昨日(3月6日)は、一関認定農業者の会・総会に来賓として出席してきました。
農業経営改善優良農家表彰、感謝状の贈呈、
総会と続き、その後、研修会が行われ、現代農業にも取り上げられた、
宮城県涌谷町で有機、無農薬農業を営む 黒沢重雄さんの講演がありました。
講演タイトルは、「その名もおもてなし極」
まったく予備知識がないまま講演を聞きましたが、非常に興味深い講演でした。
黒澤さんの米作りは、
「良い米 田いっぱいに作ってこそ」のタイトルで、毎日新聞に掲載された記事によると、
個別所得補償制度に加入せず、全面作付けを行い、35haで無農薬・無化学肥料の高品質米
を栽培し、制度に参加すれば千数百万円の補償を受けずに、自前の販路を切り開き、
米作りを続けてきた方だそうです。
減反に協力しない、無農薬、無肥料、農協に協力しない・・・・・
村八分、どころか村九分以上の辛い状況・・・を乗り越えて米作りを続けてきた方の
「良い米を田んぼいっぱいに作ってこそ本来の農家」という言葉には説得力がありました。
そして、税金で賄われる個別所得補償を安易に受け取るまいとする信念の人のようです。
非常に興味深く、講演を聞かせていただきました。
また、毎年「奇跡のリンゴ」で有名な青森の木村さんから送られてくる、宅配便に
1個だけ入った奇跡のリンゴの話は、面白かった・・・。
このように、自信を持って米作りを続けている方ですので、農協やTPPに関しては、
全く意に介していないようで、信念の米を作り、売る自信に満ち溢れていました。
栽培するお米は、
コシヒカリ、ササニシキ、ひとめぼれ、そして、「おもてなし」(未登録米)
さらに、酒米も栽培しており、山田錦で作られたお酒が振舞われました。
今年からは、酒米「亀の尾」も栽培するそうです。
農業政策は、非常に課題が多くその前途は見えません。それでも、日本は
農の国であることに間違いはないと思いますし、一関市の基幹産業は農業です。
成功例、失敗例はたくさんありますが、農業、林業の価値を高めて、地方再生を
進めていくことが必要と講演を聞きながら、あらためてその思いを強くしました。