自由競争はよりよいもの・サービスを提供することになると考えられてきましたが、どうも最近の動向を観察しますと、より悪いもの・サービスを提供することにもなることがわかります。
原因は過当競争による収益の悪化です。
人口減少、老人割合の増加は消費の減少を意味します。
消費が減少すると生産を減らすことができます。
つまり生産は楽になり、労働者の労働時間を減らすことができます。
別に人口減少、老人割合の増加は恐れる必要がありません。
ところが自由競争条件下では惰性で動いている会社は生産を減らすことも労働時間を減らすこともできません。
他社に負けることを恐れるからです。
無駄なもの・サービスを提供することになりますから当然のことながら収益が悪化します。
すると焦った経営者は悪いもの・サービスをよいといつわって提供するような犯罪に走ります。
とは言え、消費減少時代になっても政府による生産統制は望ましくありません。
会社の犯罪が多くなりますが、犯罪を犯した会社が消えるという形で多くの会社が自由競争から脱落し、よいもの・サービスを提供し続けた会社が生き残って次の需給均衡時代に活躍するということになると思います。
もの・サービスの価値は時代によって変動します。
生産とは必要なもの・サービスを提供することです。
人が存在する限り生産は必要です。
今価値が低いとされているもの・サービスでも本当に必要であるならばやがて価値は上がります。
これからの時代、惰性で経営するのではなく、生産者はこれからの必要な物・サービスとは何かと考えることが重要になると思います。
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