ほなさんの汗かき日記

かくれ肥満の解消に50歳を超えてはじめた健康徒歩ゴルフ。登場する個人名、会社名、内容はフィクションである。

恐怖の「うめうめ」(最終)

2007年10月29日 | 日記
バーディの次はパーが出て、調子が上がってきたと思えた
が、ハーフ終わってみると結局いつものスコアということ
になった。後半のハーフも、二度目だからもっと上がるか
と思いきや、午前中と似たもので終わった。バーディが出
たから、二度目だからうまくなることはない。

もう一度廻れば「きっと良いスコアが出るに違いない!」
という囁きがどこから聴こえ、それに励まされてスタート
するも、ほんの2-3ホールで我に返り、夢から覚める。
ゴルフをしない人には理解できないだろう。いや、本当は
自分自身が一番理解できていないことなのだ。

コースという現実の前に、己の「腕と頭」に応じた結果ス
コアがあって、午前中の腕と頭が同じなのだから、良く似
たスコアになるのはあたり前なのだが、ね。
これが、アマチュアゴルファーのカリスマ中部さんの「平
均の法則」ということなのか。

反対に、練習不足、というより全く練習しない女房は、1
回目「78」という結果だった。コース上で練習しながら、
二度目は「58」を出した。答えは19打のホールで10
打、「14打」のホールは半分に縮めたのが効を奏した。
ゴルフらしくなっていることに大喜びだった。
スコアが前進しない私は、登り下りに「足が痛い」と嘆き
ながら、快進撃の女房は「全然大丈夫よ」と、差は大きい。

でもでも良く観ていると、ほとんど登山をしているような
「梅梅ラウンド」に女房は、青ざめた顔でハアハアと息を
切らしていた。コース間を移動するリフトでも、座ること
をせず立ちっぱなしだった。理由は、いったん座ったら二
度と立てないと思ったのだそうだ。
つま先と股関節の痛みが出た私を横目に、「私は若いから
痛みなんかない」と強がっていたのに、翌日から全身の筋
肉が引き攣り、「こんなに全身が痛いのははじめてだ」と
女房は思い知ることとなった。

ゴルフは傍目に観るより、ずっとハードなスポーツだ。
たった10回ほどの素振りで汗が出て、「梅梅ラウンド」
の傾斜地でのふんばりは相撲の立会いに近く、四股を踏ん
でいるのと同じだった。どんなコースか知らずにショット
してゆく午前中は、知らぬがゆえのミスをしつつも、まだ
体が元気だった。下半身に粘りがあった。でも、午後のラ
ウンドではどこに打つべきか頭ではわかっていても、もは
や体がついてゆかない状態になっていた。
老人のスポーツだと舐めていると、ラウンド後の風呂でみ
る老人たちの筋肉質の体躯に驚かされる。

女房はそれから3日間、ずっと筋肉痛に悩まされた。
私は翌日から痛くもかゆくもなかった。
これって、ひょっとして私の方が若い?
オレがこんなに強いのも、あたり前田のクラッカー、
伊達に4年やってきたのと違うワイ。

そういえばK師匠にはじめて会った4年前、まっさきに
言われた言葉を想い出す。
「まず体をつくらんと、ゴルフはできん。」
K師匠独特、ポツリ独り言のような言い方に、何のこと
だろうと思っていた。野球なら、打つ、走る、守る作業
をするために、体をつくらないとできないのもわかる。
テニスだってそうだ。思いつくスポーツに比べて、ゴ
ルフだけは、停まったままの球をクラブで当てるだけ
のことなのだ。要は、クラブを振るだけ、スゥイング
だけのスポーツなのだ。それも早く振るんじゃない、
できれば同じリズムでゆったりと自分のペースで振れ
ばよい。一日かかって、初心者でもパター以外は10
0回、どこまでも簡単な競技だ。

それが不思議、ミスショットをしたと思ったら、背中
の筋肉がついていない、下半身の筋肉が保たない、筋
肉勝負のゲームがゴルフなのだ。このごろ若いゴルフ
ァーが活躍するのをみると、ピンと張った皮膚の下に
は、しなやかに伸縮可能な、しかも余分な脂肪がまだ
ついていない筋肉があるからだ思う。

アップダウンの続くコースを徒歩でのラウンド、これ
が体力つくりの原点ですね。「梅梅ラウンド」後は
筋肉が間接にぴろっと垂れ下がり、もう勘弁してくれ
と言っているようでした。
恐るべし「うめうめ」!
ゴルフは筋肉ゲームだ。