一関市議会議員 勝浦のぶゆき

「新一関市の未来を考え、行動します」

一関市の財政状況は改善されたのか・・・

2021-08-21 06:39:47 | 日記

9月議会において、任期中で最後となる一般質問を行いました。

主な質問内容は、

1、財政状況について

2、中心市街地、JR一ノ関駅周辺整備について

3、公共施設整備における市産材の活用について ・・・ でした。

今朝の地元紙に、大きな見出しで「公債費比率比率が改善」と大きな見出しで

紹介されています。中身を読むとよくわかりますが、当市の財政状況は厳しい

と認識しています。例えば、公企業会計となった上下水道事業は、実質的には

一般会計からの繰入れを入れて黒字決算となっています。簡単に言えば、企業会計は

独立したものであり、収入によって安定的な経営をしていかなければならないと

されていますが、現状は親(市会計)から大きな援助のもとなんとか黒字化を維持

しています。そして、市の市債残高は、およそ754億円であり、これに上下水道の

企業債およそ450億円を加えると1,200億円超える借金があります。12年前に比べて

人口がおよそ10%近く減少している中、市債残高は逆に増えている状況にあります。

特にも見出しにある公債費比率は、計算上過疎債や合併特例債などの有利な起債を

活用すると数字は良くなると理解します。

問題は、扶助費などの増加による「経常収支比率」の悪化であり、12年前に比べて、

88.1%から95.8%と大幅に数字が悪化しています。見出しに公債費比率を

大きくのせている意図はよくわかりませんが、

・・・見出しと内容の違いを実感してしまいます・・・。

今回の一般質問では、勝部市政12年間においての行財政改革で財政状況は、

どう改善されたのかを中心に質疑しました。主な内容は、

「ここに、市の広報I-styleがあります。毎年春の4月号には、審議を終えた予算の概要が

示されます。これによると平成30年の基金残高は、186億3500万円、であり、平成31年の

基金残高は、184億9900万円、令和2年度の財政調整基金残高が176億5200万円とあります。

それに対して、今年4月の広報には、財政調整基金が27億600万円、市債管理基金が91億7800万円と

あります。合わせると118億8400万円です。実に1年間で、57億6800万円も貯金が減っています。

特にも、市債管理基金に関しては、以前の私の質問に対して、十分な積み立てがあるため、返済に

支障がないという答弁がありました。しかし、この広報を見る限り、50億円近い市債管理基金が減って

います。一年で50億円も市債の返済を行なったとは理解しません。・・・・・。」

さらに、NEC調査特別委員会に関していただいた資料では、今年度市債管理基金が112億1700万円、

財政調整基金が40億円、合わせて152億4900万程となると示されました。1年で今度は貯金が

33億以上も増えるという資料です。これで財政規律がどこにあるかわかりません。

財政課は、10年の財政見通しをより正確なものにしたいと5年の見通しを示しました。また、NEC跡地の

購入問題が最初に議論された3年ほど前には、200億円を超える基金があり、跡地購入に支障が出ないように

財政運営を行うというような答弁をいただいております。基金残高、特にも市債管理基金がここ数年の数字で

50億円減り、今年度は20億円も増えます。市債管理基金は、これまでの答弁においても「後年度の市債の

返済に当てるため」とあります。決して、市が大型事業を行うための議員、市民説明用の基金ではないと

思いますが、見解を伺います・・・・・。

また、中心市街地、JR一関駅周辺整備に関しては、

「今回のNEC調査特別委員会での質疑応答で私が最も気になったのは、市の中心市街地に対する私との

考え方の大きな違いでした。特別委員会において市長は、サテライトオフィス整備に関して、

「駅の改札口から近い、そういう場所に拠点性を持たせたい、なのはなプラザは微妙な距離である」

と答弁し、担当部長は、「駅から少し遠い場所にあり、新幹線に近いという立地、駅周辺を中心に考えると

「なのはなプラザ、商店街の空き店舗は検討していない」と答弁されています。商工会議所は、この答弁に

関してどのような反応を示されているのでしょうか?・・・・・

 私は、子供時代から学生時代まで、地主町周辺で過ごしました。駅周辺には、歩いて行ける距離に3つの高校、

そして自転車等で通う距離にさらに二つの高校と高専があります。私が子供の頃には、さらに短期大学や看護学校

の寮などがあり、さらに駅周辺に4つの大きなデパートに多くの人が出入りし賑やかな商店街を形成していました。

なのはなプラザは、私から見れば駅に隣接した施設であり、新幹線改札から決して微妙な距離と思えません。

市長は、大きな都市の駅ビルや高架橋、地下商店街等をイメージしていたのかもしれませんが、駅東口にある

第2工場までの距離となのはなプラザまでの距離に大きな違いはありません。あらためて伺いますが、微妙な距離

であり、駅周辺を中心に考えると検討していない」・・・・・。

私は、今後のサテライトオフィス整備は、西口に建設すべきであるという観点から質問を行いました。

今回の一般質問には、私の知り合いが4名ほど傍聴に来て頂きました。特に連絡したわけではありませんが、

大変嬉しいことでした。

一般質問に関しても調査特別委員会にしても関心の高い事案に、市民の皆さんに議場に来ていただくことは、

議会改革を積極的に進めてきた私にとってはうれしいことです。

議会がますます活発になることを願いながら、質問を終えました。

 


NEC調査特別委員会・活動報告、再提案・・・

2021-08-13 05:30:55 | 日記

6月議会で大きな議案となった「NEC跡地取得関連議案」が、9月議会に

再提出されることとなりました。先般の議会運営委員会において、17日の

9月通常会議・初日に先議として議決されることとなりました。

個人的な見解では、この1ヶ月で大きな進展として何があったのか、非常に

気になりましたが、示された方針には大きな変更はありませんでした。

今回の再提案は、同一議会でないため「一事不再議」とはなりませんが、ほぼ

同様の内容を再提出となれば、議会の議決の重みを十分認識した上での再提案と

思っています。9月26日に告示される市長・市議会議員選挙を前に、議員にしても

市長にしてもこの議決は大変重要であり、今後の議員活動、進退をかけた議決となると

考えています。

実は、再提案されることは私の頭の中にはなかったため、先般議会報特別委員会

から依頼のあった「特別委員会・活動報告」の原稿をどうするか悩みました。

広報が月1回の発行となったため、15日号での配布ができないため、市議会報が

市民のみなさんの手元に届くのは、8月下旬から9月にかけてとなります。

再提案によって、新たな展開となったためタイムリーな記事となり得ません。

それでも、先般提出した記事がそのまま議会報に掲載されますので、了解願いたいと

思います。

一関市議会では、大きな議会改革にこの4年間取り組んできました。

今回の議案は、市長就任後最も大きな財産取得でしたが、「これまで十分に説明を尽くしてきた」

とする市長と市民・議会に対して説明が不十分とし、特別委員会を設置し議論を重ねた議会側が、

予算執行にブレーキをかけることとなりました。市議会が、厳しいコロナ対策や厳しい地域経済

の現状、人口減少の影響を真摯に議論し、定数削減や委員会の見直し等、大きな議会改革に取り

組む中、通年議会を導入し議論の場を大きく広げた中での特別委員会となりました。

二元代表制の特徴である首長、議会がともに住民を代表し抑制と均衡を保ち緊張関係を保つ事が

重要である事が、今回の特別委員会の議論において、改めて認識されました。

市民の関心が非常に高い中、17日に議決が粛々と行われます。