kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

今週は胸突き八丁

2014-08-25 08:02:59 | 日記
年初来海外投資家は9000億円の売り越しだそうです。昨年大手証券では2014年
も7兆円程度の買い越しになると予想していましたからここまでの時点ではかなり
予想外の結果でした。東京市場が年初来冴えない展開になっている一番の要因
は多くの市場関係者が期待した日銀による追加緩和がなったことです。追加緩和
→円安→企業業績の一段の上積み→海外投資家の日本株買い→株高という構
図でした。

追加緩和に関しては急速に期待は後退しました。その代わりに出てきたのがGPIF
の株式比率の引き上げです。海外投資家に代わり日本株の買い主体として俄か
にクローズアップされました。もっとも資金の性格上早期に株式の比率を引き上げ
るために上値をどんどん買ってくるかは分かりません。国民の大切な年金資金が
原資ですからどのくらいリスクを取るべきか議論は分かれそうです。

企業業績は4~6月期の実績を見る限り外需銘柄が思った以上に好調そして小売
り中心に内需銘柄が予想以上に消費税引き上げの反動が出ているということで
す。消費の低迷に関しては勤労者世帯の実質所得が目減りして消費を抑制して
いるとの解説が出ています。消費税引き上げとガソリンなどの物価の値上がりが
賃金の上昇を上回り可処分所得が目減りして消費者の財布の紐が固くなってい
ると言われています。やはり消費税引き上げの影響は大きかったということです。
これから年末にかけて消費税の8%から10%への引き上げ論議に影響を与える
のは必至です。GDPの6割を占める消費が今後一段と落ち込むようなことになれ
ば先行きに不安を残すことになります。

アベノミスク効果で世界の市場の中で日本株がリードしていた昨年と違って今年
は再び米国株が世界のベンチマークに戻りました。日本株も米国株の上げ下げ
に連動する展開が年初から続いています。そのことを考えれば10月にも終了され
るというQE3と利上げの時期を巡って米国株がどんな展開になるかを注意深く観
察する必要があります。特に11月の中間選挙にかけて政治面でも経済面でも市
場が波乱になる要因が控えていることは常に頭に入れておくべきです。

さて今日を含めた今週の動きの予想はどうでしょう。好材料は104円台に乗せた
円相場が日本株全体の下値不安を消します。一方日本株は7月高値の1万5600
円前後の節目にかかってきました。米国株も1万7000ドルを回復し高値1万7151
ドルが視野に入ると同時に売りも出やすい水準です。そして今週は月末、来週
には雇用統計など重要な経済統計発表がたくさん控えています。波乱要因は
目白押しだと考えておくべきです。
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鑑賞する株になったトヨタ?

2014-08-23 08:23:53 | 日記
地政学リスクもどこかへ行ってしまったかのようです。それだけこの2週間の
日米の株式市場は順調に上値を追い続けました。9連騰の評価については
出来高が少なく海外投資家の買いも戻らず額面通りに受け止めて良いのか
判断の分かれるところですが、幅広い銘柄の底上げはある意味先物主導の
年末の9連騰よりも短期筋の動きに左右されず予想外に強い相場が今後も
続くのかもしれません。

一時1万5600円台を回復した東京市場ですが今週の103円台後半の円安が
サプライズとして押し上げた面も大きそうです。円相場に影響の大きな米国
の長期金利は2.4%台で低位安定しているのに円安だけが進みました。市場
の噂によると郵貯や簡保のマネーが外債を積み増して買っていることで円高
が抑制されているので投機筋も官制相場に逆らえないという見方があるよう
です。

今週の円安が東京市場の上昇の一因であることだけは確かなようですが
個別銘柄でも円安メリットの大きな自動車株が急騰するかと思えば結果は
残念ながら肩透かしでした。代表株のトヨタは7月下旬には6100円台で推移
していました。この時の円相場は102円台でした。103円台後半の円相場なら
最低でも6200円台になっていても不思議ではありません。でも現実は6000円
を回復することも出来ていません。

日経平均が1万5000円を割りこんだ8月8日時点からの上昇率でも中堅メーカ
ーのマツダや富士重工に見劣りしています。今回だけでなく昨年の5月以降
トヨタ株のパフォーマンスは大手3社のホンダや日産よりは上ですが前出の
中堅メーカーよりもかなり劣っている状況です。利益でリーマンショック前の
水準を前期の決算で超えられなかったホンダや日産と違ってトヨタは前期に
過去最高益を更新しました。今期の見通しは僅かに減益予想ですが円相場
の水準次第では前期に続いて最高益を更新することもあり得ます。

ROEの向上に欠かせない自社株買いも実施中です。これだけの材料がある
にも拘わらず昨年5月高値から1割弱下の水準にある株価をどう判断したら
よいのでしょうか。時価総額20兆円を超えるようなトヨタ株には多少の好材料
では株価上昇の余地は少ないのでしょうか。ずっとトヨタを自動車株のベンチ
マークにしていたのですが日経平均をアウトパフォームできない状態が続く
のならトヨタ株に対する見方を変えなければなりません。

明日の更新はお休みします。
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果報は寝て待て

2014-08-22 06:07:57 | 日記
21日の東京市場はNY高と一段の円安で131円高い1万5586円で終わり
ついに9連騰と昨年末に肩を並べました。8月は円高に警戒なんて見方も
ありましたが、反対に103円台後半まで円安になっている訳で東京市場が
9連騰したのも円高懸念の後退も大きな要因かもしれません。

11日以降の上昇の特徴は業種を問わず幅広い銘柄が値上がりしている
事です。昨年末の9連騰は先物御三家主導での上昇で売買代金も膨らん
でいたいました。今回はこの連騰中一度も活況の目安の2兆円を越えるこ
とはありませんでした。随分状況が違っています。今回の9連騰を熱気なき
株高と経済紙は伝えています。

21日の東京市場は7割強の銘柄が上昇したにも拘わらず先週まで人気の
中心だった建設株は高安マチマチデした。反対にこれまでまったく良いとこ
ろが無かったメガバンクや証券株の上昇が目立ちました。先駆して上昇した
銘柄売られ不人気だった銘柄が買われる典型的なリターン・リバーサルの
相場でした。もっともこの動きが今後も続く保証はありません。同じように昨日
上昇が目立ったニコンや横河電機は業績悪で売り込まれた銘柄です。売られ
過ぎの反動高はそれ程続かないと言うのが私の見方です。

8月初旬の下げを取り戻した東京市場ですが、9連騰による警戒感もあり
この水準から一段高するかそれとも一旦スピード調整をするのか微妙な
ところです。やはり今後の鍵を握るのがNY市場の動向と円相場でしょう。
トレンドに変化が無ければ東京市場も多少の下げはあっても上昇は続き
そうです。今日も21日のNY市場高と円安基調の持続から10連騰もありそ
うです。どこかで反動安があると思うのですが、今週の動きは押し目買い
に押し目なしと言う展開です。

21日は決算悪で売られたニコンが上昇して好業績だった富士通が下げると
いう相場でした。自立反発の域を出ないニコンを追いかけるよりもどこかで
業績好調な富士通の安値を拾う作戦がベストだと考えていますがどうなる
でしょう。

東京市場はゲーム関連から建設へそして出遅れ株へと循環しています。
目まぐるしく人気銘柄が入れ替わる展開です。なかなかこの流れについて
いくのは至難の技です。目先を追わず果報は寝て待てくらいの気長な気持
ちで銘柄選択をしたほうが無難のようです。

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麦藁帽子は冬に買え

2014-08-21 06:41:36 | 日記
8月も三分の二が過ぎようとしています。7月下旬に梅雨明けしてから猛暑が
続き気象庁も冷夏の見通しから例年並みの暑さに訂正しました。ところが季
節はずれの台風が次々に日本列島に接近し猛暑から一転曇りや雨の日が
多くなりました。特に西日本は大雨に見舞われ災害が多発しています。猛暑
が消費税引き上げに伴なう反動減から消費を立ち直らせると期待されました
が、この天候不順でやや肩透かしのようです。

東京市場はウクライナやイラク等の地政学リスクでミニSQ算出日の8日に
の週で744円安と急落して1万5000円を割り込みましたが、その後はNY市場
の反発も有りお盆休み期間中の先週は5連騰、今週も上昇が続き8連騰とい
う状況です。2013年末の9連騰以来の出来事ですが、中身は随分と違ってい
るようです。決定的な違いはボリュームを伴なった上昇ではないこと。主力大
型株が見送られて中小型株が幅広く物色されていることです。

8連騰と言う言葉が独り歩きし過ぎているようです。熱気が感じられない相場
である一方騰落レシオを見ても相場に過熱感はありません。昨日も円が103円
台に乗せたにも拘らず輸出株の代表である自動車株などはほとんど反応せず
逆にトヨタは下げて引ける有様です。輸出銘柄が冴えないのは海外投資家が
買ってこないからだと市場では言われています。

もっとも潮目はある日突然変わるものです。油断しているとバスに乗り遅れる
事もあります。20日のヤフー株のように突然大幅に上昇することもあります。
これからは「麦藁帽子は冬に買え」くらいの気持ちで人気薄の時に買うのも
いいのかもしれません。

不安定だった天候も9月になればすっきり秋晴れの毎日が続くと言うことも期待
できます。駄目だ駄目だと言われていた主力株でもある日突然動き出して東京
市場も活況を取り戻すかもしれません。「麦藁帽子は冬に買え」という格言に従
えば相場が活況になれば一番恩恵を受ける証券株を買えと言うことになるので
しょうか。

朝の経済番組を見ているとプロのコメントで大手証券関係者は相談したように
強気のコメントです。一方独立系のファンド関係者は相場にとって好材料、悪材
料を述べ比較的中立的なコメントが多いようです。やはり一番聞きたいのは東京
市場の主役である海外投資家のコメントです。GPIFが株式比率を引き上げよう
がとても相場のリード役にはなりません。やはり海外投資家が積極的に参加し
なければ東京市場の活況は戻らないでしょう。今一番知りたいのは海外投資家
がどう考えているかです。
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爆速ヤフーどうした!

2014-08-20 07:28:16 | 日記
東京市場はついに7連騰、19日の日経平均は127円高の15449円で終わりま
した。海外株高の影響大なのですがその中でもナスダック市場は14年ぶりの
高値、NY市場も7月31日の急落前の水準をほぼ取り戻しました。19日のNY
市場は80ドル上昇して引け米国株のミニ調整はほぼ終わったと言う見方も出
ているようです。

東京市場も日経平均で観る限り25日移動平均線を越え急落前の水準をほぼ
回復しました。もっとも今日の売買代金も1兆5946億円と値上がり1172銘柄だ
ったにも拘らず盛り上がりに欠ける展開でした。1万5500円を越えないと本格
的な戻り売りも出ないので売買代金も膨らまないのでしょうか。

まあ信用買い残高も多く個人投資家にも人気の高いメガバンク3社や野村證券
などの金融株の株価低迷も東京市場が盛り上がらない原因のひとつです。その
中でも時価総額上位50銘柄でひときわ株価不振が目立つのがヤフーです。19日
も3円安の430円と5月19日につけた年初来安値408円が視野に入ってきました。
日経平均が8月8日から671円(4.5%)上昇したにも拘わらず8日の436円を下回
わりまったく人気の圏外です。

親会社のソフトバンクが先週から反発局面になったこともあり一層不人気が目立
ちます。株価不振の原因はイーモバイル買収劇でのドタバタですっかり投資家の
信頼を失ったことにあるようです。現在のヤフーは会社が大きくなったことも有り
急成長は望めませんが、日本のネット企業では抜群の知名度があります。今期
も増益予想ということを評価すればもう少し株価が高い位置にいても不思議では
ありません。

600円以上の高値時の信用期日は9月13日まで続きます。反発するのは期日
明けからなのでしょうか。それともその前に転機が訪れるのでしょうか。まさか
このまましばらく底値を這うような事は無いとは思いますが、他にも割安になっ
た銘柄はたくさんあります。ヤフーだけに拘る必要はないのかも知れませんが
何とも悩ましい限りです。

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