kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

クリスマスラリーへの期待アップ?

2022-12-01 08:41:45 | 日記
30日のNY株式市場はパウエル議長の講演を受けて12月会合での利上げ縮小観測が強まり
ハイテク株などに買いが優勢となった。取引終了にかけて上げ幅を広げこの日の高値(731ドル
高)で終えました。

パウエル氏の講演前は投資家の様子見姿勢が強く、ダウ工業株30種平均は前日比で200ドル
以上下げる場面もありました。市場では10月以降の株価反発に対してパウエル議長が冷や水
をかけるような発言をするのではないかと危惧していたようです。

多くの投資家の脳裏にあったのは8月下旬のジャクソンホール会議の再現です。当時、米株
相場はインフレ圧力の緩和やFRBの利上げ減速への期待を背景に戻り歩調をたどっていまし
た。だが、金利の低下や株高などで金融環境が緩めば、経済活動を冷やしてインフレを抑え
るFRBの仕事を難しくする。

同会議の講演でパウエル氏が金融引き締めに積極的なタカ派姿勢を強調したことで相場は急
落しました。10月のCPIが事前予想を下回り、金利低下や株価上昇が進むという似たような
状況で迎えた今回も同様の発言があるのではないかと市場は身構えていました。しかし議長
の発言からは株高を積極的に食い止めようとする意思はないと市場は受け止めました。

一気にリスクオンムードになり株価は急騰しました。利上げ減速が好まれるハイテク銘柄主
体のナスダック指数の上昇率(4.4%高)がダウを上回っていることからも利上げ縮小歓迎
ムードが伺えます。ダウ銘柄ではソフトウエアのマイクロソフトや顧客情報管理のセールス
フォースが大幅高になりました。

ナスダック市場でも交流サイトのメタプラットフォームズや電気自動車のテスラが大きく上
げました。グロース銘柄でも今年大きく下落した銘柄ほどこの日の上昇率が高かったのは買
戻しが主導相場だったのかもしれません。夏場の株高も10月からの株高も売り込まれていた
グロース銘柄の上昇が目立ちました。

30日の急騰から市場関係者の一部では12月に米株が上がりやすい季節性も踏まえ、戻り相場
はまだ続くと予想も出てきました。もっともインフレの鎮静化には相応の「痛み」を伴うと
いう見立てもあります。失業率が跳ね上がり、米景気が深い後退局面に入れば、株価に重くの
しかかります。

焦点が金融政策から景気に移りつつあるなか、投資家は相場回復の持続力を慎重に見極める必
要がありそうです。今年の上昇相場は1~2ヶ月で終わるケースも多くベア・マーケットでの
一時的な上昇というのが続きました。果たして2022年も最後の最後でクリスマスプレゼントが
市場に届くかどうか注目されます。

※明日は所用のため更新をお休みします。
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必然だったゼロコロナの挫折

2022-12-01 05:17:27 | 日記
やはり月末安のアノマリーは今回も避けられなかったようです。中国政府が今後ゼロ
コロナ対策をどうするのかはまだはっきりしませんが、来年3月に開催される全国人民
代表大会までは大きな方針転換は難しいとの見方があるようです。

全国に広がった抗議デモは以前香港で行ったような力による排除で乗り切るのではない
かという見方があるようです。現在の状況では年明け1月23日からの春節での中国から
のインバウンドはほぼ期待できないでしょう。

中国政府はゼロコロナ政策を堅持すれば経済への影響や民衆の不満はマグマのように溜
まったままです。既に国民の我慢は限界に達しているとの見方もあります。

しかしこれから感染症の流行期にあたる冬を迎え行動を大きく緩和すれば感染者の急増
が避けられないかもしれません。いずれの方法を選択しても中国の混乱は一朝一夕には
収まらないかもしれません。

2020年の初期に感染を射止めることに成功した台湾でも5月には急増しました。9月にも
5月に比べれば低かったものの流行の山を経験しています。ベトナムでも3月と8月に感染
拡大が発生しました。お隣の韓国も同様な結果でした。

今年感染力の強いオミクロン株に置き換わったことで2020年や2021年とは桁違いに感染
者は増加しました。もっともワクチン効果もあり死者数は低く抑えられています。

世界の多くの国が既にゼロコロナを目指すのではなくコロナと付き合いながら経済を回す
政策に転じています。中国だけが世界の潮流と背を向けた政策を堅持しているのです。デ
モが全国に広がったのは少々驚きでしたが、ゼロコロナ政策の挫折は必然だったようです。
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