“科学技術書・理工学書”読書室―SBR―  科学技術研究者  勝 未来

科学技術書・理工学書の新刊情報およびブックレビュー(書評)&科学技術ニュース   

●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「宇宙の終わりに何が起こるのか」(ケイティ・マック著/講談社)

2021-09-21 09:36:05 |    宇宙・地球



<新刊情報>



書名:宇宙の終わりに何が起こるのか

著者:ケイティ・マック 

訳者:吉田三知世

発行:講談社

 この宇宙は必ず終わる。──いつ、どうやって!?「万物が究極的に破壊される」瞬間を描く5つのシナリオとは?19ヵ国で翻訳。話題の最新宇宙論に待望の邦訳登場。<最新理論が予言する「5つの終末シナリオ」>1:ビッグクランチ──急激な収縮を起こし、潰れて終わる、2:熱的死──膨張の末に、あらゆる活動が停止する、3:ビッグリップ──ファントムエネルギーによって急膨張し、ズタズタに引き裂かれる、4:真空崩壊──「真空の泡」に包まれて完全消滅する突然死、5:ビッグバウンス──「特異点」で跳ね返り、収縮と膨張を何度も繰り返す。
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●科学技術ニュース●トクヤマとパナソニック、副生水素を用いた純水素型燃料電池の実証を開始

2021-09-21 09:35:27 |    ★水素ニュース★
 トクヤマとパナソニックは、トクヤマの徳山製造所(山口県周南市)で発生する副生水素を用いた純水素型燃料電池の実証を開始した。実証期間は、2023年3月までを予定。

 この度、徳山製造所内に設置した実証機は、パナソニックが開発する6台の純水素型燃料電池を1つのユニットに収めたシステム構成になっている。水素の供給配管や熱配管、電力出力ラインなどを集約してユニットに接続し、6台の純水素型燃料電池を1つのシステムとして稼働させる連携制御を実現した。純水素型燃料電池の6台連携制御の実証は、国内で初めて。

 トクヤマは、イオン交換膜食塩電解法で苛性ソーダを製造する時に発生する副生水素を、純水素型燃料電池に安定供給する。実証機で発電した電力は、製造所内の事務室で使用し、発電する際に生成する熱も温水にして回収し有効に利用する。トクヤマでは、副生水素の有効活用を図るとともに、水素を活用した地域貢献モデルの検討を進めているが、同実証もその一環として行うもの。

 一方、パナソニックは、副生水素を用いた場合の稼働性能に加えて、連携制御の検証・評価を行う。実証に用いる純水素型燃料電池単体の発電出力は700 Wだが、6台の実証機を個別に稼働および停止させることができるため、700 W~4.2 kWで任意の発電出力に設定することが可能。

 将来的には、連携制御による大規模な電力需要への対応を想定している。さらに、仮に1台が故障したとしても残りの5台は継続して稼働させることができるため、順番にメンテナンスを行えばシステムとして電力の連続供給も可能となるなど、連携制御により運用の柔軟性向上が期待される。(パナソニック)
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●科学技術ニュース●NEDOと九州大学、液晶がナノ構造をつくる際の新現象をAIが見分ける技術で発見し高機能材料の創製に臨む

2021-09-21 09:34:53 |    化学
 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、「超先端材料超高速開発基盤技術プロジェクト」に取り組んでおり、今般、産業技術総合研究所、九州大学と共同で人工知能(AI)と分子シミュレーションを組み合わせた世界初の解析技術を開発し、液晶がナノ構造化する際に起こる新しい現象を発見した。

 従来の古典核生成理論において、さまざまな物質のナノ構造は1段階~2段階のプロセスを経て生成されると説明されていた。

 しかし今回、液晶の場合にはより複雑な3段階のプロセスを経ることを発見するとともに、そのメカニズムの解明にも成功した。同解析技術は液晶だけでなく、ポリマーや生体材料などさまざまな物質の解析にも応用可能なため、幅広い高機能材料の創製につながる。

 同解析技術は、物質を選ばず使用でき、またナノ構造の生成プロセスだけでなく成長や構造パターンの形成を経た固形化までを詳細に観察することができる。そのため、液晶以外にも溶液やポリマー、生体材料などナノ構造の生成・成長が機能デザインの鍵となるさまざまな物質に対して応用ができる。

 例えば発光素子として使用されるナノ結晶やCO2吸着材料として使用される金属有機構造体(MOF)の精製プロセス、ポリマー材料の結晶化プロセスなどをこれまでにない精度で観察することで、製品の性能を左右する結晶の大きさや純度など材料の構造パターンを最適化する「コツ」をつかむことが可能になり、高機能材料創製のための材料性能向上や開発期間短縮につながると期待される。<新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)>
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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「詳解 量子化学の基礎<第2版>」(類家正稔著/東京電機大学出版部)

2021-09-21 09:34:19 |    化学



<新刊情報>



書名:詳解 量子化学の基礎<第2版>

著者:類家正稔

発行:東京電機大学出版部

 同書は、大学で自然科学を専攻する学生のために書かれた「量子化学の入門書」である。内容を整えて改訂。大学で初めて学ぶ数学の知識を前提とせず、数式の導入、変形、展開について詳しく解説。また直感的に理解できるよう図を豊富に掲載。初学者の観点に立ち丁寧に解説。数学公式、物理定数表を収録し、同書のみで学習できるよう工夫してある。
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