ーマイ・ブラザーーBROTHERS
2009年 アメリカ
ジム・シェリダン監督 トビー・マグワイア(サム・ケイヒル)ジェイク・ギレンホール(トミー・ケイヒル)ナタリー・ポートマン(グレース・ケイヒル)サム・シェパード(ハンク・ケイヒル)クリフトン・コリンズ・Jr(カヴァゾス少佐)メア・ウィニンガム(エルシー・ケイヒル)テイラー・ギア(マギー・ケイヒル)ベイリー・マディソン(イザベル・ケイヒル)キャリー・マリガン(キャシー・ウィリス)
【解説】
デンマーク映画『ある愛の風景』を、トビー・マグワイア、ジェイク・ギレンホール、ナタリー・ポートマンらの豪華共演でリメイクした家族ドラマ。秘密を抱えた元兵士の男と妻、そして二人の娘に男の弟を巻き込んで、家族の崩壊と再生を情感豊かにつづる。監督は『マイ・レフトフット』『イン・アメリカ/三つの小さな願いごと』などのジム・シェリダン。戦争のもたらすあらゆる悲劇と家族のきずなが胸を打つ珠玉の感動作。
【あらすじ】
アフガニスタンで兵役に当たっている夫・サム(トビー・マグワイア)の帰りを待つグレース(ナタリー・ポートマン)の元に、サムの訃報が届く。絶望のふちにいるグレースと二人の娘を慰めてくれたのは、サムの弟、トミー(ジェイク・ギレンホール)だった。そんなある日、まさかの帰還をしたサムだったが、まるで別人のように変ぼうしていて……。(シネマトゥデイ)
【感想】
これ、リメイクだったんですね。
デンマーク映画『ある愛の風景』。
オリジナルも見てみたいと思います。
海兵隊の隊員で、もうすぐアフガニスタンへ行く大尉のサム。
彼には、妻のグレース(ナタリー・ポートマン)と二人の幼い娘がいた。
そして、刑期を終えて出所した弟のトミー(ジェイク・ギレンホール)と、ベトナム戦争の経験を持つ父(サム・シェパード)と、義母(メア・ウィニンガム)。
☆ネタバレ
最初の食事のシーンで、家族の関係を見事に描いています。
自分が死んだら妻に渡してくれと同僚に渡した「遺書」。
サムの覚悟のほどか伝わってきます。
アフガニスタンでは、ヘリコプターが撃墜され、サムは反政府・反アメリカグループの捕虜となりますが、グレースの元には、戦死が伝えられました。
遺書も手渡されますが、開くことができないグレース。
絶望するグレースを慰めるトミー。
兄弟ではないけど、「アルマゲドン」を思い出しますね。
しかも、兄と弟には、父も絡んだ愛憎と葛藤があるのです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/76/78/2c09337a80fe244b076c3caaf01041d6.jpg)
やがて、この世の地獄を味わい、辛い思いをして救い出され、帰還したサム。
そこにはあの優しい夫、父としてのサムの姿はありませんでした。
見た目には、ただ痩せて傷だらけのサムでしたが、サムの内面は血がどくどくと吹き出て苦しみ悶えていました。
子供のジョークに答えてあげられないとか、眠れないとか、短いシーンでPTSDをすごくうまく表現していました。
そして、トミーとグレースの仲を疑い、嫉妬し、幼い娘の言葉にも翻弄され、暴れ、あげくには自分の頭に銃口を当てるサム。
この物語には、結末はありません。
苦しみが続くばかりでした。
それでも、私はこの結末さえも生温いと感じました。
「ディア・ハンター」も思い出します。
帰還兵の問題に付いては、アメリカはすでに学習済みのはずなのに。
サムの罪はサムだけのものではないでしょう?
サムやサムに殺されたウィリスは、アメリカ軍の命令で戦地に行ったわけですから。
そして、アメリカ軍の最高司令官は大統領、大統領を選んだのは国民なんだから、サムの罪はアメリカ人の罪、ということにfはならないのでしょうか?
アメリカの人々は、この映画を見て、サムと一緒に苦しむ覚悟はあるのでしょうか。
日本人である私にとっては、少し距離のある分、このエンドレスの悲劇に呆然としました。
ジェイクは、ペルシャの王子より、こっちの役の方が似合っていました。
トビーもジェイクも、彼らが持っている繊細さが、さらに悲劇を際立たせていました。
うまい!
子役のお姉ちゃん役の子も、すごくうまい。
難しい表現を難なくこなして、すごいわあ。
2009年 アメリカ
ジム・シェリダン監督 トビー・マグワイア(サム・ケイヒル)ジェイク・ギレンホール(トミー・ケイヒル)ナタリー・ポートマン(グレース・ケイヒル)サム・シェパード(ハンク・ケイヒル)クリフトン・コリンズ・Jr(カヴァゾス少佐)メア・ウィニンガム(エルシー・ケイヒル)テイラー・ギア(マギー・ケイヒル)ベイリー・マディソン(イザベル・ケイヒル)キャリー・マリガン(キャシー・ウィリス)
【解説】
デンマーク映画『ある愛の風景』を、トビー・マグワイア、ジェイク・ギレンホール、ナタリー・ポートマンらの豪華共演でリメイクした家族ドラマ。秘密を抱えた元兵士の男と妻、そして二人の娘に男の弟を巻き込んで、家族の崩壊と再生を情感豊かにつづる。監督は『マイ・レフトフット』『イン・アメリカ/三つの小さな願いごと』などのジム・シェリダン。戦争のもたらすあらゆる悲劇と家族のきずなが胸を打つ珠玉の感動作。
【あらすじ】
アフガニスタンで兵役に当たっている夫・サム(トビー・マグワイア)の帰りを待つグレース(ナタリー・ポートマン)の元に、サムの訃報が届く。絶望のふちにいるグレースと二人の娘を慰めてくれたのは、サムの弟、トミー(ジェイク・ギレンホール)だった。そんなある日、まさかの帰還をしたサムだったが、まるで別人のように変ぼうしていて……。(シネマトゥデイ)
【感想】
これ、リメイクだったんですね。
デンマーク映画『ある愛の風景』。
オリジナルも見てみたいと思います。
海兵隊の隊員で、もうすぐアフガニスタンへ行く大尉のサム。
彼には、妻のグレース(ナタリー・ポートマン)と二人の幼い娘がいた。
そして、刑期を終えて出所した弟のトミー(ジェイク・ギレンホール)と、ベトナム戦争の経験を持つ父(サム・シェパード)と、義母(メア・ウィニンガム)。
☆ネタバレ
最初の食事のシーンで、家族の関係を見事に描いています。
自分が死んだら妻に渡してくれと同僚に渡した「遺書」。
サムの覚悟のほどか伝わってきます。
アフガニスタンでは、ヘリコプターが撃墜され、サムは反政府・反アメリカグループの捕虜となりますが、グレースの元には、戦死が伝えられました。
遺書も手渡されますが、開くことができないグレース。
絶望するグレースを慰めるトミー。
兄弟ではないけど、「アルマゲドン」を思い出しますね。
しかも、兄と弟には、父も絡んだ愛憎と葛藤があるのです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/76/78/2c09337a80fe244b076c3caaf01041d6.jpg)
やがて、この世の地獄を味わい、辛い思いをして救い出され、帰還したサム。
そこにはあの優しい夫、父としてのサムの姿はありませんでした。
見た目には、ただ痩せて傷だらけのサムでしたが、サムの内面は血がどくどくと吹き出て苦しみ悶えていました。
子供のジョークに答えてあげられないとか、眠れないとか、短いシーンでPTSDをすごくうまく表現していました。
そして、トミーとグレースの仲を疑い、嫉妬し、幼い娘の言葉にも翻弄され、暴れ、あげくには自分の頭に銃口を当てるサム。
この物語には、結末はありません。
苦しみが続くばかりでした。
それでも、私はこの結末さえも生温いと感じました。
「ディア・ハンター」も思い出します。
帰還兵の問題に付いては、アメリカはすでに学習済みのはずなのに。
サムの罪はサムだけのものではないでしょう?
サムやサムに殺されたウィリスは、アメリカ軍の命令で戦地に行ったわけですから。
そして、アメリカ軍の最高司令官は大統領、大統領を選んだのは国民なんだから、サムの罪はアメリカ人の罪、ということにfはならないのでしょうか?
アメリカの人々は、この映画を見て、サムと一緒に苦しむ覚悟はあるのでしょうか。
日本人である私にとっては、少し距離のある分、このエンドレスの悲劇に呆然としました。
ジェイクは、ペルシャの王子より、こっちの役の方が似合っていました。
トビーもジェイクも、彼らが持っている繊細さが、さらに悲劇を際立たせていました。
うまい!
子役のお姉ちゃん役の子も、すごくうまい。
難しい表現を難なくこなして、すごいわあ。