マダムようの映画日記

毎日せっせと映画を見ているので、日記形式で記録していきたいと思います。ネタバレありです。コメントは事前承認が必要です。

ブロードウェイ♪ブロードウェイ コーラスラインにかける夢

2008-11-26 12:45:00 | 映画ー劇場鑑賞
ーブロードウェイ♪ブロードウェイ コーラスラインにかける夢ー EVERY LITTLE STEP
2008年 アメリカ
ジェームズ・D・スターン監督

【解説】
ブロードウェイの伝説的ミュージカル「コーラスライン」再演を前に行なわれた、8か月間に渡る出演者オーディションに密着したドキュメンタリー。親友と一つの役を争う日本人ダンサーや、審査員に涙を流させるほど魅了する者など、栄光と挫折のリアルなドラマが繰り広げられる。またこの物語のスタートとなった、貴重なカセットテープや当時の出演者たちの証言も公開。初演時の衝撃や熱狂を知ることができるとともに、現在のダンサーたちの熱い思いから、この舞台に上がる夢の大きさが存分に伝わってくる。(シネマトゥデイ)

【あらすじ】
1975年初演の「コーラスライン」が再演されることとなり、19人のキャストを求め3千人ものダンサーたちがオーディションに集まった。ダンサーたちの半生を基に描かれたこのミュージカルに、誰もが「これはわたしの物語」とキャリアをかけて挑戦。4か月後の2次選考では演技や歌の審査もさらに激しさを増し、ついに運命となるキャスト発表の日が訪れる。(シネマトゥデイ)

【感想】
演出家マイケル・ベネットがいかに「コーラスライン」という作品を作っていったのかーベネットの声が入ったテープが流れます。
「ダンサーをたくさん集めてインタビューを行った。これをもとにミュージカルを作りたいんだ」
彼が情熱を傾けて創り上げたミュージカルは、1975年から90年にかけて、ブロードウェイで記録的ロングランとなりました。

この映画は、「コーラスライン」を2006年にブロードウェイで再演するために行われたオーディションの実録です。

「コーラスライン」は、日本でも劇団四季が上演して、大評判でしたが、私は残念ながら見ていません。
「コーラスライン」もオーディションを受けるダンサーの様子をミュージカルにしたものですが、この映画のオーディションはまさにそのもの。
オーディションを受ける人たちと、セリフが重なり合って、共鳴していきます。

書類選考をくぐって、最初に面接を受けてから、最終選考まで8ヶ月。

その間にも、ダンサーたちにはひとりひとりの生活があって、日常があって、人生があります。

それでも、ひとつの役を得るために、レッスンを重ね、精進し、努力をする様子が映し出されます。

選考する側にも、この作品に対する、ひとりひとりの思い入れがあり、レッスンや振り付けを指導しながら、結果を見守ります。

一番感動したのは、ポールというゲイの役を演じた人の演技。
あまり真に迫っているものですから、選考する側の人たちも泣いていました。
演技ってなんだろう。
この短時間の間に、人の心の中にいとも簡単に入り込んで、揺すぶって泣かせてしまう。
ほんとうに不思議です。

重要な役にノミネートされた人たちは、いずれもキャリアも名前もある人たちのようでした。
素人目には甲乙付け難くても、合否が非情に告げられます。

合格を受け取った人の涙、真珠のように清らかで美しいです。

でも、不合格になった人も決して落ち込むことはありません。
この役に自分は合わなかったけれども、いつか自分が主役になれる役があるに違いない。
その日を信じて、さらに技術を磨いて行くのです。

そのストイックな生き方、それがブロードウェイなのでしょう。
そういう、人々の真摯な努力の積み重ねがあって、世界のブロードウェィとして君臨し続けているのだと思いました。

沖縄出身の女性が合格したのもうれしいことでした。
すごいがんばりやさんですね。
彼女の英語の発音に、不安を持つ選考委員もいたのに、それをはねとばすエネルギッシュな演技でした。


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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
観たかったんです。 (アボガド)
2008-12-01 19:18:21
こういう映画みると、自分もがんばらな!って気にさせてくれるから観たかったんですが、なぜか時間があわなかったりでみていません。
朝のTVで小倉さんも絶賛してたし。
コーラスラインの映画は観ました。随分、昔ですね~
この映画が撮られたということは、ブロードウエイって、今もコーラスラインやってるのか。ずーっと同じ出し物をやっていくんですね。歌舞伎みたい。
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アボガドさんへ (マダムよう)
2008-12-02 08:33:57
このオーディションは、再演のためのものだったようです。

こういうドキュメンタリーって、難しそうですが、とても感動的でした。
でも、一番びっくりしたのは、8ヶ月も緊張にさらされてからの合否発表。
合格した人の涙には本当に感動しましたが、不合格になった人も、全く落ち込んでいないことにも驚きました。
このくらいの強さがないと、ブロードウェィでチャンスをものにできないと思いました。
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