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ー祝祭音楽劇トゥーランドットー
演出=宮本亜門、音楽=久石譲、衣装=ワダエミ、脚本=鈴木勝秀、作詞=森雪之丞
キャスト=アーメイ・岸谷五朗・中村獅童・安倍なつみ・早乙女太一・小林勝也・北村有起哉
【解説】
21世紀はアジアの世紀である。正にその宣言である北京オリンピック開催の2008年、古代中国を舞台にした大スペクタクル作品である「トゥーランドット」を新たなる作品として創り出すことは世界中にアジアの文化、エンタテイメントのエネルギーを発信する絶好の機会だと考える。
ミュージカル「太平洋序曲」で日本人として初めてブロードウェイロングラン公演を成功させた宮本亜門がアジアに発信するオリジナル作品として演出し、数多くの映画音楽を手がけ独自の世界観を創り出す久石譲が本格的音楽劇に初挑戦。アカデミー賞受賞のワダエミが、豪華絢爛、色彩豊かな衣装世界を織りなす。
孤高の女帝トゥーランドットに、圧倒的な歌唱力で世界を席巻する、台湾の歌姫アーメイ。怒りを秘めた勇者カラフには、これまで自らのユニット以外では舞台に立つ事のなかった岸谷五朗。さらに、女帝を愛するがゆえに非道を貫く無骨な武将ワンに歌舞伎界の風雲児中村獅童、トゥーランドットが唯一心を許す薄幸の美しき宦官ミンに、大衆演劇界の花形早乙女太一、一途な愛でカラフを支えるリューに、元モーニング娘の安倍なつみ、しなやかな個性が光る実力派の小林勝也や北村有起哉など、花も実もある役者が揃った。キャスト総勢60名余。本場中国から少林武術チームも加わり、アクションシーンを盛り上げる。
【あらすじ】
求婚者に三つの謎を出し、謎が解けないと首をはねる??氷のような心のトゥーランドット姫が勇者カラフ王子と出会い、初めて愛を知り、二人は結ばれます。プッチーニの最後のオペラ『トゥーランドット』は、古代中国を舞台にした異国情緒あふれるオペラとして、寓意に富んだ愛の物語として、多くの人をひきつけてきました。
その『トゥーランドット』の設定を活かしながら、現代人の視点で見つめなおした全く新しいオリジナル・ミュージカルが『トゥーランドット』です。「アジアという多民族が暮らす地域で、他の価値観の存在を通じて、人の心の痛みを知る」というコンセプトのもと、私たち日本人を含めたアジアの『トゥーランドット』が誕生します。
(ホームページより抜粋)
【感想】
アテネオリンピックの開会式で「誰も寝てはならぬ」を、ハヴァロッティが独唱したのがとても感動的でした。
その後、荒川静香さんがこの曲で演技し、みごと金メダルを獲ったのでした。
プッチーニの歌劇「トゥーランドット」、タイトルは聞いていたものの、どんなお話か全く知りませんでした。
「トゥーランドット」について、少し説明しようと思います。
『トゥーランドット』(Turandot)は、ペティ・ド・ラ・クロワ(Fran?ois P?tis de la Croix)が1710年~1712年に出版した『千一日物語』の中の「カラフ王子と中国の王女の物語」に登場する姫の名前であり、また、その物語を基にヴェネツィアの劇作家カルロ・ゴッツィが1762年に著した戯曲、および、それらに基づいて作曲された音楽作品である。(ウィキペディアより)
プッチーニがこれをオペラに仕上げるまでに、何人かの人がオペラとして発表していました。
晩年のプッチーニは極度のスランプにあり、企画が持ち込まれてからも、その制作はなかなかはかどらなかったようです。
パンフレットによれば、このスランプはプッチーニ自身の病気や交通事故での大けがが重なった上、それを看病してくれたドーリアと言う小間使いとの仲を妻に嫉妬され、そのひどい仕打ちにドーリアが自殺してしまった事件にあるとかかれています。
事実、ドーリアは潔白だったそうです。
そしてプッチーニもドーリアを投影した女奴隷のリューが自刃する場面まで作曲して、咽頭ガンのために亡くなってしまいました。
宮本亜門は今回この作品をオリジナルのミュージカルに作り直すに当たり、男女の愛憎をベースに、生や死や集団心理が「一緒くたになった渦が、大きな龍となり天に舞い上がるような舞台にし、…」と語っています。
トゥーランドットを演じるアーメイ
さて、今回はアジアの歌姫、アーメイを主役に迎えた舞台、みなさんはどうご覧になったのでしょうか。
第1幕は、絶大な権力を持つ女帝トゥーランドット(アーメイ)が、婿候補に現れた各国の王子に対し、3つの謎をかけ、それが解けないものは満月の夜、民衆の前で首をはねるという凄惨なシーンから始まりました。
立体的な階段を使った舞台、手前がワン将軍(中村獅童)
仕切っているのはワン将軍(中村獅童)。
真ん中がカラフ(岸谷五朗)
そこへ国を追われた失意の王子カラフ(岸谷五朗)が、側近のティムール(小林勝也)、侍女のリュー(安倍なつみ)を連れてこの国に流れてきます。
残酷な仕打ちに憤りを覚えながらも、謎の女王に興味を持つカラフ。
ティモールは謎に挑戦しろといい、リューはその身を案じて反対する。
結局、カラフは挑戦して謎も解くのだが、ワン将軍の策略により、捕えられ、次の満月に処刑されることが決まる。
ワン将軍は、トゥーランドットを慕い、さらにこの国を支配するという野望も持っていた。
ワン将軍に幼い時に保護され、今は宦官となってトゥーランドットに使えているミン。
トゥーランドットはミンに頼んでから譜を逃がそうとする。
カラフは、ミンとリューのお陰で牢屋から逃れるが、ミンはワン将軍に捕まり拷問を受ける。
カラフは再びトゥーランドットに会い、新たな謎に挑戦し、解くが、またもやそれを妨害しようとするワン将軍。
ワン将軍の独裁的なやり方に不満を持つようになっていた民衆もまきこんでのそうぜつなたたかいとなる。
闘いの中で、ミンもリューも死んでしまい、すでに亡くなったティモールの亡霊から、トゥーランドットも真実の親の愛を知り、氷のような心が解け、カラフに愛を告げるが、カラフは「犠牲が大きすぎた、あなたにはやるべきことがある」と彼女の元を去る。
フィナーレは、復活した王国の喜びを表す、明るい歌と踊りで盛り上がります。
その喜びの爆発に、観客もとても感動し、カーテンコールはスタンディングとなりました。
ミン(早乙女太一)とリュー(安倍なつみ)
私も、リューの犠牲の愛の美しさや、ミンの誠実さに心打たれました。
安倍なつみさん、なかなかやりますね。
ただ、新作にしては目新しさがなかったです。
ストーリーも平凡でした。
演出=宮本亜門、音楽=久石譲、衣装=ワダエミ、脚本=鈴木勝秀、作詞=森雪之丞
キャスト=アーメイ・岸谷五朗・中村獅童・安倍なつみ・早乙女太一・小林勝也・北村有起哉
【解説】
21世紀はアジアの世紀である。正にその宣言である北京オリンピック開催の2008年、古代中国を舞台にした大スペクタクル作品である「トゥーランドット」を新たなる作品として創り出すことは世界中にアジアの文化、エンタテイメントのエネルギーを発信する絶好の機会だと考える。
ミュージカル「太平洋序曲」で日本人として初めてブロードウェイロングラン公演を成功させた宮本亜門がアジアに発信するオリジナル作品として演出し、数多くの映画音楽を手がけ独自の世界観を創り出す久石譲が本格的音楽劇に初挑戦。アカデミー賞受賞のワダエミが、豪華絢爛、色彩豊かな衣装世界を織りなす。
孤高の女帝トゥーランドットに、圧倒的な歌唱力で世界を席巻する、台湾の歌姫アーメイ。怒りを秘めた勇者カラフには、これまで自らのユニット以外では舞台に立つ事のなかった岸谷五朗。さらに、女帝を愛するがゆえに非道を貫く無骨な武将ワンに歌舞伎界の風雲児中村獅童、トゥーランドットが唯一心を許す薄幸の美しき宦官ミンに、大衆演劇界の花形早乙女太一、一途な愛でカラフを支えるリューに、元モーニング娘の安倍なつみ、しなやかな個性が光る実力派の小林勝也や北村有起哉など、花も実もある役者が揃った。キャスト総勢60名余。本場中国から少林武術チームも加わり、アクションシーンを盛り上げる。
【あらすじ】
求婚者に三つの謎を出し、謎が解けないと首をはねる??氷のような心のトゥーランドット姫が勇者カラフ王子と出会い、初めて愛を知り、二人は結ばれます。プッチーニの最後のオペラ『トゥーランドット』は、古代中国を舞台にした異国情緒あふれるオペラとして、寓意に富んだ愛の物語として、多くの人をひきつけてきました。
その『トゥーランドット』の設定を活かしながら、現代人の視点で見つめなおした全く新しいオリジナル・ミュージカルが『トゥーランドット』です。「アジアという多民族が暮らす地域で、他の価値観の存在を通じて、人の心の痛みを知る」というコンセプトのもと、私たち日本人を含めたアジアの『トゥーランドット』が誕生します。
(ホームページより抜粋)
【感想】
アテネオリンピックの開会式で「誰も寝てはならぬ」を、ハヴァロッティが独唱したのがとても感動的でした。
その後、荒川静香さんがこの曲で演技し、みごと金メダルを獲ったのでした。
プッチーニの歌劇「トゥーランドット」、タイトルは聞いていたものの、どんなお話か全く知りませんでした。
「トゥーランドット」について、少し説明しようと思います。
『トゥーランドット』(Turandot)は、ペティ・ド・ラ・クロワ(Fran?ois P?tis de la Croix)が1710年~1712年に出版した『千一日物語』の中の「カラフ王子と中国の王女の物語」に登場する姫の名前であり、また、その物語を基にヴェネツィアの劇作家カルロ・ゴッツィが1762年に著した戯曲、および、それらに基づいて作曲された音楽作品である。(ウィキペディアより)
プッチーニがこれをオペラに仕上げるまでに、何人かの人がオペラとして発表していました。
晩年のプッチーニは極度のスランプにあり、企画が持ち込まれてからも、その制作はなかなかはかどらなかったようです。
パンフレットによれば、このスランプはプッチーニ自身の病気や交通事故での大けがが重なった上、それを看病してくれたドーリアと言う小間使いとの仲を妻に嫉妬され、そのひどい仕打ちにドーリアが自殺してしまった事件にあるとかかれています。
事実、ドーリアは潔白だったそうです。
そしてプッチーニもドーリアを投影した女奴隷のリューが自刃する場面まで作曲して、咽頭ガンのために亡くなってしまいました。
宮本亜門は今回この作品をオリジナルのミュージカルに作り直すに当たり、男女の愛憎をベースに、生や死や集団心理が「一緒くたになった渦が、大きな龍となり天に舞い上がるような舞台にし、…」と語っています。
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さて、今回はアジアの歌姫、アーメイを主役に迎えた舞台、みなさんはどうご覧になったのでしょうか。
第1幕は、絶大な権力を持つ女帝トゥーランドット(アーメイ)が、婿候補に現れた各国の王子に対し、3つの謎をかけ、それが解けないものは満月の夜、民衆の前で首をはねるという凄惨なシーンから始まりました。
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仕切っているのはワン将軍(中村獅童)。
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そこへ国を追われた失意の王子カラフ(岸谷五朗)が、側近のティムール(小林勝也)、侍女のリュー(安倍なつみ)を連れてこの国に流れてきます。
残酷な仕打ちに憤りを覚えながらも、謎の女王に興味を持つカラフ。
ティモールは謎に挑戦しろといい、リューはその身を案じて反対する。
結局、カラフは挑戦して謎も解くのだが、ワン将軍の策略により、捕えられ、次の満月に処刑されることが決まる。
ワン将軍は、トゥーランドットを慕い、さらにこの国を支配するという野望も持っていた。
ワン将軍に幼い時に保護され、今は宦官となってトゥーランドットに使えているミン。
トゥーランドットはミンに頼んでから譜を逃がそうとする。
カラフは、ミンとリューのお陰で牢屋から逃れるが、ミンはワン将軍に捕まり拷問を受ける。
カラフは再びトゥーランドットに会い、新たな謎に挑戦し、解くが、またもやそれを妨害しようとするワン将軍。
ワン将軍の独裁的なやり方に不満を持つようになっていた民衆もまきこんでのそうぜつなたたかいとなる。
闘いの中で、ミンもリューも死んでしまい、すでに亡くなったティモールの亡霊から、トゥーランドットも真実の親の愛を知り、氷のような心が解け、カラフに愛を告げるが、カラフは「犠牲が大きすぎた、あなたにはやるべきことがある」と彼女の元を去る。
フィナーレは、復活した王国の喜びを表す、明るい歌と踊りで盛り上がります。
その喜びの爆発に、観客もとても感動し、カーテンコールはスタンディングとなりました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4b/8f/6ea96609e470aa1d98e823ec5222194d.jpg)
私も、リューの犠牲の愛の美しさや、ミンの誠実さに心打たれました。
安倍なつみさん、なかなかやりますね。
ただ、新作にしては目新しさがなかったです。
ストーリーも平凡でした。