29日の日経平均が3か月ぶりの安値となる2万6093円(246円安)で終わりました。一時は
2万6000円を割り込む場面もありました。20日の日銀の緩和修正発表以来、日経平均はダ
ウよりも下落率が高くなっています。
今まで日本株の底堅さを支えていた日本の金融緩和と円安といった下駄が外れたことが背
景にはあるのかもしれません。日経平均は2万7000円から8000円のボックスを下離れした
だけにどこで下げ止まるかが次の焦点です。
大納会の今日の東京市場はダウ、ナスダック市場とも上昇した流れを受け反発しそうです。
特に米国市場でテック銘柄が物色されたことで東京市場でもこのところ下落が目立った値
嵩株の反発が指数を支えそうです。
もっとも現在相場の重しになっている中国での感染爆発が年明けには一段と深刻な事態に
なっているかもしれません。感染爆発で経済が下押しされる懸念は高まりそうです。中国
ビジネスの比率の高い企業にはどうしても業績面での不安がぬぐい切れません。
米国市場に比べて遥かに日本市場は中国景気の影響を受けやすいことには注意が必要です。
1月下旬からは決算発表も始まります。全容がはっきりするまで中国関連銘柄からのマネー
の流出は続きそうです。企業の自社株買いや待機資金が多い個人投資家が下値を支えるとい
った観測はありますが、忘れてはいけないのは企業からの持ち合い株売却です。
市場からの目が年々厳しくなる持ち合い株は時価総額の1割あると言われています。自社株
買いの効果を削ぐ可能性はありそうです。またこのところの下げで個人投資家の懐具合は悪
化しています。
信用買い残高も3兆4000億円近くまで増加しています。1月以来の高水準です。評価損率も
23日時点では12.47%まで悪化しています。戻れば売りが出てくる状況は当面続きそうです。
余程、ポジティブサプライズが訪れ海外投資家が大きな買いを入れない限り短期間での回復
は困難かもしれません。
29日付の「機械・電機受注残6兆円」という記事が出ていました。コロナ以降最高だそうで
すが、留意点は9月末時点ということです。既に半導体業界はメモリー市況の悪化で設備投
資を大幅に削減する動きが表面化しています。
中国市場もコロナ規制前と緩和後では状況が一変する可能性も高そうです。今後景況感の悪
化でキャンセル増加が次々に出てくる恐れもあります。変動が大きいのが中国市場の特徴で
す。景況感の悪化で一斉に投資を絞り込むという動きが今後出てくるかもしれません。米国
では金利の天井は大体見えてきました。来年の市場の目は景気にフォーカスされるかもしれ
ません。
年内の更新は今日が最後です。
皆様良いお年を
新年もよろしくお願いします。
2万6000円を割り込む場面もありました。20日の日銀の緩和修正発表以来、日経平均はダ
ウよりも下落率が高くなっています。
今まで日本株の底堅さを支えていた日本の金融緩和と円安といった下駄が外れたことが背
景にはあるのかもしれません。日経平均は2万7000円から8000円のボックスを下離れした
だけにどこで下げ止まるかが次の焦点です。
大納会の今日の東京市場はダウ、ナスダック市場とも上昇した流れを受け反発しそうです。
特に米国市場でテック銘柄が物色されたことで東京市場でもこのところ下落が目立った値
嵩株の反発が指数を支えそうです。
もっとも現在相場の重しになっている中国での感染爆発が年明けには一段と深刻な事態に
なっているかもしれません。感染爆発で経済が下押しされる懸念は高まりそうです。中国
ビジネスの比率の高い企業にはどうしても業績面での不安がぬぐい切れません。
米国市場に比べて遥かに日本市場は中国景気の影響を受けやすいことには注意が必要です。
1月下旬からは決算発表も始まります。全容がはっきりするまで中国関連銘柄からのマネー
の流出は続きそうです。企業の自社株買いや待機資金が多い個人投資家が下値を支えるとい
った観測はありますが、忘れてはいけないのは企業からの持ち合い株売却です。
市場からの目が年々厳しくなる持ち合い株は時価総額の1割あると言われています。自社株
買いの効果を削ぐ可能性はありそうです。またこのところの下げで個人投資家の懐具合は悪
化しています。
信用買い残高も3兆4000億円近くまで増加しています。1月以来の高水準です。評価損率も
23日時点では12.47%まで悪化しています。戻れば売りが出てくる状況は当面続きそうです。
余程、ポジティブサプライズが訪れ海外投資家が大きな買いを入れない限り短期間での回復
は困難かもしれません。
29日付の「機械・電機受注残6兆円」という記事が出ていました。コロナ以降最高だそうで
すが、留意点は9月末時点ということです。既に半導体業界はメモリー市況の悪化で設備投
資を大幅に削減する動きが表面化しています。
中国市場もコロナ規制前と緩和後では状況が一変する可能性も高そうです。今後景況感の悪
化でキャンセル増加が次々に出てくる恐れもあります。変動が大きいのが中国市場の特徴で
す。景況感の悪化で一斉に投資を絞り込むという動きが今後出てくるかもしれません。米国
では金利の天井は大体見えてきました。来年の市場の目は景気にフォーカスされるかもしれ
ません。
年内の更新は今日が最後です。
皆様良いお年を
新年もよろしくお願いします。