kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

束の間の安定、それとも

2018-10-17 07:46:46 | 日記
16日の東京市場は277円高い2万2549円で引け安堵感が広がりま
した。16日のNYダウは547ドル高と大幅に上昇しただけに今日の
東京市場には追い風になりそうです。もっとも112円割れのキッ
カケともなったムニューシン財務長官の日本にも為替条項を求め
るという発言が出て円高株安が進むなどしばらくは不安定な状態
が続きそうです。

東京市場はこれまでのように円高局面でマネーの逃避先となって
いた内需ディフェンシブ銘柄に頼れない状況になってきました。
安倍首相が予定通りの消費税引き上げを発表して国内消費の先行
き不安が改めて高まりました。前回の消費税引き上げ時には1年
前から内需銘柄が軟調だったのが心理面での重しになっています。
今回は政府も景気に配慮したした施策を打ち出す予定であること
から影響は前回の三分の一との見方もあるようですが警戒感は続
いているようです。

外食各社の業績は人手不足で人件費が重くのしかかっています。
天候不順から生鮮食品価格が上昇していることも痛手です。また
牛肉や様々な食材を輸入に頼っていることから円安はコストアッ
プ要因です。牛丼チェーンや焼き鳥チェーンのように低価格メニ
ューを売りにしている店にとっては単純な値上げは客足に影響し
ます。

持ち帰りや出前は消費税が8%で据え置かれお店で食べると10%
の消費税が必要という税制も外食産業には逆風です。実施まで
1年ありますが、差別化できない企業は消費税引き上げで一層窮
地に陥るかもしれません。外食業界でも勝ち組と負け組との色分
けがはっきり出てきそうです。

ここ数年国内消費の底上げに一役買っていたインバウンド消費に
も陰りが出ています。日本政府観光局が16日発表した9月の訪日
外国人客数は前年同月比5.3%減しました。実に5年8ヶ月ぶりの事
です。9月は北海道地震や台風21号の影響で空の玄関口である空
港も大きな影響が出ましが。海外観光客に人気の高い北海道や関
西圏での自然災害だっただけにまあ割り引くことは必要です。

しかし同日発表された7~9月期の一般訪日客の1人当たり消費額
は6.0%減の15万5522円となったことには注意が必要です。中国
や台湾、韓国の3ヶ国からの旅行客の消費額は軒並み減少してい
ます。インバウンド消費が国内消費の牽引役という役割は今後
多く期待できないかもしれません。やはり化粧品各社やドラッ
グストアそれに百貨店などインバウンド関連銘柄には市場の目
は厳しくなりそうです。

米中貿易戦争や円高懸念で外需銘柄が手掛けにくく内需ディフェ
ンシブ銘柄にも雲行きが怪しくなってきた業種も出てきました。
相場が一旦落ち着いたとしてもリード役不在では心もとないとこ
ろです。八方ふさがりの状況がいつ抜け出せるのかまだまだ見通
せません。

18日は外出のため更新はお休みします。
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