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●科学技術ニュース●NEDO、ラストワンマイル物流の事業化を目指し自動配送ロボットの実証実験を開始

2022-07-07 09:32:50 |    ロボット工学
 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、「革新的ロボット研究開発基盤構築事業」で、物流拠点や小売店舗などから住宅などへの配送サービス(ラストワンマイル物流)を「遠隔・非対面・非接触」で実現することを目的に自動配送ロボットの技術開発テーマ4件を採択した。

 2022年4月に「道路交通法の一部を改正する法律」が成立したことを踏まえ、新たに事業化・サービス化を特に重視した開発目標を設定し、取り組みを加速する。また、開発した自動配送ロボットを用いて、市街地など全国4カ所の屋外で実証実験を順次実施する。

 NEDOは同事業を通じて、物流業界のドライバー不足など社会課題の解決に貢献する。

 NEDOは、2020年から「自動走行ロボットを活用した新たな配送サービス実現に向けた技術開発事業」に取り組んできた。同事業では、自動配送ロボットの実用化を早期に実現し、コロナ禍のような有事においても物流サービスの維持を可能とすることを目指している。

 併せてサプライチェーンの強じん化を図るために、自動配送ロボットを集合住宅や市街地、商業施設、工業地帯などで走行させる実証実験を行ってきた。また、新たな配送サービス実現の観点から、社会受容性を向上させるための取り組みなどの分析・検討を実施してきた。

 2022年に入り、関連した動きも活発化しており、2月には民間主体による一般社団法人ロボットデリバリー協会が発足、4月には低速・小型の自動配送ロボットに関する制度化を含む「道路交通法の一部を改正する法律」が成立し、2023年までに施行される予定。

 今回、NEDOは、ラストワンマイル物流における「遠隔・非対面・非接触」での自動配送サービスの実現をより加速させるため、「革新的ロボット研究開発基盤構築事業」として新たに以下に掲げる実施項目について4件のテーマを採択した。同事業では、事業化・サービス化を特に重視した目標・課題を設定し、開発を進めていく。<新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)>




事業名:革新的ロボット研究開発基盤構築事業
研究開発項目:自動配送ロボットによる配送サービスの実現
テーマ実施期間:2022年度~2024年度(3年間)
テーマ予算(予定):約5.7億円(3年間合計)

①中型中速配送ロボットを複数台利用する、多様な地域内サービス提供の実証および、雪上走行技術の研究開発
   京セラコミュニケーションシステム株式会社/北海道石狩市

②自動宅配ロボットの複数台同時配送を実現する遠隔管理システムの確立と安全性の実証
   株式会社ZMP /東京都中央区

③人共存下における配送ロボット・運行管理システムの開発と住宅街などでの配送サービスの実現
   パナソニック ホールディングス株式会社/神奈川県藤沢市

④ラストワンマイル配送の現場を無人化する自動積み下ろし機能を有した自動配送ロボットの開発
   Yper株式会社/広島県広島市
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