ほなさんの汗かき日記

かくれ肥満の解消に50歳を超えてはじめた健康徒歩ゴルフ。登場する個人名、会社名、内容はフィクションである。

狐と狸「合戦始末記」(4)

2015年02月06日 | 日記
まだ現役ならば、仕入れのついでに紳士服メーカー
を廻り、買ってくればよかったのだが、そうもいき
ません。
今回は「○○やま」とかいうところに見にいってみ
たところ、「○○やま」のつく店を二軒回って、な
んとかよさそうなのを見つけることができました。

たった一着のジャケットですが、ほなさん狸が選ん
だものは、懐の予算の倍になり、踏ん切りをつけか
ねた代物です。ジャケットが高いのじゃなく、こち
らの懐があまりにもさびしいのです。

それでその場で買おうかどうしようか迷った結果、
ほなさん狐に、
「ちょっとこれで良いかどうか一緒にみてくれない
 か。」
と頼みますと、すぐさま行ってくれることになりま
した。

ダラシナイ夫の姿を、他人に、それも同級生に見ら
れることが耐えられないという理由で。
それでも一緒にみてくれるのは、やっぱり妻だと喜
び勇んでお店に行きました。

ほなさん狐はいろいろ見てくれ、
「やっぱりこれしか無いわね。」
と元から選んでいたジャケットを指差したので、ほ
なさん狸は覚悟を決め、清水の舞台から飛び降りる
つもりで、レジに持っていこうとした時、
「あんた、それだけでどうするの、、。!?」
「シャツは?」
「ズボンは?」
と矢継ぎ早、難しい質問が出たのです。

いけない、これは危険な兆候であります。
予算は、ウルトラマンの胸のピカピカライトのごと
く、騒がしい音を出して、懐の危険水域を知らせて
くれておりました。

おらぁ、これだけでも予算の倍だから、清水を通り
越して東京タワーのテッペンから飛び降りているん
だ。家族旅行を出したから、もう年金の余りは無い
のだぞ、心の中のほなさん狸は悲痛な声で叫んでい
るのです。

でも、ほなさん狐が言い出すのは、それは常に正し
い指摘、、、、それもわかっているのであります。
ジャケットだけ買って帰って、持ち物のパンツとシ
ャツを合わせようとしたって、そんなの合う訳ない。
その光景が目に浮かぶ、、、。

誰かのセリフにあったように、
「服なんて押入れ一杯あるわよ。袖を通していない
 のもたくさん、、、。」
と強く言いつつも、実は古いものばかりで、
「たくさんあるが、ロクなものは一枚も無い!」
これが、我が家の現実です。

ほなさん狐は、ここぞとばかり続けて言いました。
「今ここで合わせなかったら、いったいどこでコー
 ディネートするの?」
(そんな古いものが合う訳ないじゃない、と。)
正しい、実に正しい、、、と思う。

だけどね、あなたの夫はそんなお金持ってないの、
これほど長い歳月を一緒に居てそれが判らないの?
こう言いたい言葉を飲み込んで、、、、。
ほなさん狸は、妻を連れてきたことを後悔し始めた
のでありました。

このあとさらに後悔は深くなるのでありました。
まだ序章、、なのでした。
涙、グスン、、(かすかに嗚咽が聞こえてくるで
はありませんか、あなたにも聞こえていますか。)

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1 コメント

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おくればせながら (ufo)
2015-02-08 01:42:54
いや、地震のニュースびっくりしましたが、合戦始末記のその4が出ましたので平気だったかと。震度5強なんて滅多にないですからね。地図を見ると徳島と牟岐町ですか、結構離れているみたいですけど、四国の人って地震は馴れているんですか?まあ取りあえずご挨拶と言うことで。話の展開、わくわくして待っています。
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