“科学技術書・理工学書”読書室―SBR―  科学技術研究者  勝 未来

科学技術書・理工学書の新刊情報およびブックレビュー(書評)&科学技術ニュース   

●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「きれいなだけじゃない 石図鑑 」(柴山元彦著/大和書房)

2022-05-10 09:35:37 |    宇宙・地球



<新刊情報>



書名:きれいなだけじゃない 石図鑑 ~川や海で子どもと楽しむ~

著者 柴山元彦

発行:大和書房(ビジュアルだいわ文庫)

 実際に拾える石を豊富な写真とともに紹介。光る、割れる、時間とともに色が変わる。綺麗なだけじゃない天然石の魅力を徹底解説。
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●科学技術ニュース●日本ゼオン、リチウムイオン 2 次電池材料の生産能力増強を決定しタイの Zeon Chemicals Asia 内に新たな生産設備を建設

2022-05-10 09:34:19 |    電気・電子工学
 日本ゼオンは、このたび、リチウムイオン 2 次電池材料の生産能力増強を決定いたした。

 同社は、中期経営計画の全社戦略において、既存事業を「磨き上げる」を掲げ、高機能樹脂と電池材料の強化を目指しており、今回の生産能力増強はその一環となる。

 生産設備は、タイ・Zeon Chemicals Asia Co., Ltd.(以下、ZCA 社)内に建設し、2024 年の稼働を予定。

 同社は、「容量」「生産性」「充放電レート」「安全性」「寿命」といった電池の 5 大性能向上に貢献する高付加価値品の市場投入を目指し、材料開発に注力している。今回は、昨今の電気自動車(EV)の急速な普及に伴う国内外からの需要の高まりに応えるべく、新たに海外拠点での生産を決定したもの。

 新たな生産拠点は、タイの ZCA 社内に建設し、電池材料事業の主力製品である電池バインダーを 2024 年に生産開始する計画。<日本ゼオン>
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●科学技術ニュース●東京大学、生物の耐熱性を支える「錠前」を発見

2022-05-10 09:33:31 |    生物・医学
 東京大学 大学院工学系研究科 化学生命工学専攻の大平 高之 助教、蓑輪 恵一 大学院生、鈴木 勉 教授のグループは、超好熱性アーキアのtRNAの可変ループ内の47位から新規のRNA修飾である2′リン酸化ウリジン(Up)を発見した。生化学的な解析から、この修飾がtRNAに熱安定性に寄与し、さらにRNA分解酵素に対する耐性を付与していることを明らかにした。

 Up修飾によるtRNA構造の安定化機構を解明するため、東京大学 大学院新領域創成科学研究科 メディカル情報生命専攻の富田 耕造 教授らと共同で、X線結晶構造解析を行い、アーキアtRNAの立体構造を1.9Åの高分解能で決定した。Up修飾は可変ループにフレキシビリティを与えるとともに、主鎖の回転を防ぐことで“南京錠”のようにtRNAのコア領域が熱変性するのを防ぐ働きがあることが示された。

 実際に、結晶構造の中に、Up修飾によって安定化された非標準的なコア構造を持つtRNA分子が見いだされている。すなわち、Up修飾が準安定なコア領域の構造を安定化することでtRNAの熱変性を防ぐという、これまでに知られていなかったRNA構造の安定化原理を見いだした。

 さらに同研究グループは、Up修飾酵素(writer)としてArkIを同定し、東京工業大学 生命理工学院の福居 俊昭 教授らとの共同研究により、アーキアの遺伝学的な解析を行うことで、Up修飾が超好熱性アーキアの高温環境への適応に寄与していることを明らかにした。

 また、生化学的解析から、ArkIはたんぱく質リン酸化酵素ファミリーに属する新規のRNAリン酸化酵素であり、速度論的解析から、リン酸化反応の律速はATP濃度であり、細胞内のエネルギー状態を感知してUp修飾が導入される可能性が示唆された。さらに、X線結晶構造解析により、ArkIの立体構造(1.8Å)が解かれ、活性中心の構造やRNAの認識に重要なアミノ酸残基が特定された。

 さらに、同研究グループはUp修飾の脱リン酸化酵素(eraser)として、KptAを特定し、速度論的解析から、KptAがtRNAからUp修飾を効率よく脱リン酸化する活性を持っていることを突き止めた。さらに、KptAが細胞内においてもUp修飾のeraserとして働くことを証明した。この結果は、ArkIとKptAの両方を持つ生物種においてはtRNAの構造や機能がUp修飾によって可逆的に調節されている可能性を強く示唆する。<科学技術振興機構(JST)>
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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「ゼロトラストネットワーク[実践]入門」(野村総合研究所、NRIセキュアテクノロジーズ著/技術評論社)

2022-05-10 09:32:56 |    通信工学



<新刊情報>



書名:ゼロトラストネットワーク[実践]入門

著者:野村総合研究所、NRIセキュアテクノロジーズ

発行:技術評論社

 ゼロトラストは、これまでの情報セキュリティにおける外部と内部の境界を防御するという概念ではなく、「接続されるモノには完全に信頼できるものはない」ということを前提としており、何かのツールやサービスを導入して実現するものではない。リモートワークのように外部から企業内ネットワークに接続するような状況が多くなった昨今、さらに注目を集めている。同書は、セキュリティエンジニアのみならず、CTO、システム部門長、アーキテクト、インフラエンジニアといったシステム環境全体の構想検討や、実際に製品を選定/導入/展開を担当するすべての方々を対象に、企業におけるシステム環境全体のセキュリティアーキテクチャと、ゼロトラストの導入/展開に重点を置いて解説。
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