ほなさんの汗かき日記

かくれ肥満の解消に50歳を超えてはじめた健康徒歩ゴルフ。登場する個人名、会社名、内容はフィクションである。

バタバタゴルフ

2008年02月29日 | 日記
グリーン脇のラフにあったボールには土が
ついていました。グリーン上なら拭けます
が、ここはそうできず、そのまま練習して
いる9番Iで転がしました。

雨をものともせず、ドンドン転がり、カッ
プの脇を抜けて、反対側のエッジ部分で停
まりました。グリーンの途中から、下り傾
斜になっていたようです。全く気がつきま
せんでした。自分の視界が狭いのでしょう。
めがねを変えたってムダです。でも本音は、
そこまで見れるか、という心境でした。
そんなことがわかるなら、とっくにうまく
なっているわい、です。

こういう悔し紛れを言うようになったら、
こりゃアキマヘン。そこからカップインま
で3打かかりました。他人のことなど見て
る余裕はありませんでした。
Sさん、Kさんとカップインし、あわただ
しくグリーンを去りました。

グリーン横の土手をあがり、金網をくぐり
ぬけたところで、ティショットを終えた先
の組とすれ違いました。Sさんは知り合い
と冷やかし合いをやりました。こういう光
景は、傍目にもオモシロく、場がなごみま
すね。

「さっき打数いくつでしたか」
と聞きそびれた打数をお二人に尋ねました。
カップインされたとき、打数を言ってくれた
のを、忘れたのです。
確かに○打と言ってくれていたのでした。で
も記憶に残っていません。グリーンへの寄せ
をミスした時点から、自分のことだけでいっ
ぱいいっぱいでした。こういうことはよくあ
ります。

ほなさんはミスするとバタバタする癖があり
ます。
「そんなに急ぐことはないよ。」
と何度もK師匠や周りからいわれ、そのたびに
「ええ、大丈夫です。」
と答えながら、実は、まったく大丈夫でなく
なっているのです。
だから周りは、ほなさんのバタバタを、呆れ
顔で眺めていてくれるようです。
その間、自分は周りの状況をまったく見てい
ません。もう少し落ち着かないといけません
わ。ゴルフは時々、記憶が飛ぶゲームです。

再度、言ってくれた打数は、Kさん7打、S
さん6打でした。Kさんはティショットから
ミスぎみでしたから、7打は理解できますが
Sさんは第二打までうまくいってましたから
ほなさんと同じ打数とは意外でした。

2番ホールはドライバーが打てます。次のプ
レッシャーが押し寄せてきました。どうなる
ことでしょうか。

スライスショットの行方

2008年02月26日 | 日記
昨日の一部に、お下品な表現がありましたの
で、今日は洋洋さんの話題からはいりました。
お口直しになったことでしょう。

さてお立会い、御用とお急ぎでない方は、寄
ってらっしゃい、見てらっしゃい。
そこ、そこの御仁、帰ろうとなさいましたね。
お急ぎであっても、今、動いてはいけない。

拙者はこの人ごみの中に、スリの常習犯が2
名いるのをしっている。独りがすった財布を
渡し、もう独りがこれをもって逃げるという
手口。これは神代の昔から変わらない。

今、お前さんがここを立ち去ると、皆はスリ
の片割れが見抜かれて逃げていったのだ、と
思うよ。だからスリじゃなかったら、おわる
までここにおりなさい。

というような口上でモノを売る人が、昔はい
ました。トラさんでも有名ですが。
こう言われると誰も帰れませんね。スリの片
割れに間違えられると言われたお客は、終わ
るまでじっとがまんの子でありました。皆に
顔をみられバツが悪く、かわいそうなモンで
あります。

口上が始まると、それが終わるまでお客を帰
さないのが腕のみせ所です。
「なーんだ、モノ売りか」
てなことを思われ、さっと帰ろうとされると
他の上客が逃げてしまう。商品を買ってもら
うために、口上で客寄せをしているんですか
ら、商売人は必死です。

ほなさんが見たのでは、
「動くと蛇がとびかかるぞ。薄暗いところに
いる蛇は、動くものが獲物と思う習性がある」
と言った人もおり、その時は、思わず後ずさ
りし、身じろぎせずにおりました。幼い頃の
記憶です。
人が寄ってにぎわっていると、さらに人が集
まる。昔も今も、人の習性は変わらないよう
ですね。

お立会いのみなみな様、さて本題に戻ります。
ほなさんのボールは、グリーンの左わきのラ
フにありました。距離ピッタシです。グリー
ンはほぼ円形、高麗芝ですが、冬のため、そ
の色よりもはるかに硬そうでした。

薮睨み打法の威力

2008年02月25日 | 日記
ほなさんの球は、打ち上げのホールのセンター
付近に飛んだ。しとしと降る雨をものともせず
!と言いたいが、しょぼくれたこのおっさんの
球は、しょぼくれた感じが乗り移ったかのよう
に、それでもなんとかセンター向いていった。
まずはよくやったもんだ。
二人が
「ナイスショット!」と言ってくれた。

ほなさんよりひと周り上のSさんは、3人の一
番年上にもかかわらず、その球筋はもっとも若か
った。
一直線に飛ぶ、その球が違う。
ゴルフに年齢はカンケイないのだ、といいたげ。

1番ホールは250m、打ち上げ、そして右まがり
のコース(ほとんど直角です)
誰もが第一打はアイアンで打つ。
ほなさんは7番を使った。(飛ぶ人ならピッチ
ングで打ったのも見たことがあった)
コース左からKさん、Sさん、ほなさんと球が
並んだ。一応、ほなさんがグリーンに一番近い
ように見えるが、コースの曲がり際にあるため
ここからではグリーンの端がやっと見える程度。
グリーン中央を狙うなら、金網が邪魔になる位
置だ。
えらい中途半端だなぁ。でもこれが私の運命だ。
それも半世紀もやっていると、もう慣れたわ。

雨の中、グリーンがあくのをしばらく待つ。
Kさんが力んでガツッと言わせてる。掘った土
が空中に舞った。準備不足だったものなぁ。
それに比べSさんは絶好調だ。金属音がしたと
思ったら、グリーン向いて高くボールがとんだ。
傘をさし、グリップが濡れないようにしてた。

ほなさんは9番Iをもって、右上がりの傾斜か
ら、ネットすれすれを狙う。
ほなさん、かっこいい!
もしネットに当たったらと思う方がいたら、そ
ために解説をば、一言、、、

ほなさんはレフティ、しかも右上がりの傾斜地
という場面からは、90%スライスし、さらに左
へ飛ぶのであります。まずもって右にボールが
ゆくことはありましぇーん。
どうです、たいぶ頭脳的になったでしょう。

うぉふぉん、ブオ!(あら、いきんだらオナラ
出ちゃった。申し訳ない、ゆるせよ。)
そこの君、なんでも判らないことがあったら遠
慮しないで尋ねるように、、。
ただし、あまり難しいことは自粛するようにね
。人間は分別を忘れてはいけない、そこのとこ
ろ宜しく。

さてボールはどうなった。
クリーンにボールをヒット!
右のネットを狙った球は、かなり金網から外れ
て飛び、グリーンの左側近くへ落ちた。
やったぞ諸君、薮にらみ打法をみたか!
狙い通りのスライスだ。
野菜の千切りとは違うぞよ、奥さん。

シニア杯スタート

2008年02月23日 | 日記
翌週のシニアの日は、寒い雨だった。
朝9時10分スタートと言われていたので、
練習時間もいれて8時に出かけようと考え
ていたが、グズいもので15分ぐらい出発
が遅れた。すると、外はラッシュのさなか、
なんとか45分に着く。

受付をすると、今日は雨で寒いから参加者
が減り、スタートが早まるだろうと告げら
れ、そのままスタート室のところにいった。
シニアは寒さと雨に弱いらしい。それは誰
でもだけど。
ショボショボ、雨が降るから、薄いカッパ
を着て、ゆっくりと準備運動をする。

そこには数人のグループがいた。
シニアらしいご仁がいる。意外と若い印象
の人もいる。シニアの年齢幅は広い。
今日同組の二人はまだらしい。
見ている前で、4人グループがスタートし
て行き、次のグループの名前が呼ばれた。

大人ひとりと置いてあるTVでいっぱいに
なる広さのスタート小屋から、赤銅色の顔
したおじさんが出てきて、ひとりづつプレ
ーヤーの名前を確認してゆく。ほなさんの
名を呼んで、
「あんたは今日が初めてだから、今日はハ
ンデが決まるだけになるけんな。」
と言い、
「同じ組の人がまだ来とらんから、その組
の人と周りなさい。」
と指差した。

意外に早い展開だ。一組前になるらしい。
そこに居る人たちに挨拶をする。
ここは素振り禁止と看板があるから、ラフ
の中で素振りしている人がいた。この人も
同じ組だ。都合、5人になった。
どうなるんだろう、5人プレーはやったこ
とないぞ。

「ほなです、よろしくお願いします。ルー
ルも全くしらないので教えてください。」
と帽子に手にやりながら回った。
するとスピーカーが鳴り、
「○○さん、○○さん、来ましたよ。」
と受付嬢の声が流れた。
お、同組のSさんとKさんだ。
赤銅色のおじさんは、
「ほなさん、あんたと同組の人が来るけんな、
ちょっと待っちょり。次のスタートな。ほか
の人は、このまま出発して、、、」
とみなに聞こえる声で言った。

やがてSさん、遅れてKさんがやってきた。
Sさんは68歳、Kさんは60歳だという。
ほなさんはくじのステンレス棒を持って、ひい
てもらうことにした。Kさんが一番、次がほな
、そしてSさんの順番だ。

遅れてきたKさんは準備運動をあわただしく、
ティーショットをした。オーバー気味のスイン
グに特徴がある。トップ気味の球、フェアウエ
イの左に飛んだ。
さて、ほなさんの番だ。12ホールのショート
コースで決まる。
シニアはどうなるのだろうか。
冷たい雨はやみそうになかった。

チェーンメールの怪

2008年02月23日 | 日記
携帯を持たないほなさんには来ないから知らな
かったが、チェーンメールがあるというので、
興味をもちました。

洋洋さんは、何でも調べて結論を出すまでは
いいかげんなことを言わない方なのです。
その洋洋さんが書いておられるページをその
ままご紹介いたしました。

「神の手は」(「洋洋日記」より)

エントリーはブラインドデート

2008年02月22日 | 日記
正式には「パブリックシニア杯」というそう
で、ほなさんはおそるおそる申し込みをしに
いった。ドキドキしながら聞く。
すると顔見知りの受付嬢が、
「どこにでも名前を書いて」
と差し出した表は、4名づつのマスが並んだ
スタート時刻別のメンバー表だった。

おいおいスタート表へ、そんなところへ、直
接書き込むという大それたことしてもいいの
かどうか、躊躇していると、どこでも良いと
言われた。
これじゃ、「ブラインドデート」だ。

ご存知ですか?ブラインドデート
30ウン年前、「ブラインドデート」という
今でいう「ねるとん」のような、若い男女
の出会いを企画したのが流行りました。異
なる点は、相手はどんな人か、まったく知
らされておらず、どこかの公園のベンチに
来い、という指令書をもらい、そこで出会
った相手と、二時間話をし、集合場所に戻
り、そこで参加者全員で話やゲームをした
ものでした。

ブラインドデートって聴くだけで、興奮気
味のほなさんでした。しかも主催者の女の
子に可愛い娘がいて、その娘から、
「ほなさん、暇なら手伝って。」
頼まれ、中ばその娘目当てに行ってたので、
主催者側になってしまい、誰とも一度もデ
ートは出来ませんでした。なおのこと、常
時、女の子が足りないことが多く、目当て
の娘までデートに駆り出され、ほなさん独
り電話番をしておりました。
あー、みんなデートなのに、オレひとり
留守番かーぁ。
この時は悲しかったスねぇ。バカみたい。
こんな悲しい過去は思い出すもんじゃあり
ませんぜ。

さて、スタート表の4名に満たないマスを指
差し、
「知らない人のところでもいいの?」
と重ねて尋ねると、
「そこなら、○○さんは打席で打ってるよ。
顔合わせしますか。」
とホントに気楽な答えがかえってきた。

そんなに気楽に入り込んでもいいなら、
「挨拶は、当日にします。」
とだけいって事務所をあとにした。
受付嬢は、
「ほなさん、がんばってね。年齢は大丈夫
ですか?三百ウン十円の参加費がいります
から。」
と笑顔で言った。

これでエントリーが終わった。
いよいよ始まる、シニア杯は、誕生日の翌日
だった。56歳から、今年はヤルゾー!

男の背中

2008年02月20日 | 日記
単身赴任のYさんは、帰省した正月3日に「薄
暮ゴルフ」をして、その日の夜には赴任先に行
くという。管理職の彼は挨拶周りが朝一番から
あるそうで、実際には部下にやらせるが、みん
なに仕事をさせるためには上司も出勤しなくて
はならない、という説明をした。民間らしい仕
事ぶりだ。

時折、
「単身赴任は寂しいよ。」
と言ったYさんの表情には、厳しい仕事への大
人の諦めと、家長の責任がこもっていた。
会社勤めもゴールが見え、定年後の生き方はど
うなるのだろうという不安。体はどうなのだ、
生活はできるのか。
迫り来る転換点への不安にどっぷりと漬かるこ
とさえできないのは、子供のことがあるからだ。
Yさんにしてもあと少し、下の子供が学校を卒
業したのち、自分達の心配をすることになる。

ほなさんが年上というのもあったせいかもしれ
ないが、職場や家庭では話せない本音のようだ
った。唯一ここが息抜きの場所だった。
Yさんはゴルフをしている最中、ずっと少年の
ようだった。

千円札3枚ポケットに入れて、正月の夕暮れに
ボールを追う男の姿。会社じゃ見せないだろう
なぁ。寒風にボールをほんろうされつつ、無に
なってその時間を楽しんでいた。
彼は家庭や職場や健康の心配ごとのすべて、1
番のスタートホールに置いてきたのだった。
Yさんには無の2時間だったのだ。

「また会いましょう。」
「顔を見たら、よろしく。」
とお互い挨拶して別れた。Yさんは重いゴルフ
バッグを肩にかつぎ、軽い足取りで土手の階段
をのぼっていった。その背中には、スタートホ
ールに置いた大きな荷物がまたのしかかり、今
は軽い足取りも、やがて重くなることだろう。
それは誰もがわかっている。

なんだ坂、こんな坂、息せききって登った頂上
にたつと、向こうの山がもっと高くそびえて行
く手をさえぎっいる。これが人生の一面だ。
だがたった3千円の夕焼けゴルフをした後では
Yさんの顔は笑っているように思えた。
階段をのぼるYさんの足取りは着実だった。後
姿のYさんに、男の背中がみえた。

土手の上から彼はこっちを振り返り、小さく会
釈して、向こう側へ消えた。
私はその場でそっと呟いたのだった。
「ガンバレよ、Yさん」