ー空海―KU-KAI― 美しき王妃の謎ー妖猫傳/LEGEND OF THE DEMON CAT
2018年 日本、中国 131分
監督=チェン・カイコー キャスト=染谷将太 (空海) ホアン・シュアン (白楽天) チャン・ロンロン (楊貴妃) 火野正平 (大師(空海師父)) 松阪慶子(白玲) キティ・チャン(春琴) チン・ハオ(陳雲樵) リウ・ハオラン(白龍) チャン・ティンエンアイ(玉蓮) オウ•ハオ(丹龍) チャン・ルーイー(玄宗皇帝) シン・バイチン(李白) 阿部寛(阿部仲麻呂)
【解説】
空海を主人公にした夢枕獏の小説「沙門空海唐の国にて鬼と宴す」を実写化した歴史ドラマ。7世紀の中国を舞台に、遣唐使として同国を訪れた若き日の空海が不可解な権力者連続死亡事件の真相を追う。メガホンを取るのは、『さらば、わが愛/覇王別姫(はおうべっき)』などの名匠チェン・カイコー。『ヒミズ』などの染谷将太が空海を、『黄金時代』などのホアン・シュアンが彼と一緒に事件に挑む詩人・白楽天を演じる。日中の俳優陣の顔合わせに加え、湖北省襄陽市に建てられた唐の都のセットにも注目。(シネマトゥデイ)
【あらすじ】
7世紀、唐の時代の中国。若き日の空海(染谷将太)は、遣唐使として日本から唐へ向かう。密教の全てを会得しようという決意に燃える中、ひょんなことから詩人の白楽天(ホアン・シュアン)と出会う。交流を重ねていく一方、権力者が連続して命を落とす不可解な事件が唐の都で起きていた。その真相に迫ろうとする空海と白楽天だが、二人の前に歴史が生み出した巨大な謎が立ちはだかる。(シネマトゥデイ)
【感想】
平日の昼間なのに、劇場はほぼ満員、しかも高齢者が多くて驚きました。
しかも男性率も高かった。
みなさんこういうテーマが好きなのでしょうね。
若き空海の時空を超えた冒険。
ファンタジー作品といっていいんじゃないかな?
ちょっと歴史のお勉強。
空海は804年に送り出された遣唐船で最澄たちとともに唐に入る。
この頃の空海はまだ名もなき若い僧の一人に過ぎなかった。
この時、4艘の船が送り込まれたが、空海が乗った第一艘目は嵐に遭いながらも唐にたどり着く。
最澄は第二艘目に乗っていた。
第三、第4艘の船は遭難した。
最初に空海が師事したのは醴泉寺の東土大唐――三藏法師、その後密教の第七祖である唐長安青龍寺の恵果和尚を訪ね、入門を許される。
伝法阿闍梨位の灌頂を受け、遍照金剛の灌頂名を与えられた。
恵果和尚が入寂されたので、越州に渡り土木などを学んだ。
空海は、唐に渡ってからわずか2年で日本に戻った。
日本では平城京から平安京へと都は移り、空海は真言宗を開き、弘法大師という称号を朝廷から与えられた。
伝説も多い人物で、全国にその足跡が残っている。
「高野山の人々や真言宗の僧侶の多くにとっては、高野山奥の院の霊廟において現在も空海が禅定を続けているとされており、そのように信じられている。奥の院の維那(ゆいな)と呼ばれる仕侍僧が衣服と二時の食事を給仕している。霊廟内の模様は維那以外が窺う事はできず、維那を務めた者も他言しないため部外者には不明のままである。」(ウィキペディアより)
空海
この作品は、空海(染谷将太)が命がけで唐に来たものの、目的である青龍寺に入門が果たされず、もう日本に帰ろうかと諦めかけているところから始まります。
友達になったのは、宮中で記録係をしていた白楽天(白居易-ホアン・シュアン)。
白楽天
白楽天の案内で唐を見物している時に、怪しい黒猫に出会います。
原題は「LEGEND OF THE DEMON CAT」、この黒猫が主人公です。
そして黒猫に導びかれて入り込むのが、白楽天が書いた「長恨歌」の世界。
この時代から30年前の、玄宗皇帝と楊貴妃の愛の物語は果たして本当だったのか?
現皇帝が謎の死を遂げ、次期皇帝が重篤な病に侵されているのは黒猫の呪いではないのか?
白楽天と空海は、この謎に巻き込まれ、とうとう幻術の世界に引き込まれていくのです。
楊貴妃
アクション映画と期待したらがっかりするでしょう。
実はファンタジー映画です。
見終わった後はミュージカル映画みたいな印象です。
めくるめく幻想の世界。
とても美しい映像。
私はとても気に入りました。
吹き替えで見たんですが、字幕で見るほうがもっと面白いのかな?