kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

楽観論蔓延本当に大丈夫?

2020-02-09 10:18:45 | 日記
※予定を変更して更新します。
その代わり10日と11日の更新はお休みします。

先週は新型ウィルスの影響は「中国が取った厳しい封じ込め策を
踏まえると、SARSと比べて経済的な影響は大きいものの、短い
期間で収束する」と指摘が主流となり世界の市場は大きく上昇し
ました。  

影響はあっても長い目で見れば相場は回復するという見方には賛
同しますが、しかし余りにも短期で相場が反発したためにフライ
ングという懸念は消えないのではないでしょうか。短期筋は強気
シナリオで買い上がりましたが、問題は長期投資家が追随するか
です。

中国を起点に構築されているサプライチェーンは複雑になってい
ます。リスクが表面化して改めてその存在を知ることもあります。
例えば中国で生産している自動車部品にしても流通は中国国内だ
けに止まらず日本でも最近は中国製の部品が存在感を高めている
ようです。

中国が自動車生産大国に登りつめる過程で日本からは完成車メー
カーだけでなく部品メーカーも現地生産を強化しました。完成車
メーカーが資本規制の関係で中国資本との合弁を組んでいるのに
対して部品メーカーは100%日本の資本が認められています。

日本の部品メーカーは日系メーカーだけでなく海外メーカーや
輸出にも注力しています。部品の世界的なサプライチェーンに
中国での生産も含まれています。背景には中国製部品の品質向
上とコスト競争力の高まりがあります。

完成車メーカーはあらゆる部品の供給が整わなければ生産でき
ません。また部品メーカーは完成車メーカーの操業が停止すれ
ば操業が出来ません。結局中国の部品メーカーの操業が止まれ
ば代替生産で部品を確保できない限り日本など海外での生産に
も支障をきたします。

自動車のように部品点数の多い業種は生産面での制約も大きく
なります。また生産にこぎ着けても中国国内での自動車販売が
どの程度回復するかも現時点では不明です。自動車分野の中国
の個人消費の1割を占めていると見られていて国内経済に与え
る影響も小さくありません。

自動車分野だけでなく中国が売り上げや生産の大きな市場にな
っているスマホ市場も悪影響は避けられません。特に5G関連は
予想以上に好調な立ち上げで関連メーカーの株価は相場を引っ
張りましたが新型肺炎の終息が長引けば感染リスクを警戒して
国民が外出を控えたり景気悪化懸念で売り上げに急ブレーキが
かかる懸念もあります。

先週楽観論が蔓延しただけに反動を警戒しなければなりません。
先週の上昇相場をリードした海外短期筋が手のひらを返したよ
うに手じまい売りを今週は出すかもしれません。9日時点では
新型肺炎の終息の兆しは見えません。2万3000円台での水準で
は上よりも下方向への備えが必要だと考えています。
コメント
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