秋山好古 揮毫石碑紀行 ４４番目 新潟市 「日枝神社」追記

秋山好古　揮毫石碑紀行　４４番目「日枝神社」追記
　
平成２１年１１月６日に新潟市江南区沢海二丁目新たに発見された秋山好古揮毫石碑の追記である。

なぜ新潟に好古揮毫の石碑「忠魂碑」があるのか追跡調査をしている。
私の推測では、新潟県出身で秋山好古の部下であった「豊辺新作」がいる。（静岡市の・愛馬追悼碑も題額を揮毫している・写真集Ｐ８に掲載）彼は、長岡藩の主席家老であった河井継之介の従兄弟の子供で日露戦争時の身分は、陸軍騎兵第一連隊長で上官が、陸軍騎兵第一旅団長、秋山好古であった。

豊辺新作は、陸軍騎兵学校第５代目校長を歴任、そして陸軍中将になる。（好古は第２代目校長）
忠魂碑建立は、大正２年であるが、揮毫を好古に依頼したのは、豊辺新作ではないかと推察している。

今年1月７日に新潟市の神田様から書簡が届いた。
それによると、秋山好古中将は大正２年当時、第１３師団長として新潟県高田市（現・上越市）に駐屯していた。日露戦争では、新潟から多くの兵士が出征しており戦死者も多くいた。中でも横越村では１３名が戦死した。
沢海地区からも２名の方が戦死している。

沢海の日枝神社に亡くなられた英霊の御魂をお守りする忠魂碑を建立にあたり揮毫は、地元在郷軍人会と横越村長が、高田にいた秋山好古に依頼したのではないかとある。

昭和１１年発行の「伝記　秋山好古」の中に、「大正２年２月１７日、渡満部隊の巡視の時、鉢崎駅で折からの大雪で列車が立往生、一夜を列車で過ごし、近隣の在郷軍人は誰もが酒徳利持参で見舞いに来たが、飯を持参した者は一人もいなかった・・・みな苦笑するばかりであった」と記載してあります。
好古の酒好きは公のものとなっていたようだ。

私の推測した、地元の方が、豊辺新作に仲立ちをお願いして秋山好古に揮毫依頼したのでなく、地元の方々が直接秋山中将に揮毫依頼したのだろうと思いを新たにした。
しかしこの事は今や誰も知るよしはない。


平成２２年４月に新潟市に写真取材に行く予定である。

画像は、平成２１年１１月６日新潟県新潟市沢海二丁目・北方文化博物館・佐藤部長が撮影し私に送って頂いた画像である。

１．碑　　　文：　　忠魂碑
２．所　在　地：　　新潟県新潟市江南区沢海二丁目15-30　　日枝神社
３．揮　毫　者：　　陸軍中将　秋山好古
４．建　立　者：　　取材してから確認
５．建立年月日：　　大正２年７月　
６．碑石大きさ：　　取材時に計測
７、石碑の由来：　　現在判明している事項は上記文中通り