マダムようの映画日記

毎日せっせと映画を見ているので、日記形式で記録していきたいと思います。ネタバレありです。コメントは事前承認が必要です。

アイアンマン2

2010-06-16 11:05:50 | 映画ー劇場鑑賞
ーアイアンマン2ーIRON MAN 2
2010年 アメリカ
ジョン・ファヴロー監督 ロバート・ダウニー・Jr(トニー・スターク)グウィネス・パルトロー(ペッパー・ポッツ)ドン・チードル(ローディ)スカーレット・ヨハンソン(ブラック・ウィドー)サム・ロックウェル(ジャスティン・ハマー)ミッキー・ローク(ウィップラッシュ)サミュエル・L・ジャクソン(ニック・フューリー)

【解説】
自ら発明したパワード・スーツで平和のために死闘を繰り広げる天才科学者兼経営者トニー・スタークを描き、大ヒットを記録したアクション大作『アイアンマン』の続編。アイアンマンであることを公表したトニーに、新たな敵が襲い掛かる。ロバート・ダウニー・Jrが引き続きアイアンマンを演じ、監督もジョン・ファヴローが続投。対する敵役には『レスラー』のミッキー・ロークや『ブラック・ダリア』のスカーレット・ヨハンソンなど実力派俳優たちがふんし、スリリングで迫力あるアクションが期待できる。

【あらすじ】
パワード・スーツ受け渡しの国家命令を拒否した科学者兼経営者のトニー・スターク(ロバート・ダウニー・Jr)。ある日、トニーの前にウィップラッシュ(ミッキー・ローク)なるアイアンマンと互角のパワーを持つ敵が現れたことから、トニーは再びパワード・スーツに身を包みアイアンマンとして立ち上がる。(シネマトゥデイ)

【感想】
前作「アイアンマン」のヒットで、ずいぶん予算がついたんじゃないでしょうか。
かなりド派手なアクションでした。

私はロバート・ダウニー・JRのあのとぼけた感じが大好きなので、トニー・スタークのキャラクターがとても気に入っています。
それから、今回登場のパーワードスーツが、トランク型になって、すごくスマート。
装着する時のかっこよさ。
そして、顔は相変わらずヒーローとは言えないお茶目な顔。
好きだなあ、アイアンマン!!

今回の敵は、父親がトニーの父親のハワードに追放されたと逆恨みして死んだロシアの科学者の息子、イワン・ヴァンコ(ミッキー・ローク)。



貧しい研究室でウィップラッシュを作り上げる姿は、前作のトニーを思いださせます。
悪役としては、申し分ないでしょう。

それを利用しようとする、スターク・インダストリーのライバル会社の社長、ハマー(サム・ロックウェル)。
サム・ロックウェルって、ちょっとゲーリー・オールドマンに似てるなあ。
でも、今回は、ミッキー・ロークの陰に隠れちゃった感じです。

味方には、前回のテレンス・ハワードに変わってジェームズ・ローズを演じたドンチードル。
彼は、もうひとつのパワードスーツ・ウォーマシンを装着して、悪人と闘います。

私にはもうひとつよくわからなかった、S.H.I.L.D.の長官フューリーにサミュエル・L・ジャクソン。
その部下のナターシャ(スカーレット・ヨハンソン)。



スカヨハのアクションシーン、始めてじゃないかな?
華麗でセクシーなアクションシーンが楽しめます。

父親のビデオで見る「スタークエキスポ」。
科学少年だった頃の気持ちが甦る人もいるのではないでしょうか?
そんな楽しさに溢れていました。

ストーリー的には、ちょっと尻すぼみでした。
それから、ペッパー・ボッツ(グウィネス・パルトロー)がライバル登場にどんな態度を取るかと、楽しみにしていたのですが、もはや古女房の貫禄でした。



そんなところがちょっと残念でしたが、十分楽しめました。

夫は、始まってからすぐにいねむり。
モナコのシーンで起こしてあげましたが、私ほどには楽しめなかったようです。

お約束の、エンドタイトルの後の、次に続くよーというおまけフイルム。
お見逃しなく。


ある愛の風景

2010-06-16 11:03:06 | 映画ー劇場鑑賞
ーある愛の風景ーBRODRE/BROTHERS
2004年 デンマーク
スザンネ・ビア監督 コニー・ニールセン(サラ)ウルリク・トムセン(ミカエル)ニコライ・リー・コス(ヤニック)

【解説】
デンマーク・アカデミー賞で最優秀主演女優賞を獲得し、ハリウッドでのリメイク企画も進行しているデンマーク映画。生存が絶望的になった夫の戦死を告げられた家族と、別人のようになって奇跡の生還を果たした夫のドラマが展開する。監督は最新作『アフター・ウェディング』も同時期に日本公開される女性監督スザンネ・ビア。主演は『グラディエーター』のコニー・ニールセン。深遠な家族の物語を味わいつつ、根底に流れる反戦のテーマを感じ取りたい。

【あらすじ】
美しい妻サラ(コニー・ニールセン)と2人の娘を持つ国連軍のエリート兵士ミカエル(ウルリッヒ・トムセン)は、良き夫、良き父として幸せな日々を送っていた。しかし、戦渦のアフガニスタンへ赴いた彼は、敵の捕虜となってしまう。一方、サラの元にはミカエルの訃報(ふほう)が届き……。(シネマトゥデイ)


【感想】
先日劇場鑑賞した「マイ・ブラザー」のオリジナルです。
基本的には変わっていなかったし、よく似たシーンもたくさんありました。
それだけオリジナルを大切にしているんだと思いました。

ミカエル(ウルリッヒ・トムセン)の家族は、リメイク版よりもっとエリート一家のようでした。
家もおしゃれで素敵でした。
妻のサラ(コニー・ニールセン)も、中流階級の美しい奥さんという描き方でした。

両親も、ふつうのやさしい人たちで、あまり屈折した感じに描いてありませんでした。

それだけに、弟のヤニック(ニコライ・リー・コス)のやんちゃぶりが強調されていました。

☆ネタバレ
日本で感じるのと同じような、遠い戦争に行くという感じで、リメイク版のような最初からの悲壮感(遺書を残したり)はありませんでした。
前半は家族の日常という感じで、淡々と進んでいきます。

そして、ミカエルの戦死の報告。
家族の受けたショックの大きさ。
でも、そんなものは序の口でした。
その悲劇なら、家族で力を合わせて乗り切れると思えました。
特に、ヤニックの変貌ぶりは素晴らしかった。
父の嫌みにも耐えられるようになったし、母の悲しみも癒せるようになり、なにより過去の自分に向き合う勇気も持てるようになりました。

サラや子供たちからも信頼される、いいおじさんに変わることができたのです。

しかし、敵に撃墜されて死んだとされたミカエルが、捕虜となって生き伸びていたー。
しかも、とんでもない展開で、生きて帰るために味方の兵士を、敵の言いなりに残酷にも殴り殺してしまいます。
そして、奇跡の救出劇。
大きな秘密を抱えて帰還したミカエルは、もはや元のやさしい夫、父親ではありませんでした。
大きな秘密に押しつぶされそうになって、苦悩し、心の中から壊れていきます。
殴り殺した男の家族に会いにいき、さらに自分を追いつめるミカエル。

何が彼をそうさせたのか、全くわからない家族。
娘たちを怖がらせ、サラとヤニックの仲を邪推し、精神が不安定で、冗談も通じない。
暴力をふるい、暴言を吐き、すっかり人格が変わってしまった夫を、家族がどう受け止めるのか。
果たして、癒せることができるのかー。
私は、ミカエルの告白に、かすかな希望を感じたのですが。
深く考えさせられる終わり方でした。

リメイク版は、より傷が深くて、救いがない気がしました。
サムの告白は、グレースをも地獄に引きずり込む告白に聞こえました。

このへんが、戦争当事者のアメリカと、支援国であるデンマークの、戦争への関わり方の違いのような感じがしました。
そして、ミカエルが殺したのは、捕虜になってから会った人間だったのに対して、サムの方は、彼の部下で、グレースとも親しい家族だったところも大きいと思いました。

この映画は、日本の状況にも当てはまります。
日本も、自衛隊を出しているし、戦闘しないと言っても、いつどんな形で巻き込まれるかわかりません。
この映画のように、捕虜になったり、人質になる可能性はないとは言えないのです。

それだけに、こちらの家族の物語は、ダイレクトに私の心に響いてきました。

デンマークの女性監督、スザンネ・ビアの作品をもっと見たいと思いました。