マダムようの映画日記

毎日せっせと映画を見ているので、日記形式で記録していきたいと思います。ネタバレありです。コメントは事前承認が必要です。

スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師(初日)

2008-01-21 17:54:24 | 映画ー劇場鑑賞
ースウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師ー
2007年 アメリカ
監督 : ティム・バートン
出演 : ジョニー・デップ 、 ヘレナ・ボナム=カーター 、 アラン・リックマン 、 サシャ・バロン・コーエン 、 ティモシー・スポール 、 ローラ・ミシェル・ケリー 、 ジェイン・ワイズナー

【解説】
19世紀、ロンドン。フリート街で理髪店を営むベンジャミン・バーカーは愛する妻と娘と共に幸せに暮らしていた。しかし、美しい妻に恋をしたターピン判事の陰謀で、バーカーは無実の罪を着せられ、投獄されてしまう。15年後、妻と娘を奪われたバーカーはスウィーニー・トッドと名前を変え、フリート街に戻って来た。理髪店を構え、パイ店の店主、ミセス・ラペットの協力を得て、ターピン判事への復讐を始める。(goo映画)

【感想】
初日、行ってきました。
それにしては、少し寂しい客の入り。
まあ、決して派手な映画ではないのです。

一緒に行った友達は、アンソニー(ジェイミー・キャンベル・バウアー)が最初のシーンから注目したというほど、彼の美貌に目を奪われていたようです。

でも、私はやはりジョニーが演じるスウイーニー・トッドに目はくぎ付けでした。

それにしても、ジョニーの表情。
絶望を表現しながらも、お茶目な表情を入れて、深刻になりすぎないところが素晴らしい。

暗い画面に濃いピンクの血の色が映えて、あまり怖いイメージは作っていません。
タイトルバックから血を観客に見せて、覚悟をうながし、本編が始まってアンソニーとスウィーニーの歌で始めて、ミュージカルだということを自然に観客に知らせています。

こういう心配りが随所に見えて、安心してみられる作品となりました。

そして、ジョニーの歌。
歌手ではない、役者の歌。
これはヘレナにも言えることですが、難しい歌を完璧にこなしていました。
いろんな人が掛け合いで歌うのも見どころです。
ミュージカルが苦手な人でも、心の声と思えば、きっと理解できると思います。
同じメロディーに乗せて歌う本音が、全然違うところが面白い。

☆ネタバレ
ターピン判事を仕留めそこなって、すでに殺人も経験したスウイーニーは、さらに絶望し、虫けら同然の人間、自分やラベット夫人さえ、生きている価値はないと、無差別殺人への道を歩みだすところ、ヤケになったという以上に、復讐だけにしか生きる支えを求めることができなかった彼の悲劇が、私の胸を締め付け、涙を誘いました。

お気に入りはラベット夫人と明るく踊るワルツ、そしてもう一度ラストで踊る死のワルツ。

やはりラストは切ないですね。
ミスターTは妻の顔を忘れていたのでしょうか?
自分の犯した罪について、ミスターTは、最後の最後に理解したのてしょうか?

ジェシー・ジェームズの暗殺

2008-01-21 17:49:33 | 映画ー劇場鑑賞
ージェシー・ジェームズの暗殺ー
2007年 アメリカ アンドリュー・ドミニク監督 ブラッド・ピット(ジェシー・ジェームズ)ケイシー・アフレック(ロバート・フォード)サム・シェパード(フランク・ジェームズ)メアリー=ルイーズ・パーカー(ジー・ジェームズ)ジェレミー・レナー(ウッド・ハイト)ポール・シュナイダー[俳優](ディック・リディル)ズーイー・デシャネル(ドロシー)サム・ロックウェル(チャーリー・フォード)ギャレット・ディラハント(エド・ミラー)アリソン・エリオット(マーサ・ボルトン)
マイケル・パークス(ヘンリー・クレイグ)テッド・レヴィン(ティンバーレイク保安官)カイリン・シー(サラー・ハイト)マイケル・コープマン(エドワード・オケリー)

【解説】
19世紀のアメリカに名をとどろかせた犯罪者ジェシー・ジェームズと、彼を暗殺した手下、ロバート・フォードの人物像に迫るサスペンス・ドラマ。プロデュースも務めるブラッド・ピットが伝説の無法者ジェシーを怪演し、ヴェネチア国際映画祭で主演男優賞を受賞。監督は『チョッパー・リード 史上最凶の殺人鬼』のアンドリュー・ドミニク。伝説的人物の知られざる一面に迫る人間ドラマとしてだけでなく、登場人物のさまざまな思惑が交錯する心理サスペンスとしても楽しめる。(シネマトゥデイ)

【あらすじ】
悪名高きアウトローとして数々の犯罪に手を染め、法をあざけり、自分自身のルールで生きてきたジェシー・ジェームズ(ブラッド・ピット)。理想に燃える野心家の若者ロバート・フォード(ケイシー・アフレック)は、そんなジェシーの仲間になれたことを心から喜んでいたが、思わぬ事態が彼らを待ち受ける。(シネマトゥデイ)

【感想】
ジェシー・ジェームズの名前くらいは知っているけど、日本では有名というわけにはいかない人物。

でも、アメリカではネズミ小僧次郎吉や五右衛門のように知られた伝説の義賊なのでしょう。

ジェシー・ジェームズを巡る暗殺の謎。

ブラピが生涯一番の演技と評判ですね。

確かにブラピの演技はすごかったです。
若いときから挑戦してきた悪い人間の集大成だなあと思いました。
悪のりや澄んだ青い瞳の中の冷徹なまなざし。
怖かったです。

心理劇なので、すごく静かに物語は進んで行きますが、眠くなった頃に「バン!」と轟く銃声。
ほんと、びっくりします。怖いです。

私はこういう男の人同士が疑心暗鬼をいだいて、追いつめたり、追いつめられたりする映画、本当に怖いなあ。
ある意味英雄視されるカリスマ性を持った男が、裏切り者へ抱く、狂気を帯びた殺意。
殺されそうな人間を側に置いて、じっと見張っているような緊張感。
追いつめられて、耐えられなくなって、「殺される前に殺してしまえ」とばかり相手に向ける銃口。
ああ、怖い!!

事実はどうなのでしょう。
ボブに銃をプレゼントして、自分は銃を置く。
誰がジェシーを殺したのか。

結局、英雄を暗殺した人間たちも破滅へと導かれて行く様。
そう、彼らにまともな人生なんか待っていないですよね。

ベン・アフレックの弟、ケイシー・アフレックが、ジェシーを崇拝して、最後は銃口を向けるボブ・フォードを好演していました。

背景となっている荒野が、殺伐とした人々の心の風景とも重なって見えました。

長い映画です、覚悟して。

ゼロ時間の謎

2008-01-21 17:39:49 | 映画ー劇場鑑賞
ーゼロ時間の謎ー
2007年 フランス パスカル・トマ監督 アガサ・クリスティ原作 メルヴィル・プポー(ギョーム・ネヴィル)キアラ・マストロヤンニ(オード・ネヴィル)ローラ・スメット(キャロリーヌ・ネヴィル)ダニエル・ダリュー(カミーラ・トレシリアン)アレサンドラ・マルティネス(マリ=アドリーヌ)フランソワ・モレル(バタイユ警視)クレマン・トマ(トマ・ロンドー)ジャック・セレ(トレヴォーズ弁護士)ザヴィエ・ティアム(フレッド・ラティマー)

【解説】
アガサ・クリスティの傑作ミステリー「ゼロ時間へ」を映画化した謎解きドラマ。海辺の別荘を舞台に、資産家の老女殺害事件をめぐる過去からの因縁や、欲望にまみれた人間関係を丁寧につづる。育ちのいい青年を演じるのは『ぼくを葬る(おくる)』のメルヴィル・プポー。その別れた妻を『マルチェロ・マストロヤンニ 甘い追憶』のキアラ・マストロヤンニが演じている。二転三転する犯人像や、緻密(ちみつ)練られた伏線に翻弄(ほんろう)される。(シネマトゥデイ)

【あらすじ】
テニスプレイヤーのギヨーム(メルヴィル・プポー)は、再婚した若く美しい妻(ローラ・スメット)とともにバカンスで叔母カミーラ(ダニエル・ダリュー)の別荘を訪れる。そこには彼の前妻(キアラ・マストロヤンニ)もやって来ることになっていた。この3人の微妙な関係に、カミーラも常々頭を悩ませていたのだが……。(シネマトゥデイ)

【感想】
オーソドックスなサスペンスミステリーだと言えるでしょう。
安心して見ることができました。

不思議だったのはギヨーム(メルヴィル・プポー)が、どう考えても素敵なオード(キアラ・マストロヤンニ)と離婚して、派手で無教養で、変な男と付き合いのある妻(ローラ・スメット)と再婚したこと。

あとの謎解きで明らかになるけど、ずっと引っかかってみていました。

有名な小説だということでしょうか、あまり人物についての説明がなかったように思いましたが、それを補ってあまりある魅力的な作品でした。

非番の刑事が急遽呼ばれて、この事件の謎解きをするのですが、困った時口ずさむ歌が面白かった。
♪ホームズ、メグレ、ミス・マープル、ポアロ、コロンボ、コロンボ

ほんと、いいおまじない。
いいアイデアも浮かんできそうでした。

パッチギ! LOVE&PEACE

2008-01-21 17:37:08 | 映画ーDVD
ーパッチギ! LOVE&PEACEー
井筒和幸=監督 井坂俊哉(李安成(アンソン))中村ゆり(李慶子(キョンジャ))西島秀俊(野村健作)藤井隆(佐藤政之)風間杜夫(ビョンチャン)キムラ緑子(兄妹の母)手塚理美(キョンスン)キム・ウンス(高泰玉(テオ))今井悠貴(李燦秀(チャンス)米倉斉加年(枝川の長老)馬渕晴子(ホルモン屋のおばさん)村田雄浩(朝鮮将棋のおじさん)ラサール石井(三浦プロデューサー)杉本哲太(「太平洋のサムライ」監督)麿赤兒(石橋中将役の大物俳優)でんでん(ライトエージェンシー社長)寺島進(イカ釣り船の船長)国生さゆり(お志摩)田口浩正(南プロデューサー)すほうれいこ(なおみ)宮川大輔(水中運動会のAD)山本浩司(ライトエージェンシー松井)松尾貴史(ギャグ好きのおじさん)清水優(ヨンギ)桐谷健太(国土舘応援団団長の近藤)粟野史浩(応援団の金閣)土平ドンペイ(応援団の金閣)田中要次(先輩運転士)徳山昌守(朝高生の番長)浜田学(錦宏次郎)菅原大吉(舞台挨拶の司会者)堀江慶(サード助監督)長原成樹(ブローカーの男)田中哲司(取調官)日向丈(刑事)愛染恭子(スナックのママ)木下ほうか(ヤクザ俳優)金田敦(時代劇の監督)並樹史朗(倉田プロデューサー)竹下明子(佐藤の母)鎌田愛(佐藤の妹)吉田千晃(三浦プロデューサーの秘書)久ヶ沢徹(水中運動会の司会)川村亜紀(水中運動会の司会)松永京子(チャンスの母(写真))ソン・チャンウィ(父ジンソン)ちすん(若い海女)パク・ソヒ(金村伍長)新屋英子(故買屋の女店主)中村有志(宇野重吉)温水洋一(マスター)木村祐一(漁船の船長)

【解説】
大ヒット作『パッチギ!』のキャストを一新し、さらにパワーアップした、涙と笑いの感動作第二弾。今回は舞台を京都から東京に移し、三世代に渡り受け継がれる壮大な家族史と命の輝きを描く。2200人を超えるオーディションで見事主役に抜てきされた『GO』の井坂俊哉と『さくらん』の中村ゆりが、前回の俳優たちに負けない熱演をみせる。井筒監督が自身の前作を超えると豪語する熱い人間ドラマに胸が締め付けられる。(シネマトゥデイ)

【あらすじ】
1974年、アンソン(井坂俊哉)は病気の息子の治療のため、一家で京都から東京に移り住む。妹のキョンジャ(中村ゆり)は芸能プロダクションにスカウトされ、甥の治療費を稼ぐために芸能界入りを決意する。彼女は先輩俳優の野村(西島秀俊)と出会い、彼に恋心を抱く。(シネマトゥデイ)

【感想】
前作「パッチギ」の続編。
前作が骨太ないい作品だっただけに、これはどうでしょう。

日本映画にしては珍しい、重層的な構成。

中心となるのは、1974年現在の東京で生きるアンソン(井坂俊哉)を中心とした在日の大家族。
アンソンの妻は死に、一人息子ののチャンスは不治の病に冒されている。
アンソンはヘップを家内工業で作っているようだった。

チャンスの治療費捻出のため、金の密輸に手を染める。

同居しているアンソンの母と妹のキョンジャ(中村ゆり)。
キョンジャは焼肉屋で働きだしたばかりだが、チャンスの治療費等のことを考え、芸能プロダクションからスカウトされたことをきっかけに、グラビアアイドルの仲間入り。
在日ということを隠して、スターへの階段を上がろうとしている。

もうひとつの世界は、第2次世界大戦中の済州島から、徴兵制から逃れたアンソンたちの父のエピソード。
戦争シーンに、なかなか力が入っていました。

また、アンソンと行動をともにするもと国鉄マンの佐藤(藤井隆)のエピソードもありました。
孤児だった佐藤は、自分を捨てた母親と再会する。

とにかく、結構有名な人がたくさん出てきます。
それを追っかけてみるのも楽しい映画でした。

井筒監督は、美人のヒロインをさがすのがうまいですね。
前作では沢尻エリカ、今回は中村ゆり。
すごく、かわいいです。

今回はパッチギシーンは少なかったけど、大人になってからのパッチギはあまりいただけません。
純粋さがないもの。
ただの暴力だよ。
あいかわらず、面白かったけど。

泣かされるのは、子供が病気が治らないと宣告されるところと、捨てた母が留置場の佐藤に会いに来るシーン。
あまりにベタなのが、ちょっとねえ。

エピソードを欲張り過ぎたために、ちょっと焦点がぼけてしまったかもしれない。
前作の方が、若い人たちの力で、問題も解決できるのでは、という希望が見えたけど、今回は、在日は在日の社会に戻って行くという結末に見えました。

今回もフォーククルセダーズの音楽が流れて、私たち世代には、懐かしい感じがしました。

ハートブルー

2008-01-21 17:28:11 | 映画ーDVD
ーハートブルーー
1991年 アメリカ キャスリン・ビグロー監督 キアヌ・リーヴス パトリック・スウェイジ ロリ・ペティ

【解説】
カリフォルニア、ベニス・ビーチで続発する銀行強盗。新人FBIのジョニー・ユタは、犯人一味はサーファーではないかというベテラン捜査官の推理を裏付けるため、ビーチに潜入するのだが……。K・リーヴス、P・スウェイジ主演、「ブルースチール」のK・ビグロー監督によるサスペンス・アクション。空と海で派手なアクションが展開される。(allcinema ONLINE)

【感想】
邦題は変だけど、銀行強盗を追うFBIの新米刑事と、サーフィンに哲学を求めるアウトサイダーとの友情。
1991年という時代背景を感じさせる作品でした。

キアヌ・リーブスの出世作。
これで、「スピード」の主役を射止めたといわれているようです。

一方のパトリック・スウェイジは、「ダンシングハバナ」で注目された後、「ゴースト/ニューヨークの幻」の次の作品です。

サーフィンとスカイダイビング、スリリングでダイナミックなスポーツの醍醐味を取り入れて、カーチェイス、銃撃戦など、観客を飽きさせません。

男の友情も骨太だし、恋人とのロマンスもとても素敵。

たくさん人が死んでしまうのが、ちょっと難点だなあと思いましたが、キアヌが若くてきれい!!

見どころの多い映画でした。