kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

再考、インバウンド消費

2020-02-19 06:48:21 | 日記
18日の東京市場はミニアップルショックに見舞われました。アッ
プルはiPhoneのほとんどを中国で製造し中国国内での販売も昨年
持ち直しの兆しを示していました。新型肺炎の広がりである程度
の影響は避けられないという認識は市場にもあったでしょう。

それでも改めて会社側から1~3月期の売り上げ目標が未達に終わ
りそうだという発表は市場にアップり以外の企業にも広がる懸念
も出てきて嫌気売りを誘いました。特にアップル関連と言われる
電子部品や半導体関連銘柄に大きく下げる銘柄が目立ちました。

年明け以降電子部品株や半導体関連銘柄は需要が急回復した5G関
連絵銘柄として上昇していましたから利益確定の対象になった面
もありました。インバウンド関連銘柄など業績懸念が高い企業が
多い中で数少ない明るい投資対象だった5G関連銘柄が崩れただけ
に市場への影響も大きかったようです。

春節や国慶節といった中国でのお祝いシーズンではこれまでテレ
ビの画面で決まりきったように流れていたのは訪日中国人観光客
が貸し切りバスから降り吸い込まれるように家電量販店のラオッ
クスの店舗に入る様子でした。

経営危機に陥った老舗家電量販店のラオックスを買収したのは中
国資本でした。時代は訪日中国人観光客の爆買いと言われる現象
は始まる前の事です。インバウンドブームの流れに乗って爆発的
に売り上げを拡大した象徴的な企業がラオックスでした。

2014年6月には400円台だった株価は翌年7月には5640円という高
値を記録しました。いわゆる「テンバガー銘柄」の仲間入りをし
ました。それから5年の歳月が流れ当社株は過去最高値の僅か4%
まで沈みました。

どの時代でもブームは発生し、多くは終息します。ブームはどこ
まで続くのか、そして恩恵を受けた企業の業績にどの程度影響を
与えるのか過ぎ去ってみれば反省点は多くも将来の姿を見通せる
投資家は余り多くはないのではないかと思います。一過性のブー
ムに終るのかそれとも定着して新しい流れが生まれるのか議論は
尽きません。

思い起こせば我々日本人も30年前には海外旅行のお土産は男性に
は高級ウィスキーやたばこ、女性には口紅やブランド物のスカー
フなどが定番でした。それは税金や内外価格差があったからでし
た。そう考えると中国人観光客の爆買いも日本人が辿ったように
いずれ鎮静化しニュースにもならなくなるのかもしれません。

今回は新型肺炎の影響で訪日観光客需要が蒸発したためでしたが
日本人観光客が辿ったように旅行消費はモノから体験へと次第に
シフトするのは必然かもしれません。精々モノの消費は日本に来
なければ出会えない土産品などに落ち着くのではないでしょうか。


コメント
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