914)という郡上八幡の麺処「松葉屋」。建物のそばを歩いていると、出汁を引いている香りが漂っていた。その香りに誘われて暖簾をくぐる。歴史ある昔ながらの食堂の雰囲気そのままで、広い土間にテーブル席、奥には小上がりがある。昼時に近づいていたので、次から次へと客が入ってきていた。見た感じ観光客が多いのかな。壁にかかった黒い木札に書かれた品書きは、麺類とご飯物が並んでいるが、半分以上はひっくり返されていた。いつもならカツ丼か何かを選ぶところだが、他の客がこぞって中華そばを頼んでいるのにつられて「天ぷら中華そば」を注文。岐阜県の古い食堂にはなぜか、中華そばに天ぷらをのせる「天ぷら中華」を残しているところが多い。

しばらくして運ばれた中華そばは、うどんで使うような小さめの和丼ぶりに入れられている。チャーシュー2枚にカマボコ、ネギ、海苔、それに胡椒が最初から振られていた。胡椒が散らばらないうちにスープを口にする。もちろん和風出汁が強く、やさしい風味で旨い。麺は少し縮れの入ったもの。そして肝心の海老の天ぷら。大きいものではないが、花開いた衣がだんだんスープに散っていき、コクが増してくる。久しぶりに「天ぷら中華」を食べたが、こういう和風出汁の中華そばには合うが、最近の旨味過剰なラーメンにはあまり合わないだろうなァ。観光地とあって値付けはちょっと高め。地元の人は普段どこで食べているんだろう…。(勘定は¥800)

 


 

 ↓ 長良川鉄道「郡上八幡駅(旧・国鉄郡上八幡駅)」(昭和4年・1929・建造)。跨線橋(こせんきょう)もあり、旧国鉄時代そのままの姿で残る駅舎。

 

↓ ホーム横の梃子上屋に残る信号梃子(てこ)。駅舎はもちろん、これらの小屋やプラットホーム、跨線橋を含めて昨年に登録有形文化財に指定された。

↓ (写真下左)町中で見つけた立派な住宅。綺麗に維持されているが、近代建築らしい意匠を残している。(下右)店近くの元・自転車屋は、廃業して看板を外したら”らしい”姿が甦っていた。

 

 


 

 

松葉屋

岐阜県郡上市八幡町橋本町908

 

( 郡上八幡 ぐじょうはちまん まつば屋 まつばや そば処 麺類食堂 大衆食堂 中華そば ラーメン うどん そば てんぷら中華 越美南線 近代建築 国登録有形文化財 )

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トキワ1921 (3) @岐阜県関市

2016年06月27日 | 岐阜県(中濃・老舗)

もうこのブログで3回も紹介している岐阜県関市の「トキワ1921」(もちろん行った数はもっと多い)。この日はたまたま仕事終わりに近くに居たので店を目指す。近くに大きな病院はあるものの、店舗は住宅地の中でさしたる目標物も無いので、いつもこの辺だったと近くにまでは来るが、結局グルグルと周る羽目になる。何度来てもダメ。全然覚えられない…。どこか通り沿いに案内看板でも作ってくれないかなァ(苦笑)。やっとたどり着いた店の前まで来ると、この日は車も何台も停まっていて盛況。中もほぼ満員だった。ちょっとだけ洒落た店内なので、オッサン1人はちょっと肩身が狭い。注文はオムライスの「トキワ」をW(ダブル)で。元々オムライスとハンバーグしかない店だが、いつもこれしか頼んだことない。

この日は厨房の様子は伺い知ることが出来ない席だったが、思ったよりも早くオムライスが運ばれた。「トキワ」と名付けられたオムライスはごくシンプルな「包む」タイプのもの。中はケチャップライスで、玉子の上からケチャップがかけられている。オムレツをのっけて割る、いわゆる「タンポポ・オムライス」はこちらでは「のってるオムライス」という品名だが、自分はそのタイプのオムライスに相変わらず興味ゼロ。しっかり下まで巻いてあるオムライスは相変わらず形もとてもきれい。Wなので少し大きいが、それでもきれいなフォルムはそのまま。玉子もふわりと焼かれていて、焼きムラや焦げ目は一切なし。中のケチャップライスは少ししっとりとしていて、中身と玉子の部分との融合(←これ重要)もあり、教科書のようなオムライス。この日も以前と変わらず美味しくいただいた。満足(勘定は¥800)

以前の記事はこちらこちら

トキワ1921

岐阜県関市鋳物師屋5-9

( 関 関市 せき トキワ トキワ食堂 厨房1921 トキワ1921 オムライス のってるオムライス ハンバーグ )

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