ー50歳の恋愛白書ーTHE PRIVATE LIVES OF PIPPA LEE
2009年 アメリカ
レベッカ・ミラー監督 ロビン・ライト・ペン(ピッパ・リー)アラン・アーキン(ハーブ・リー)マリア・ベロ(スーキー・サーキシアン)モニカ・ベルッチ(ジジ・リー)ブレイク・ライヴリー(若き日のピッパ・リー)ジュリアン・ムーア(カット)キアヌ・リーヴス(クリス・ナドー)ウィノナ・ライダー(サンドラ・ダラス)マイク・バインダー(サム・シャピロ)
【解説】
良き妻で良き母でもある50歳の女性が、新たな愛に目覚めると共に新しい人生の始まりを迎える姿を、豪華キャストで描く人間ドラマ。ヒロインは『美しい人』のロビン・ライト・ペン、彼女の若かりしころを人気テレビドラマ「ゴシップガール」のブレイク・ライヴリーが演じる。監督は脚本家のほか映画監督や小説家としても活躍するレベッカ・ミラー。心の病や母娘の確執、パートナーとの関係を絡めながら、出会いと人生の機微をとらえたストーリーに引き込まれる。
【あらすじ】
誰から見ても理想的な女性、ピッパ・リー(ロビン・ライト・ペン)。50歳まで美しく年を重ね、夫ともうまくいっていた。しかし、若いころのピッパ・リー(ブレイク・ライヴリー)の人生は波瀾(はらん)万丈だった。そして現在、幸せながらも物足りなさを感じていたピッパ・リーだったが、15歳年下のクリス(キアヌ・リーヴス)と出会ったことから変化が訪れる。
【感想】
この邦題はおかしい。
「THE PRIVATE LIVES OF PIPPA LEE」
ピツパ・リーのプライベートな人生ーこのタイトルのままの内容でした。
「50歳の恋愛白書」なんて、どう考えたら出て来るのかしら?
そんな一般的なことではないです。
極めて個人的な話。
☆ネタバレ
引っ越しパーテイーで、ピッパ・リー(ロビン・ライト・ペン)は成功した編集者、ハーブ・リー(アラン・アーキン)の謎めいた妻と、作家のサム(マイク・バインダー)に讃えられていました。
美人で、でしゃばらず、料理がうまい。
でも、ピッパの人生はそんなに簡単ではなかった。
ピッパは母スーキー(マリア・ベロ)の溺愛を受けて育った。
母は、太ることを恐れ、薬中毒だった。
思春期を迎えたピッパ(ブレイク・ライヴリー)は、母に反抗し、家を出た。
叔母の元に身を寄せたが、叔母のルームメイト・カット(ジュリアン・ムーア)の影響で、芸術家の仲間入り。
つまり、薬付けの毎日を送ることになった。
そんなある日、母は突然死んでしまった。
ピッパと和解することなしに。
そんな中でハーブに出会った。
地獄に仏、ピッパは救われたと思った。
ハーブは当時、すでにジジ(モニカ・ベルッチ)と2回目の結婚をしていたが、ピッパを見初め、ジジに別れ話を切り出した。
ジジは、サムとピッパを招いてのランチの最中、ピストル自殺をした。
ピッパはハーブと結婚したが、その事実が生涯ピッパを悩ませることとなる。
ピッパは男の子と女の子の双子に恵まれるが、娘とは感情的になかなかうまく折り合えない。
自分が母とうまくいかなかったことが原因かもしれません。
これが、サムの言う、ピッパの謎めいたところでしょうか?
ある日、離婚した35歳の男が、彼の実家に帰ってきました。
クリス(キアヌ・リーヴス)です。
胸にキリストの入れ墨をした男。
過干渉な母親に育てられて、他人との関係をうまく保てない人です。
ピッパの家の台所で異変が起きます。
夜中に誰かがケーキを食べているのです。
突き止めるためにカメラを設置して見てみるとーハーブがぼけたのでしょうかーいえいえ、ピッハでした。
夢遊病に罹っていたのです。
たくさんのストレスがかかっていたのでしょうね。
ハーブは過去に2回も心臓の発作を起こして、それを理由に引退したはずでしたが、まだ隠居は無理と言って、事務所を借りました。
その事務所で、サムのパートナーでピッパの友達、サンドラ(ウィノナ・ライダー)と浮気をしてしまうのです。
そして、「君は僕を年寄り扱いする。僕は男だ。サンドラと結婚するから、君とは離婚だ!!」
ピツパは傷つきますが、一方ではジジからの呪縛から解き放たれたようなのびのびとした気分になります。
ピッパが家を出ようとしたそのとき、ハーブが心臓の発作を起こして脳死状態になってしまいます。
そこは、夫婦で家族です。
遠方にいた娘を呼び戻し、娘とも和解して、みんなそろってハーブを看取りました。
さて、長い間見失っていた自分を、やっと取り戻したピッパ。
クリスとともに旅に出ます。
きっと、新しい自分と出会う旅になるのでしょう。
私も母と暮らしていますが、いろんな葛藤があります。
それをふまえて、娘とは一生うまくやっていきたいという切実な思いもあります。
母も、80歳を過ぎても、自分の母を恋しく思うこともあるのでしょうか?
きっとあるでしょうね。
母に優しくしてあげたい、それは一生の願いであり、なかなか叶えられない願いです。
簡単なことだと思うでしょう?
それがねえ…
この映画は、そんなことを考えさせられて、身につまされるいい作品でした。
邦題みたいに、恋愛の話じゃないですよ、母と娘の深遠なる思いがテーマでした。
でも、そんなことを考えているのは私だけなのでしょうか?
みんな、お母さんとはうまくやっているのかなあ?
いいなあ…。
ロビン・ライト・ペンはまだ44歳、でも、しわややつれを強調して、うまく演じていました。
キアヌは46歳なのに、35歳、ロビンより15歳年下の役。
ま、これはこれでいいかも。
アラン・アーキンも精力的な男をうまく表現していました。
一番おかしかったのが、ウィノナ。
かなり笑わせてくれました。うまいねえ。
忘れてはいけない、ブラッド・ピット製作総指揮。
原作と監督のレベッカ・ミラーは作家のアーサー・ミラーの娘で、俳優のダニエル・デイ=ルイスの妻です。
2009年 アメリカ
レベッカ・ミラー監督 ロビン・ライト・ペン(ピッパ・リー)アラン・アーキン(ハーブ・リー)マリア・ベロ(スーキー・サーキシアン)モニカ・ベルッチ(ジジ・リー)ブレイク・ライヴリー(若き日のピッパ・リー)ジュリアン・ムーア(カット)キアヌ・リーヴス(クリス・ナドー)ウィノナ・ライダー(サンドラ・ダラス)マイク・バインダー(サム・シャピロ)
【解説】
良き妻で良き母でもある50歳の女性が、新たな愛に目覚めると共に新しい人生の始まりを迎える姿を、豪華キャストで描く人間ドラマ。ヒロインは『美しい人』のロビン・ライト・ペン、彼女の若かりしころを人気テレビドラマ「ゴシップガール」のブレイク・ライヴリーが演じる。監督は脚本家のほか映画監督や小説家としても活躍するレベッカ・ミラー。心の病や母娘の確執、パートナーとの関係を絡めながら、出会いと人生の機微をとらえたストーリーに引き込まれる。
【あらすじ】
誰から見ても理想的な女性、ピッパ・リー(ロビン・ライト・ペン)。50歳まで美しく年を重ね、夫ともうまくいっていた。しかし、若いころのピッパ・リー(ブレイク・ライヴリー)の人生は波瀾(はらん)万丈だった。そして現在、幸せながらも物足りなさを感じていたピッパ・リーだったが、15歳年下のクリス(キアヌ・リーヴス)と出会ったことから変化が訪れる。
【感想】
この邦題はおかしい。
「THE PRIVATE LIVES OF PIPPA LEE」
ピツパ・リーのプライベートな人生ーこのタイトルのままの内容でした。
「50歳の恋愛白書」なんて、どう考えたら出て来るのかしら?
そんな一般的なことではないです。
極めて個人的な話。
☆ネタバレ
引っ越しパーテイーで、ピッパ・リー(ロビン・ライト・ペン)は成功した編集者、ハーブ・リー(アラン・アーキン)の謎めいた妻と、作家のサム(マイク・バインダー)に讃えられていました。
美人で、でしゃばらず、料理がうまい。
でも、ピッパの人生はそんなに簡単ではなかった。
ピッパは母スーキー(マリア・ベロ)の溺愛を受けて育った。
母は、太ることを恐れ、薬中毒だった。
思春期を迎えたピッパ(ブレイク・ライヴリー)は、母に反抗し、家を出た。
叔母の元に身を寄せたが、叔母のルームメイト・カット(ジュリアン・ムーア)の影響で、芸術家の仲間入り。
つまり、薬付けの毎日を送ることになった。
そんなある日、母は突然死んでしまった。
ピッパと和解することなしに。
そんな中でハーブに出会った。
地獄に仏、ピッパは救われたと思った。
ハーブは当時、すでにジジ(モニカ・ベルッチ)と2回目の結婚をしていたが、ピッパを見初め、ジジに別れ話を切り出した。
ジジは、サムとピッパを招いてのランチの最中、ピストル自殺をした。
ピッパはハーブと結婚したが、その事実が生涯ピッパを悩ませることとなる。
ピッパは男の子と女の子の双子に恵まれるが、娘とは感情的になかなかうまく折り合えない。
自分が母とうまくいかなかったことが原因かもしれません。
これが、サムの言う、ピッパの謎めいたところでしょうか?
ある日、離婚した35歳の男が、彼の実家に帰ってきました。
クリス(キアヌ・リーヴス)です。
胸にキリストの入れ墨をした男。
過干渉な母親に育てられて、他人との関係をうまく保てない人です。
ピッパの家の台所で異変が起きます。
夜中に誰かがケーキを食べているのです。
突き止めるためにカメラを設置して見てみるとーハーブがぼけたのでしょうかーいえいえ、ピッハでした。
夢遊病に罹っていたのです。
たくさんのストレスがかかっていたのでしょうね。
ハーブは過去に2回も心臓の発作を起こして、それを理由に引退したはずでしたが、まだ隠居は無理と言って、事務所を借りました。
その事務所で、サムのパートナーでピッパの友達、サンドラ(ウィノナ・ライダー)と浮気をしてしまうのです。
そして、「君は僕を年寄り扱いする。僕は男だ。サンドラと結婚するから、君とは離婚だ!!」
ピツパは傷つきますが、一方ではジジからの呪縛から解き放たれたようなのびのびとした気分になります。
ピッパが家を出ようとしたそのとき、ハーブが心臓の発作を起こして脳死状態になってしまいます。
そこは、夫婦で家族です。
遠方にいた娘を呼び戻し、娘とも和解して、みんなそろってハーブを看取りました。
さて、長い間見失っていた自分を、やっと取り戻したピッパ。
クリスとともに旅に出ます。
きっと、新しい自分と出会う旅になるのでしょう。
私も母と暮らしていますが、いろんな葛藤があります。
それをふまえて、娘とは一生うまくやっていきたいという切実な思いもあります。
母も、80歳を過ぎても、自分の母を恋しく思うこともあるのでしょうか?
きっとあるでしょうね。
母に優しくしてあげたい、それは一生の願いであり、なかなか叶えられない願いです。
簡単なことだと思うでしょう?
それがねえ…
この映画は、そんなことを考えさせられて、身につまされるいい作品でした。
邦題みたいに、恋愛の話じゃないですよ、母と娘の深遠なる思いがテーマでした。
でも、そんなことを考えているのは私だけなのでしょうか?
みんな、お母さんとはうまくやっているのかなあ?
いいなあ…。
ロビン・ライト・ペンはまだ44歳、でも、しわややつれを強調して、うまく演じていました。
キアヌは46歳なのに、35歳、ロビンより15歳年下の役。
ま、これはこれでいいかも。
アラン・アーキンも精力的な男をうまく表現していました。
一番おかしかったのが、ウィノナ。
かなり笑わせてくれました。うまいねえ。
忘れてはいけない、ブラッド・ピット製作総指揮。
原作と監督のレベッカ・ミラーは作家のアーサー・ミラーの娘で、俳優のダニエル・デイ=ルイスの妻です。