昨年の同時期、「ディスカバー一関」というタイトルでブログを書き、
早いもので1年が経過しました。去年は、その後市議会議員選挙があり、
交流人口の拡大を念頭に、観光振興に取り組むことの重要性を選挙戦で
訴えてきました。
日本全体に重くのしかかる「人口減少」という、大きな課題は直ちに
解消する手立てはなく、徐々(目に見えて)に進む少子高齢化という社会変化に
対応する政策が重要になると考えています。
当市においても、この人口減少に対応すべく、様々な施策に取り組みを進めて
いますが、子育て支援策や移住定住に向けた政策を進める事を否定はしませんが、
大きな変化を求めるにはもう少し、工夫と努力が必要と考えます。
私は、市議会の一般質問において「観光振興策」についてよく取り上げます。
子育てや移住定住施策は、自治体においてそこで暮らそうと思う時、非常に重要な
ファクトとなり生活に直接結びつく重要な選択肢となると考えます。その点、一関市は
その努力を進めているとは思います。ただ、それも重要ですが、まずは、この一関市の
魅力をここで育った若い世代、この一関市から転出した方、この一関市に縁のある方、
一関市においでになった方に、あらためて深く理解していただくことが重要と考えます。
「ディスカバー一関」の取り組みで、一関の魅力を再発見して、あらためて見つめ直して、
この一関で暮らしたいという環境作りを進めたいと考えます。
暇があれば、一関周辺の観光地に出かけます。主に、日帰り圏内をターゲットにして
出かけます。市の観光課では、栗駒山(須川)を中心とした自治体と連携をとり、観光振興を
進めていますが、その魅力に比べ観光客の少なさが気になります。一関から車で3時間圏内
では、高速道路を利用するとかなりの観光地をカバーしますが、その多くが、観光地として
1級品なのに、閑散としているところが少なくありません。
特にも、インバウンド対策はほぼ無いに等しい観光地が少なく無いと感じます。
東北には2つの世界遺産(自然遺産・白神、文化遺産・平泉)がありますが、それを中心とした
観光振興を当市は強力に進めるべきであり、休暇を有意義に活用する外国人や富裕層に
この北東北の魅力をもっと、もっと発信してほしいと思います。
とは言え、須川の山開きの際に一関の観光協会長が、栗駒山の魅力をSNSを利用して
たくさん発信していただきたいと挨拶していましたが、wi-fiも携帯も圏外という状況
では、開いた口がふさがりません。
先日、奥入瀬渓流の魅力を伝えるテレビ番組を見ました。私も何度か訪れた事がありますが、
観光地として素晴らしい場所と思います。その後、週末を利用して、秋田県の鳥海山の山麓にある
「獅子が鼻湿原」に足を伸ばしました。奥入瀬渓流に勝るとも劣らないと思える、その湿原は、
一関から車で3時間弱の距離で、決して近くはありませんが、平泉との連携は可能かなと思いました。
国指定天然記念物となっているその湿原は大変素晴らしく、その冷たい水を農業用水にする
ための温水路もあり、観光地として1級品の場所だなと認識しました。それでも、観光客はまばら、
トイレは整備されているものの、お土産売り場も、食事する場所も無い寂しさでした。
ある意味、そのような場所がひっそりと存在している事もいいのですが、東北地方の
インバウンド対策というか、観光振興策の遅れを感じざるをえません。東北地方の各自治体が
強く連携して、東北地方に外国人をもっと呼び込む事が必要だと感じます。
そして、なによりも、誇れるほど素晴らしい自然環境に恵まれた場所で普通に生活している事を
私たちはもっともっと強く自覚して、この地域に暮らす事を誇らしく、自慢したいと思います。