kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

K字相場

2021-04-16 06:09:34 | 日記
今月も既に折り返し点を過ぎました。4月高は既定路線だったと思われま
したが、15日時点では1.5%高と僅かな上昇でした。このところ数ヶ月は
月末に近づくと下落傾向が強まることを考慮すれば心もとない数字です。

4月は例年海外投資家からの買いが見込めそれが株高の根拠でした。しか
し経済紙の記事によると目立った買いは見当たらないということです。上
値を買ってくれる海外投資家が動かなければ上値の重い相場は続きます。

今はそれでもNYダウが高値圏で推移しているので2万9000円後半の水準を
維持していますが、流石にNYダウも年初から1割上昇していますからやは
り高値警戒感は拭えません。決算の先陣を切った大手銀行は市場予想を超
える好業績で上昇する銘柄と下落する銘柄もありまちまちのようです。

既に株価水準が切り上がっていることから一段高のハードルは高くなって
いるようです。日本企業の3月期決算や12月期決算の四半期決算発表が月末
から本格化します。前哨戦を占う安川電機のケースでは大幅増益よりも受注
のピーク近しという負の材料で下落しました。安川電機などFA関連はコロ
ナ後に大きく上昇したセクターです。

決算発表は上昇した株価に業績がついてきているかの答え合わせです。機械
や電子部品などは将来の業績が予想できる受注動向も大きな判断材料です。
他のセクターよりも株価が業績を先取りするように動くセクターです。足元
で絶好調な業績が出ているときには既に上昇はピークアウトしているケース
が多いようです。

安川電機の下落に引きずられて下げた銘柄でも株価が下落して値ごろ感が出
てきたところでポジティブサプライズがあれば急騰する可能性もあります。
決算シーズンは森を見ずに気を見る相場でセクターよりも個別企業の決算内
容が株価を左右します。

一方世界の景気敏感株と言われる日本株は上場企業に占める製造業比率が高
いのでそのようなレッテルを貼られています。コロナ禍では旅行やレジャー
が強制的に制限されたことで消費はモノに向かいました。しかしワクチン接
種が進んでいる米国では今後モノ消費からコト消費に主役が移るという指摘
もあります。

過去の景気回復局面とは違い景気回復の主役がコト消費なら日本株への影響
も考えなければなりません。日本も米国のようにワクチン接種が進んでいれ
ば内需系銘柄が主役になるのでしょうが、現状では接種は大きく遅れている
ことに加え感染拡大第4波の懸念がますます高くなっているのが現状です。

大阪は感染急拡大で蔓延防止では変異ウィルスは防げず緊急事態宣言の再発
令にまっしぐらのコースを辿りそうです。大阪だけに収まらず愛知や一都三
県もかなり雲行きが怪しくなりました。感染が深刻な日本では米国と違って
国内の経済正常化を織り込む相場はしばらく先になりそうです。

4月以降日米欧の市場を見てみると米国次に欧州そして日本と上昇に差がつい
ています。ワクチン接種の広がりの違いです。欧州も足元では感染は抑えられ
ていませんが、ワクチン接種は米国に比べれば遅れていますが、1%に満たな
い日本に比べれば一桁多い結果です。3万円台の相場にはワクチン接種の拡大
が確認できるまで待つしかないようです。現状ではワクチン接種状況の違いで
株価に明暗が分かれるK字相場になっています。
コメント
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