“科学技術書・理工学書”読書室―SBR―  科学技術研究者  勝 未来

科学技術書・理工学書の新刊情報およびブックレビュー(書評)&科学技術ニュース   

■科学技術ニュース■NICT、テレビ放送周波数帯利用の無線LANの実証実験に世界で初めて成功

2012-10-25 10:47:34 |    通信工学

 情報通信研究機構(NICT)は、テレビ放送周波数帯(470MHz~710MHz)におけるホワイトスペースを利用した新たな無線LANの国際標準である、「IEEE802.11af」暫定規格(IEEE802.11af Draft 2.0)に準拠した「アクセスポイント」及び「端末」の開発並びに実証実験に、世界で初めて成功した。

 同技術によって、激増するトラフィックに対処できる無線通信環境を実現するための、ホワイトスペースにおける無線LANの技術開発が推進されることが期待できる。

 現在、米国FCCや英国Ofcom等の規制当局をはじめ、日本でも総務省ホワイトスペース推進会議などにおいて、「ホワイトスペース無線通信システム」は、実現に向け、その技術の検討等が行われている。

 今回の実証実験では、前回NICTが開発した、ホワイトスペースデータベースに接続し、テレビ放送周波数帯(470MHz~710MHz)において、一次利用者に影響を与えない周波数が自動的に選択され、無線通信を開始できることを実証した。

 NICTは、2014年度に策定完了を予定しているIEEE802.11afタスクグループにおいて、引き続き国際標準化活動を推進していくとともに、無線機の小型化・省電力化を検討し、技術移転を積極的に進めていくことにしている。

 また、現在、総務省で検討が進められているホワイトスペース推進会議での議論の進展等に合わせて、IEEE802.11afの適切な仕様変更等を提案していく予定。

 


 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする