ほなさんの汗かき日記

かくれ肥満の解消に50歳を超えてはじめた健康徒歩ゴルフ。登場する個人名、会社名、内容はフィクションである。

「公園デビュー」はお友だち探し

2007年01月28日 | 日記
今年は明けてから晴天の日が多い。休みは外で陽射しを
あびたいほなさんは、仕事の休みがいつになるか考えな
くともよくなった。だが、ゴルフはひとりでできないス
ポーツなのだ。このごろはセルフプレーをするゴルフ場
が多くなったとはいえ、ひとりでプレーさせてくれると
ころはない。

それで平日の昼間、パブリックのショートコースを周る
ことが多い。混んでくると前後の組に入れてもらうが、
お客も心得たもので、気持ちよく引き受けてくれる。こ
ういうところへ来るのは、本コースのための練習にきて
いるから、少々下手でも入れてくれるのだ。真剣勝負の
本コースだと、そうはいかないのではないだろう。

ゴルフの教則本に、ビギナー向けにあれこれ必要な道具
を載せていたが、最後に、コースを廻るための友だちが2
-3人いるよ、と書いてあった。これが一番難しい。幼
児の「公園デビュー」と同じくらい大変なのだ。ゴルフは
ゲームなのだから、ひとりでは遊べないのだ。

 ある時、年配の女性プレーヤーひとりがキャディさんを
同行してラウンドする姿を、1回だけ目撃したことがある。
想像するに、古くからの会員メンバーで、しかもやむをえ
ない理由があったのだろう。どちらにせよ、かなりのお金
持ちには違いない。
 夏の暑い日だった。ブランドのゴルフ傘を差した女性プ
レーヤーからは、ゆとりが感じられた。ゴルフというゲー
ムを楽しめ、なおさら金銭的、時間的な余裕が加わってそ
うさせているのか、ほなさんは、その光景を羨望の眼差し
でみていた。

 早朝プレーや薄暮(夕焼け)プレーは、パブリックコー
スのセルフプレーならひとりでも受け付けてくれる。そう
いうわけだから、休日は河川敷の夕焼けゴルフにいき、ハ
ーフでも周れたら最高だ。ゴルフ場も少しでも収入が欲し
いから、ネダンの安いセルフプレーや早朝・薄暮プレーな
ども歓迎している。
 いつも断られる息子に「行くか?」と言ったら、珍しい
こともあるもので「行くよ」と返事をくれた。

夢ははかなく

2007年01月12日 | 日記
ほなさんのスゥイングを、肩の力の抜けたものと過去に
誉めてくれた人もいたが、今から想うと、力いっぱい振っ
てもヘッドスピードが遅いために、力感のないものだった
のだ。

小学生のころ、「高速で振動すると、停まったままに見
える」といわれ、大いに驚いた。目が高速に追いつかない
からなんだそうで、ほなさんのスィウングは蝿が止まる程
度のものであっても、実はめちゃ早いものかもしれないな
ど、ひとり悦にいってました。
 でもそれも、「ゴ○フ5」の近代兵器の前にあえなく実
態をさらし、夢もはかなく消えたのでありました。なにせ、
三点からのカメラワークと聞いては疑いの余地もなく、ウ
ソやジョークで逃れることもできません。まぁせいぜい、
悔し紛れの悪態のひとつ、つくのが精一杯でした。

「洋洋日記」

2007年01月09日 | 日記
12月31日に書いた「語り口」の素晴らしいブログを
ご紹介します。ご本人の同意をとっておりませんが、
素晴らしい内容です。しかも、いちいち出向き取材され
ておられるもようです。だから簡潔な文書が、さらに
説得力を増しているだろうと思います。

前口上はこのくらいにして

「洋洋日記」

おののく ヘッドスピード(後編)

2007年01月07日 | 日記
ゴムティーの上のボールに当たると、ティー横の機械から
光が出る仕掛けになっていて、それが、クラブヘッドの通
過地点などをパソコンで映像にしてくれる。力んだスゥィン
グだったが、自分ではまずまず思って女房の顔をみたら、側
に居るのに他人のフリだ。きれいなスゥイングじゃなかった
ようだ。
 瞬く間に店員は、こちょこちょとパソコンをいじり、モニ
ターに出して説明してくれた。自分の球筋を客観的にみるの
ははじめてだったから、とても興味深くみた。飛んででくれ
よ、ほなさんの願いをよそに、ボールの軌跡は、地を這うよ
うに飛行し100ヤード先に着地、そこからピョンピョンしなが
ら30、40ヤード進んだ。それも左方向にまっすぐに。こん
なところで、いつもピョンピョンするんじゃない、子供に
言うように、こころは叫んでいる。

 TVのゴルフ番組では見たことのない球筋だった。気の毒
そうな表情の店員は、「左方向でもまっすぐ、“まっすぐ”
飛んでいって、ランが長いですから」と、ひとつでも安堵す
る要素を言ってくれた。お世辞のつもりなのだろう。並んだ
試打室からは、景気の良い音が聴こえている。

 球筋はわかったから、ヘッドスピードを尋ねた。ヘッドス
ピードに比例して、飛距離が伸びるといわれているから、と
ても大事なことなのだ。そしてヘッドスピードが1上がるた
めには、筋力から鍛えなおす練習しないとできないらしいの
だ。これらはすべてスカパーのゴルフチャンネルとゴルフ雑
誌で得た知識だ。

「えーと、34ですね。」と店員。
「え?34ですか?」と私。
「そうですね、間違いないですよ。34です。」と店員は答
えた。
 この数字は、成人男子のものじゃない。
36から40ぐらいが普通ときいていた。ほなさんの過去の
ラウンド中にきいた話でも、だいたい40台が多かった。そ
うか、そうなのか、私のヘッドスピードは、異常に遅かった
のだ。
 その後、店員のすすめもあって、何度も試打してみたが、
ほとんど大差のない結果だった。飛ばない、上がらない、
“左にまっすぐ”、「34」のヘッドスピードが、ほなさん
の持ち球なのでした。

 肩を落として帰ろうとする私に、店員は「ご自分のクラブ
でもって、再度試打されたらどうでしょうか。やはりいつも
使っているものでないと、リラックスして振れませんからね。」
と優しい言葉をくれた。
ほなさんは、今日のお礼に、セール中の一番安いボールを1ダ
ース買い、新品クラブのコーナーを見物だけして帰った。

おののく ヘッドスピード!(中編)

2007年01月06日 | 日記
 緑色のネットで囲われたスペースは、奥行きも含めると6畳
もあっただろうか。長いドライバーを真横に振り回しても大
丈夫なほどだ。優雅なスペースに、コタツを置き、綿入りのど
てらを着たほなさんの姿を想像してしまった。

学生時代の下宿生活を思えば、なんとゆったりと豪華なのだ
ろう。いや広さだけなら、10畳以上もあるところに住んだこと
もあった。でもそこは古かった。農家の古い納屋を改造した部
屋は、床が板張りで、窓には板がとりつけられ、それを押すと
外界が見える仕組みになっていた。窓には丸太の横棒が入って
いたから、その納屋はかつて牛小屋だったかもしれぬ。あがり
かまちの外はだんだん畑が連なっていた。畑との境は、一枚の
障子戸で仕切られ、部屋の中は昼も暗かった。時折、裸電球が
すきま風に揺れた。夜10時を過ぎると、母屋へ通じるくぐり戸
が閉じられ、トイレへ行けなかった。もちろん風呂など無い。

日本最古の道と呼ばれた山の辺の道に近く、観光客のハイカー
が、われらの軒先まで迷い込むこともよくあった。何もないが、
学生が夜中まで騒いでも、どこからも文句ひとつなかった。こ
の山間の部屋が最初の下宿だった。

学生時代に4箇所移り住んだが、最後に住んだ部屋は、新し
い3畳間だった。4畳のますが7,8軒ならび、中の畳の部屋は
正味3畳というわけだ。畳半分の玄関というか靴置き場があり、
残り半分が押入れになっていた。ここはアパートという呼び名
だけあって、銭湯に近い町の中にあった。しかし狭かった。い
らない道具はすべて処分してから入ることにした。仰向けに寝
て天井を見上げると、本棚の本が顔の上に落ちてきそうで、い
つも横をむいていないと眠れなかった。友達が数人くると、押
入れの上と下にひとりづつ入るルールができた。布団を敷くと
部屋いっぱいになる。布団を敷いたままでは、玄関へのふすま
戸が開かないので、共同トイレに着くまでのゆとりの時間が必
要になった。でも、最初に比べると、24時間自由にトイレにい
けるだけ幸せなのだ。この三畳間を体験してから、生きていく
こととは、広いスペースも道具もいらないのだと知ったのだ。
学生がみんな貧乏だった時代だ。

 学生時代に比べたら、この「ゴ○フ5」の試打室は、なんと広
いことだろうと、改めて思った。これなら、うちの一家中が住
めるぞ。ただ、ほなさんがそう提案しても、誰ものってこない
けどなぁ、と苦笑いが出た。通ぶって、試打用のドライバーを
素振りしながら、そんなことを思った。

「じゃぁ、ボールの印を上に向けて置いて、振ってみてください。」
若い店員が、愛想良く言った。

おののく ヘッドスピード!(前編)

2007年01月04日 | 日記
明けましておめでとうございます。
お正月は閑にまかせて、ゴルフ練習場で2時間の「特打ち」
。「体が痛いぞなもし」、あれっ?これは松山弁。阿波弁で
は、「体が痛いけんな」という表現になる。
聞くほうは、怒ったように言われたって、自分の責任じゃ
あ~りませんか、となるだろう。(チャーリー浜さんの口調で)

「ゴ○フ5」という、いつも通っている店の大型店ができた
とか、先だって12月に大きなチラシが入っていた。480
坪の売場の中には、左用の試打席もあるとか。

正月二日、お袋をおくって行ったついでに、己のヘッドスピ
ードを計ってもらおうと、「ゴ○フ5」の新店舗へいった。
そこは郊外。大型デンキ屋や、一文字違ったらとっても卑
猥なホームセンターや、「○○」と地元の名なのに全国チェ
ーンの同じメニューの食堂やら、徳島にこんな風景あったっ
け?
他所の県と同じ光景だ、これは。そう思いつつ、目当ての入
口をくぐると、顔見知りの店員がいた。

「へえ、ここに応援にきてんの?」と聞くと、感じの良い店
員は「僕は○○市(隣町)なんで、ここの方が近いんです。」
と答えた。
「左の打席ができたって?打たせてくれる」と頼む。
案内されたところは、3打席並んで、右端が両方打てるタイ
プになっていた。