EEKの紀行 春夏秋冬

紀行&散策を画像を交えた紹介です

大阪富田林市の鐘馗さん

2011年06月21日 | 富田林の鐘馗さん
6月8日から秋山好古揮毫石碑調査取材で、新潟市、魚沼市、鎌ヶ谷市を訪れたが今回の旅最後の目的が、富田林の鐘馗さん散策とその撮影であった。

新装なったJR大阪から天王寺駅経由、近鉄南大阪線河内長野行(阿部野橋駅発)で富田林の鐘馗さんを撮りに行った。
天候は今にも雨が落ちて来そうな気配、阿部野橋駅に来るのは何十年か振りで、始めて来た感じがするほど様変わりしていた。

昨年11月に富田林観光協会に鐘馗さんについて照会をし揚がっている場所を明記してもらった観光地図を参考に、重要伝統的建造物群保存地区に選定されている寺内町にある鐘馗さん散策した。
観光協会から頂いた資料には、四体の鐘馗さんを紹介してもらい三体の所在は判明したが、残り一体がどうしても見つからない、地元のお年寄りの方に聞くも鐘馗さんそのものを知らない。

そこに偶然通りかかった女性に伺うと、なんと鐘馗さんを御存知で、由来も知識として持っておられびっくりした。・・富田林の「じないまち交流館」でガイドをしている女性でした。
見つからない鐘馗さんも現地まで案内して頂き無事散策撮影完了。・・女性の博学多才に敬服した。・・ありがとございました。

※鐘馗:中国の疫病を防ぐ鬼神で、唐の玄宗皇帝の病床の夢に鐘馗と名乗り現れ病魔を祓ったので画工の呉道士にその像を描かせた事に始まったと言う。濃い髭を生やし、黒衣、巨眼の姿で剣を持っている。日本では、五月人形に作ったり、朱刷りして疱瘡除けの護符等にした。鐘馗大臣。日本独特の文化、風習であり魔除けとして家族を護っている。
(京都市一条通りには沢山の鐘馗さんが居られる。)
(3年前、奈良市に鐘馗さん散策に出掛け観光協会関係者に尋ねると鐘馗さんを知らなくびっくりした。薬師寺でガイドをしている人も鐘馗さんの事知らなかった。・・古都ならの人が)

※旧日本陸軍の二式単座戦闘機に命名し敵の弾丸を避け魔除けとしていた。

富田林について
「富田林は、古くは、紀伊国(和歌山県)へ続く街道の宿場町として栄え、戦国末期より、京都興正寺別院を中心とする寺内町として発展した。南河内地域の中心都市とされる。その他の新市街地は、主に近鉄と南海によって開発された、典型的なベッドタウンとなっている。人口120、673人・・と紹介してある。
またなかでも最も有名な寺内町は、石山本願寺を中心に作られた「大坂寺内町」であるが、織田信長との元亀元年(1570年)からの10年に及ぶ争いで、石山本願寺は信長との戦いに敗れ、徹底的に破壊され、いまでは全くその姿を見ることができない。

これに対して、摂津河内や富田林は信長に対して恭順の意を示し、和平を選択した。各地に残っている寺内町の町並みは、いずれも一向一揆の制圧を目指した織田信長との対立関係の中に融和策を模索して生き残り、後の世の繁栄を勝ち取ったものである。ただし、富田林が今日のような繁栄を獲得した背景には、一向一揆を形成した本願寺門徒を中心とした軍事力があったことは否めない。」・・とも紹介されている。
富田林市観光協会資料引用

註:松山市に日本で唯一、鐘馗さんをご本尊としているお寺がある。
それは、松山市木屋町の「鐘馗寺」で入口に花崗岩で造った大きな鐘馗さんが鎮座している。日本一大きな鐘馗さんでは??鐘馗寺の夏祭りは賑やかで、松山市の三大夏祭りの一つ、この夏祭りを境として松山人は夏の衣替えをする風習がある。

●:最近京都では、鐘馗さんは左手に八苦を持ち、人間八つの苦しみを持っている。生きる苦しみ・老いて行く苦しみ・人を愛する苦しみ等々、我々人びとからの苦しみを護ってくれる護り神様として家の玄関上に挙げているそうです。


富田林市寺内町の重要伝統的建造物群保存地区の街並み。
キチンと整備されゴミ一つ落ちてない、地域の皆さんの清掃と見学者のマナーのよさだ。・・見学に来る地元市民のお持て成しの心が伺える。


重要伝統的建造物群保存地区にある杉田家の鐘馗さん。
多くの鐘馗さんを見て来たが、非常にいい形の鐘馗さんである。




杉田家・田守家、両家の鬼瓦が路地を挟んで向かい合っている。・・鬼が発する意気を鐘馗さんが静止し家族を護っている。


重要伝統的建造物群保存地区にある田守家の鐘馗さん。


重要伝統的建造物群保存地区にある渋谷家の鐘馗さん。


中尾家の鐘馗さん。


重要伝統的建造物群保存地区にある中尾家の鐘馗さん。四体の鐘馗さんなかで一番古い感じがした。


松山市の鐘馗寺に掲示してある鐘馗さん由来の説明版。


松山市木屋町にある「鐘馗寺の鐘馗さん」・・日本で一番大きな鐘馗さんでは??


松山市の夏祭り、一番初めに開かれる鐘馗祭りには今でも夏の衣替えの時期で、画像の通り浴衣に着替え祭りに来る。毎年7月11・12日に開催される。

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