河野太郎防衛大臣が、「次の世代は(秋篠宮ご夫妻の長男の)悠仁(ひさひと)様しかいらっしゃらないので、男系を維持していくのはかなりのリスクがある」と述べ、女系天皇容認を検討すべきだと言っているそうです。
憲法第1条によると、天皇は日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であって、この地位は、主権の存する日本国民の総意に基くとあります。また、第2条によると、皇位は、世襲のものであって、国会の議決した皇室典範の定めるところにより、これを継承するとあります。
象徴という意味が難解ですが、主権は国民にありますから、国民は確かに天皇をどうするか検討すべきです。この問題が国民によって十分議論されたら第1条の改正の必要の有無を国会で議論できます。この過程で皇室典範の国民的議論も十分行えば、女系天皇容認論も国会で議論できます。
この問題について心配なことは肝心の天皇や皇室の人々が、自分の人生をどう思っているかということです。皇室の人も人です。人として自由平等に生きる権利があると思います。職業選択の自由があると思います。日本では天皇の存在は日本の伝統文化という考えが強く、国民が皇室の人を縛っている結果になっています。国民の要望だけでなく、皇室の人の自由平等という視点でも国民的議論がなされるといいと思います。皇室の人が望むなら皇室離脱の道を用意することは皇室の人の人権を尊重することになります。皇室の人に自由はないと決めつけるのでは国民は横暴とのそしりを免れません。
自由を認めると皇室が消える恐れがあります。人の自由平等を尊重した結果ならしょうがないと思います。その場合は天皇の歴史をしっかりと記録し、保存することがだいじと思います。