奥多摩駅に近い日原川の渓谷
近年は都心部に限らず郊外でも天空を突くような高層集合住宅が増えています。
これは建築技術の粋でしょうか。
それとも日本の末期的症状でしょうか。
都心部に職場が集中するのは仕事が商業的事務的になっていることを示しています。
従来は地方に生産の仕事がありましたが、近年は海外生産が伸びていますから生産は縮小中です。
この産業構造の不釣合いを放置しますと、収益性のある仕事に従事できる人が減り、個人間の収入格差が拡大します。
都心部においても格差拡大が目立ってきます。
したがって現代の都心部への労働人口集中は素直に喜べませんし、一段とベッドタウン化している郊外の高層集合住宅も素直に喜べません。
高層集合住宅の1戸当り建設コストは安いと思いますが、住環境は犠牲にしていると思います。
経済の現状に合わせて住宅事情が変わったとするならば、町の住環境を論じる前に日本経済の問題を論じなければならないようです。
政府も苦悩していますが、地方経済の復活なくして、つまり都心部への労働人口集中を止めない限り、都市部の住環境改善は望み得ないと思います。
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