ほなさんの汗かき日記

かくれ肥満の解消に50歳を超えてはじめた健康徒歩ゴルフ。登場する個人名、会社名、内容はフィクションである。

恐るべき企て(7)

2008年11月29日 | 日記
ほなさんは宿の部屋にかえるなり、風呂に入った。
口の達者さと反比例するように、心と身体は奈落
の底をはいずりまわっているから、身体の硬直を
取るために、湯につかり温めなくてはならないと
思ったのだ。 オレも歳とったもんだ、でも、歳
とると、こうなってゆくのね、と思った。90歳の
オヤジの姿が脳裏に浮かぶ。

重い身体に鞭うち、湯に浸かったが、ちっとも楽
にはならない。もう寝るにかぎる、と万一の時の
ために持ってきた「安○剤」を一錠のんだ。

すぐ眠くなるはずが、疲れすぎて眠くならない。
しばらくゴルフ雑誌をながめつつ、ベットで横に
なっていた。
TVチャンネルを間違え、波打つ画面の合間から、
「いやーん」
というエッチなおねえさんの声が聴こえてきても
「なにがあって、イヤーンなのだ?」
と日頃は思うのに、おじさんの心は沈んだままだ
った。

やがて、宿泊客が外から帰ってきたのだろう、大
声で騒がしくなってきた。酔っているとみえ、数
人でふざけあっているようだ。
すると、腹がたってきた。体力が無くなってくる
とカチンと来易いというもの。ベットから飛び起
き、ドアを開けるなり、
「コラー、やーかましいぞ。静かにせんかい!」
とこのときだけは鬱を忘れ、巻き舌関西弁で怒鳴
った。

相手がどんなヤツかしらない、でも、さあ寝よう
という時間に、おめえらは酒に酔ってええ気分し
て楽しいかもしんねえが、こちとら’車酔い’で
シンドイんだ。
必要とあらば、「オエーっ!」をやってみせよう
か、「オエーっ!」を。ほなさんの「オエーっ!」
はいったん始まりだしたら長いぞ、それでもいい
のか。
てな迫力を向こうは語気に感じたのか、すぐ静か
になった。そこで、もう一錠飲むことにした。
「2錠飲めば、すぐ寝てしまうよ。」
とクスリを処方した医者はそういっていたから。

目覚めたら、朝5時30分。6時間ぐっすり眠った。
7時にNARASETUさんが迎えにきてくれることになっ
ていた。さあ、準備だ。
もう昨日の欝のほなさんは、どこにも居なかった。
いよいよ決戦、このために来たのだ!
今日こそは、ライオンの準優勝を返上させてもら
うぞよ。

恐るべき企て(6)

2008年11月29日 | 日記
いつもなら気力が体力を上回り、
「なんぼのもんじゃい!負けたって、ビリだって
タマ(=命)までとられんじゃろ。」
とVシネマで覚えた決めセリフで元気をつけるとこ
ろが、車酔いに参ってしまい、気力は衰えるばかり
だった。見かねたNARASETUさんが、犬山への電車の
指定券を買ってくれ、その場へへたり込んだ。

NARASETUさんはかわいそうにも、この男のために歓
迎会を開き、帰りの指定券を買ってやり、なおかつ
車中では、後ろ向きの暗い話題ばかり話すのに付き
合ってやらねばならなかった。この男と付き合うに
は、少しばかり心が優しすぎた。

明日は肝心のコンペだというのに、こんな手間と金
のかかるヤツには、来年は絶対に連絡しないでおこ
うと心に決めた。でも、こういうヤツにかぎって、
コンペのニオイを嗅ぎ付けてきそうな気がした。こ
うなれば、やはり早いウチに110の王の掲示板を閉じ
るべきであった。後悔は先にたたず、チャンスに後
ろ髪はなく、うーんと深いため息をついた。

横にいるほなさんは体力の限界を過ぎ、同組のメン
バーの腕をおもって気力がさらに萎え、さらに鬱に
陥っていた。
夜の電車は、このふたりの鬱気分をさらに重くして
犬山むけて走るのでした。

こんな思いにとらわれたコンペで、さあうまく腕が
発揮できるであろうか、その前途を思えば、さらに
奈落の底へとおちてゆくのでありました。
あーーーーっ!

恐るべき企て(5)

2008年11月28日 | 日記
マジシャンの藤井あきらの一行が、居酒屋に
あらわれ、簡単な手品を披露し場を盛り上げ
てくれた。こういう有名人が来るのは、さす
がに名古屋だにゃぁ。四国の田舎ではこない
んじょ。愛媛でもこないもし。

テーラーさんに、かあちゃんのことをたずね
た。女性の左打ちを右打ちに変え、その後ど
うなのか、と。
すると、思いのほかうまく行ってるという。
これなら最初から右打ちでやればよかった、
とかあちゃんは言ってたそうな。
あと情報として、同組の宇佐美さんは、めち
ゃくちゃ上手い人だとも言っていた。

これは来るまでの想像を変えねばならない。
ほなさんより上手いのは、テーラーさんだけ
と思っていたら、宇佐美さんという80台で
周る伏兵がおり、テーラーかあちゃんもそこ
そこの腕になっているらしいのだ。

同組の中での順位にいささか煩いほなさんは、
予想が変わった分、さらに緊張で体が硬直し
てゆくのだった。自分の位置が何番目とわか
れば、とても落ち着く性格は、犬とまったく
一緒だ。でもその順位が落ちたり、あがった
りすると、ほなさんの思考回路はショートする
ようだ。要するにポチ程度なのだ。

帰りの電車でも、ほなさんの頭の中は、
「宇佐美さんが上手い!」
「かあちゃんは腕を上げている!」
「テーラーさんはハーフ30台で周った!」
と思うにつけ、だんだん気が重くなるのだった。

恐るべき企て(4)

2008年11月27日 | 日記
百貨店の地下食品売り場を抜け、NARAさんに連れて
いかれた場所は、名鉄レジャック2Fの「はな舞」と
いう居酒屋でした。ボックス席が並び、落ち着いて
話ができるお店です。

もうそこには懐かしい面々が集まっていた。
ライオンの主催者NARASETUさんは、すでご存知だか
らおいておくとして、奥まった席から紹介していこ
う。


会長さん、
    髪を短く刈り込んだ小柄な品の良い紳士。
    徳島の日和佐で少年期を過ごしたらしい。

テーラー毎度さん、
    別名、隊長の名をもち、そのキャラは会の
    中心的存在でもある。

キタックさん、
    しぶい大杉漣は今日も健在だ。

神保さん、
    以前ザ・ガードマン時代の神山繁と紹介し
    た。去年の大会ではたった2cmでホール
    インワンを逃した。

そして謎の男、moobooさん。
    どこかで会ったことがある、大阪か、奈良か
    はたまたそれはどこだったのか。記憶の片隅
    をほじくり出そうとすればするほど、思い出
    せない。こいつはいったい誰だ、謎は新たな
    謎を呼ぶ。

紅一点、ちゃめさんが遅れてやってきた。パワー溢れ
る専業主婦、圧倒された。そして、ものすごいものを
頂戴した。ほなさんには赤、NARAさんには青のお手製
の名前入りヘッドカバーである。
棒編み、指編みの手法を駆使しながらも、編み目がと
ても均一でしっかりしていた。これは日頃やっている
証拠だと思え、その編んでいる姿が容易に想像できた。
ありがとうございました。

オフ会は面白い。でも、ひとつだけ、難点があった。
ほなさんの身体が、言うことを効かなくなっていた。
長いドライブに、身体は完全に車酔いをしていた。
緊張のあまり、筋肉が硬直し、まったく食べ物が咽喉
を通らなくなっていた。首がすくんで、これ以上小さ
くできなほど肩は内側に寄っている。極度の肩こりだ。

せっかくの歓迎会をしてくれたのに、申し訳ないこと
になった。それにも増してこの方々は、ほなさんの調
子の悪さに気付かないフリをしてくれる「優しい対応」
をとってくれた。ありがたさが身に染みた。
ほなさんは、遠くまで来て良かった、と思った。

恐るべき企て(3)

2008年11月26日 | 日記
渋滞の雨の中、約束のホテルは幹線道路沿い
の高い建物で、一目でわかった。着いたのは、
5時半だった。中に入ると、欧米人の客が多く
居た。

6時名古屋駅でNARASETUさんと待ち合わせ、そ
の後歓迎会を開いてくれることになっている。
フロントで尋ねると、
「犬山から急行で35分ですよ。」
と言われた。遅刻確実、NARAさんに緊急電話する。

日頃電車に乗らないもんだから緊張する。
肩がこって、体中が痛いね。一日中、運転だけ
をしていたからだ。車両は半分くらいのお客だ
った。
緊張をほぐすための、呼吸法をした。
自律神経のバランスがくずれた時の呼吸法をし
ながら、周りに目をやる。

通勤客をみるのも久しぶりだ。仕事柄、どんな
服を着ているのか、バッグは何?、靴は?と見
ることが必要だと教えられ、昔はよく観察した。
これで流行がわかるからだ。

ドアの傍に、若いきれいな女性が立っていて、そ
のままTVに出れそうな気がした。その娘が美人な
のか、タレントの基準が下がったのか、どちらと
も言えないが、疲れた時はボーっと見ていると
気がまぎれて楽になる。黒のダブルチェック柄の
タイツ(レギンスか)に、ルミーのハイソックス
を重ね、ボアのブーツを履いていた。上はモコモ
コのパーカーの重ね着。今年はこれが多いな。
あれ!ルミーのハイソクの柄が、ひとつだけ破れ
ている。後ろ側だから気づかないんだなぁ。

車内の男どもは、だれも背広姿にショートコート
かブルゾンなのだが、ズボンの裾がシングルかダブ
ルで年代のラインが引けそうだ。服というのは、
よくよく観察するとその人の個性が出ているから
、けっこう興味深いものだ。

私の前に立った同年輩のおじさんは、柴田練三郎
の文庫を読みふけっている。車内風景を眺めてい
るうちに、電車は名古屋駅についた。
人波にもまれ、出口に押し出されると、そこには
懐かしいNARASETUさんの顔が見えた。やっぱり優
しい顔してるなぁ。

恐るべき企て(2)

2008年11月25日 | 日記
徳島鳴門の高速を乗る前に、高速の入り口近くの
「黄色い顔になったら、誰でもびっくりする店」
(イエローハット)で、空気圧とタイヤの無料チ
ェックをしてもらった。ここの社員二人とショー
トコースを周ったことがあり、それが縁でタイヤ
を買った。そういうわけで常連の顔をした。

徳島を出た頃は問題なかった天候が、淡路島の北
淡では雨になった。前の数台が連なりゆっくり走
っているから、追い越し車線を走る。1台、2台
抜き、3台目の車は銀色ベンツ?大型車だった。
後部座席のウインドーは黒い幕が貼られ、中が見
えない。ちょっと目には、その筋の方のよう。
ほなさんは、スーっと横に並び、そっとのぞいた。
中は、ヘルメットの青い制服のオマワリさんが運
転していた。

ありゃ、覆面パトさんだ。これはスピード出すわ
けにいかないね。そうかといって、また後ろに下
げるのもワザとらしい。横まで来た以上、パトを
先導するしかないわ。そっと、ゆっくりパトの前
に車をさし入れた。
以後、音楽は耳に入らずメーターを凝視しつづけ
た15分間でした。肩凝った、、、。

大阪で問屋を回り、急ぎの注文だけ商品を集めて
まわる。堺筋本町付近で高速の入り口を探すが、
ナビは私の思いと異なる入り口を指し示すもんだ
から、ウロウロ。
高速は入れれば簡単だが、入るまでが難関だ。大
阪の入り口は、ビルの横の路地かと思う通路にあ
ったりして、遠目から見えない場合が多いのだ。

うろうろして、やっとこさ高速に入れたが、どこ
の入り口だったか覚えていない。また次回はその
時のことだ。これで名古屋を目指すのみ。
山がお化粧し紅葉がきれいだ。

京都を過ぎ、ずっと走っていると、「新名神」の
看板が見えた。なんでも「新」とつくと、見てみ
たくなるのが人の性。どうなるのかわからんが、
時間もあるし、ええい、行ってみよう!と大橋巨
泉をマネてみた。「ドン!2倍、2倍、8倍のさ
らに2倍」、クイズダービー懐かしいね。

「新名神」に入ると、ナビ上で自分の車が空中を
飛んでいる。車は少なく走行は快適だが、地図の
ないナビは、どこか不安を誘う。たまに山のてっ
ぺんの地図が出た、と思ったら、すぐに無くなっ
てしまった。長いトンネルを抜けると、見晴らし
の良いところに抜けた。山と山を結ぶ高架の橋げ
たがやたら高い。こういうのはアカン、景色をみ
る余裕なく、すぐブレーキを踏み、その場に車を
停めたい衝動にかられる。

忘れていた高所恐怖症がブリかえした。わが車の
下が、はるかな地上まで透けてみえる。でも、こ
れは錯覚だ、まぼろしだ。背筋がゾンソンしなが
らハンドルを握る。

ここで停まれば、永遠に動けなくなるだろう。黄昏
時も近いというのに、約束の時間までに着けなくな
ってしまう。もう二度と「新名神」には来ないぞ、
来てやるもんかと怒鳴声をあげ、神経をかろうじて
つなぎつつ、フー、フー、息をはき冷や汗いっぱい
で山から降りた。

山を降りたら、事故で渋滞だった。約束時間が気に
なりだした。




恐るべき企て

2008年11月24日 | 日記
「たたかい済んで日が暮れて、、、、」
というぐらいでは表せない、今年も770キロ
の旅から帰ってきました。
そうです、110の王ライオンコンペから帰ってき
たのです。

去年は遠慮しながら言ったために、休みの許可が
とれず直前までやきもきしたので、今年は10月
の予定表の枠の外に、11月は連休を取るぞ!と
大胆書き込むという策にほなさんは出ました。

さらに息子にも代わりを頼み、念には念を入れ、
連休を勝ち取ったのでありました。今回はどこか
らも文句も出ず、頼んだ息子は、私が帰った翌日
に、
「明日は店長の代わりに出ます。」
と場違いなことを言ったところ、
「店長はもう帰ってきて仕事してるわよ。」
と皆からつっこまれてました。

そうです。
ほなさんは770キロ走破したというのを感じさ
せないほど元気な仕事をしていたのでありました。

アドバイス

2008年11月20日 | 日記
ずっと体を小さくして練習していたのに、ゴルフを
はじめて3年経った頃から、たいぶ周りが見え始め
た。ゴルフの練習場のとなりの人というのは、けっ
こう気になるもんだ。

ヘタも上手もいるのがゴルフというもの、上はもち
ろん、下もいるというのがわかった。ゴルフ暦は長
くても、10年クラブを握ってないという人もいる
のだ。そんな人がクラブを振ると、思い出すまでに
はそれなりの時間を要する。

自分より上手い人には緊張と尊敬の念がわき、ヘタ
な人には親しみを覚える。中には、はじめ上手いと
思った人が大きなダフリをしたりすると、突如とし
て大好きになる。

この前は20代はじめと思える男性が、バッグを降
ろすなり、ひとつ空いた打席で練習しはじめた。私
は左だから、相手をじっくり観察することがはじま
る。

その若者は、初歩の初歩の練習を何度もやっている
から、ゴルフをしはじめたところだろう。まだ1年
以内、数ヶ月なんじゃないかな、と思えた。
それで、つい余計な口を挟んでしまった。

こんな練習方法もあるよ、と私はおせっかいをして
しまったのだ。その若者は、私の話を半分聞くと、
「それもやっています。」
と返事し、その練習方法の長所も弱点も指摘したの
だった。驚いた!

しばらくして、その若者は私がすすめた練習方法を
はじめた。それはTVで見たごとく、うまかった。
よくよく球筋をみていると、わたしなど較べものに
なるレベルじゃなかったのだ。

恥ずかしかった。
私は急用でもあったかのように、出していたグラブ
を急にバッグにしまうと、急ぎ足で会計をすませ、
練習場を後にした。この練習場での最短滞在時間を
記録したのだった。

夜の闇に車がまぎれた頃、安堵した。


ウイシャルオーバーカム

2008年11月18日 | 日記
ライオンウッズの掲示板が移動することになった。
110(百獣)の王を自認するわれわれを、励まし続
け、10年もの長きにわたって「ライオンコンペ」を
開催し続けた原動力となったのが、この掲示板の
存在だ。

家族以外には大きな群れをなさないライオンは、全
国の草原にちらばり、オスもメスも目立たぬようひ
っそりと暮らしている。たまのコンペでは、周りに
迷惑かけないことを一番とし、上位の順位は望まな
い。腕はいつまでも前進せず、そうかといってビリ
でもない。初心者からはその近いスコアのために、
親近感をもたれ、100キリゴルファーからは無視
される存在、それがライオンだ。これが百獣の王と
呼ばれるゆえんでもある。百獣の王は、孤高の王だ。


そんな孤独なライオンたちをつないできたのが、ラ
イオンウッズの掲示板だった。
今回の移動から、会員制の掲示板に変更になる。
全国の未だ見ぬ「百獣の王」たちよ、
いつものようにダフリ、トップ、チョロ、OBだけが
元気にナイスショット!であっても、なげくなかれ。
いずれ、チェインジの時代がやってくる。それまで
諦めるな。

1960年代のキング牧師の「ドリーム」は、世紀
をこえて実現したではないか。われわれも夢をもと
う、必ず「チェインジ」する時がくることを!
合言葉は、チェインジだ。
ライオンの勇者たちよ、それ!
チェインジ!
チェインジ!
チェインジ!

それ歌え!
ウイ シャル オーバーカーム
ウイ シャル オーバーカーム サムデーえ、えーえー

(おら60歳前だから、サムデーたって、50年も
かかるようなら、たぶんあの世にチェインジしてる
と思うよ。)